プロフェッショナルスキル入門 第5回 質問力編
プロフェッショナルになる上で不可欠なビジネススキルを、3つの秘策を通して習得しよう。
質問力編
1. 事前に情報収集をする
2. 情報を整理して“穴”を見つける
3. 仮説を交えて質問する
経営教育研究所 主任研究員
川上 慎市郎氏

経済が成熟し、商品やサービスそのものの価値だけでは勝負できなくなった昨今、「顧客の抱える本質的な課題を聞き出し、解決策を導くことが何よりも重要な時代になった」と川上慎市郎氏は話す。そこで注目を集めるようになったビジネススキルが“質問力”だ。
「質問力を養うには、事前の準備段階が最も重要になる。相手に関する情報を集めて整理し、それをもとに仮説を立てて話を聞き出すことが大事なのです。自分の予想を超えた驚きや発見があって初めて、聞く意味があったと言えるでしょう」
重要なのは「考えてから聞く」ということ。話を引き出すテクニックや話術を磨けば、質問力が身に付くわけではないということを理解しておこう。
1. 顧客の3C(Customer、Company、Competitor)を意識して、情報収集を行う
2. インターネットで検索するときには、以下のキーワードを使うと良い。
・「顧客自身」については「企業名」×「経営 or 戦略」
・「顧客の顧客」については「顧客の業界名」×「変化」
・「顧客の競合」については「顧客の業界名」×「競争」

話を上手に聞き出すためには、事前の下調べが不可欠。顧客を訪問する前に、Webでその会社や担当者について調べる人も多いだろう。ただし、むやみに情報を集めればいいわけではない。大切なのは、顧客が置かれている環境を客観的かつ包括的に把握することだと川上氏は話す。
「自分の顧客は、その顧客からどのような要求をされているのか、あるいは競合相手とどの部分で戦っているのか。顧客の3C (Customer, Company, Competitor)に関する情報を押さえれば、相手が置かれた環境を把握でき、結果顧客の話を理解することができる。まずは、この俯瞰的な視点を持つよう心掛けてください」
「顧客の顧客」については、Webの検索エンジンや記事データベースで「顧客の業界名」×「変化」というキーワードで検索してみると良い。業界の変化の動向に関する情報には、相手が抱える課題が隠されていることが多いからだ。
顧客からは自分たちの弱みや失敗を言い出しにくいものだが、こちらから「○○の売り上げが前年比30%減だそうですね」、「最近のお客さんは××なものしか買わないらしいですが」などと切り出すことで、相手も「実は…」と本音を打ち明けやすくなる。

