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サラリーマンとして出世を目指すか? 技術一本で食ってくか? どちらにもNOを突き付けた、エンジニア30歳の決断

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    「技術をもっと磨きたい」

    エンジニアであれば、多くの人がそんなひた向きな思いに駆られ、時に仕事に情熱的に取り組み、時にそれがかなわぬがゆえの歯がゆさを感じた経験があることだろう。

    とはいえ、単に技術を一途に探求すれば、誰もが満足のいくキャリアを得られるというわけではない。技術を極め、腕一本で食っていく孤高のエンジニアを目指す人はごく一握りだ。
    組織に身を置く多くのエンジニアは、社内におけるポジショニングや業務領域の広がりなど、自身の望むスタイルを模索しながら、技術力向上をどう実現していくか日々葛藤している。

    一筋縄では語れないのが、エンジニアのキャリア――。そんな不文律を打破し、自分らしい働き方と納得感のあるキャリアビジョンを手にすることができた2人の30代エンジニアがいる。彼らの転職ストーリーをひも解いてみたい。

    技術を磨く情熱を失いかけていた“サラリーマンエンジニア”の日常を打ち壊した運命の出会い【A.Y.氏のケース】

    「仕事への不満なんてなかったんです。己の力の及ぶ範囲で、できることを淡々とこなす。業務負担も少なく、平穏な日々でした。ただ、もともとは職人気質だったはずの自分がいつの間にか技術に対する向上心を失っていた。そして、そのことに危機意識も持っていませんでした」

    新卒で商社系SIerに就職したA.Y.氏(32歳)。基幹システムの運用・保守を担当するインフラエンジニアとして働いていたが、日々の仕事はいわゆる定型業務で、持っている知識だけで十分にこなせるレベルの内容だった。新しいことを学ぶ必要もなく、大企業ならではの恵まれた業務環境に守られ、可もなく不可もない毎日。そんな中、漫然と描く将来像は何だかどんよりとしたものだった。

    「大きな組織でしたから、この中でそれなりに出世して、いわゆるサラリーマンとしてのステップアップをしていくのかなぁと考えていました。しっくり来ない感覚はあったものの、でも技術を極めていく道はもっとイメージが湧かなかった。会社もそれを求めていなかったし、ここで自分が技術力を磨いていったとしても明るい未来は描けずにいました」

    チャレンジとは無縁の毎日を送るA.Y.氏がインフラエンジニアとして7年目を迎えた頃、とあるプロジェクトを担当することになった。

    「基幹システムのリプレース案件でDB領域を担当することになったんです。自分があまり詳しくない分野だったので、一応事前勉強しておこうと思い立って。SNS経由でIT勉強会に参加してみたんですよ」

    初めて参加した、さまざまなフィールドで活躍するエンジニアたちが集う勉強会。そこでA.Y.氏は大きな衝撃を受ける。勉強会の講師陣が語る技術レベルの高さに驚くと同時に、そこで語られる未知の世界に抗いようもなく惹き込まれていった。

    新卒で商社系SIerに就職し、インフラ系エンジニアとしてキャリアをスタートさせたA.Y.氏(32歳)。2014年、29歳の時に初めての転職を決断する

    新卒で商社系SIerに就職し、インフラ系エンジニアとしてキャリアをスタートさせたA.Y.氏(32歳)。2014年、29歳の時に初めての転職を決断する

    「講師の方が話す姿を見て、こんなふうに技術を語れたらどんなに楽しいだろう、とうらやましくなったんです。『自分ももっと上を目指してみたい』『力試ししてみたい』『もっと技術を勉強したい』と本当に久しぶりに意欲が湧いてきました」

    講師の一人だったベテラン女性エンジニアの話は特に心に刺さった。システム設計や構築の経験がなかったA.Y.氏にとって、今の自分の実力では到底太刀打ちできない難易度の高い開発業務の実体験談は、とても魅力的に映ったという。

    さらに管理職としても活躍する彼女が語るシステム開発の現場はエキサイティングで、勉強会だけでは聞き足りず、後日個別に連絡を取って時間をもらうことにした。仕事やキャリアの相談をする中、彼女の勤務先で活躍するエンジニアたちとも話す機会を得た。

    「彼らが携わる案件はどれも、自分とは桁違いの技術スキルが必要とされる仕事ばかり。ですが、自分にはできない、と怯む気持ちはもうなかった。いつか自分も彼らと肩を並べられるようなエンジニアへと成長したい。そのための努力は惜しまない。そんな覚悟ができていました」

    それから4カ月後、30歳を迎えようとしていたA.Y.氏は、大手SIerからベンチャー企業への転職を決意することになる。

    技術屋として一流を目指しつつ、組織にインパクトを与える存在になるために働き方を模索【M.M.氏のケース】

    一方、学生時代からプログラミングを学び、新卒でエンジニアとしてキャリアをスタートさせてから、一貫して技術力向上を第一に仕事選択をしてきたのがM.M.氏(35歳)だ。

    「私はもともと『どうせやるならとことん突き詰めたい』という性分で(笑)。エンジニアになったからには、業界内で名前が知れ渡るくらいの第一人者を目指したいと思ってやってきました」

    M.M.氏が新卒で入社した1社目はハードウエアの構築・保守を手掛ける企業だった。が、M.M.氏は入社後すぐに、自社の技術力の低さに気付いてしまったという。

    「入社するまでは分からなかったんですよ。学生で、まだ見抜けなかった。ですが、実務に入って自社が取り扱う製品群を見たら、ここで技術力向上は望めないことがすぐに分かりました。1年で見切りを付けて、Webマーケティング企業へ転職し、システム構築を手掛ける仕事に就いたんです」

    2社目の仕事には全力投球した。勤務2年目に情報システム部門へ異動してインフラ担当となってからは、最終的に社内インフラのすべてを把握し、全体最適の視点で開発のかじ取りができるレベルへとステップアップしていく。社内で一番技術に通じた身になると、さらに外の世界でどれだけ自分が通用するのかを見てみたくなった。

    「自分の市場価値を知りたい気持ちが強かった。ですから、さまざまなプロジェクトが経験できるだろうと、次はあえて特定派遣という働き方を選択しました」

    派遣会社に登録し、仕事の期間のみ雇用関係が生じる一般派遣に対し、特定派遣は派遣会社に正社員として常用雇用され、派遣先で就業するスタイル。ネットワークインフラの運用チームへの派遣を皮切りに、ISPプロバイダーのサーバ部門の仕事などを担当することになった。

    技術力の向上を信条に掲げ、3度の転職を経験してきたM.M.氏(35歳)。自身の市場価値を知りたいという思いから、3社目は特定派遣を選択した

    技術力の向上を信条に掲げ、3度の転職を経験してきたM.M.氏(35歳)。自身の市場価値を知りたいという思いから、3社目は特定派遣を選択した

    ここでもM.M.氏は高いパフォーマンスを上げ、派遣先のチーム内で最も信頼される立場となる。派遣先からご指名がかかるプロジェクトも出てきた。狙い通りのスキルアップが実現できていたにも関わらず、M.M.氏は歯がゆさを感じ始めていた。

    「特定派遣というワークスタイル上、やはりマネジメントに携わることができなかった。自分が所属する組織に、もっとインパクトを与えられるポジションを担いたいという気持ちが強くなっていったんです。それに、エンジニアとして尊敬できる対象に、派遣先の現場では出会えずにいたことも物足りなく思っていました」

    30歳になり、ここまで技術最優先で来たけれど、本当に技術力勝負だけでどこまで行けるのか、というこの先のキャリアに対する漠然とした不安も持ち始めていた。マネジメント経験を積んで自身の幅が広げられる環境で、かつ技術への飽くなき探求心も満たせる場所はないだろうか――M.M.氏は3度目の転職を志す。

    「転職サイトでいろんな会社の求人を見ました。面接も受けてみたものの、あまり具体的な話が聞けなかったり、こちらの希望を伝えても提示される仕事内容にギャップがあったり……。そんな時、エンジニアとして尊敬していた知り合いに転職の相談ついでに、今の職場でどんな仕事に携わっているかを聞いてみたんです。そうしたら、まさに自分が理想とする案件や社内環境があって、一気に自分がやりたい仕事がそこでならできるんじゃないか、とイメージが湧いてきました」

    初めて実感できた“評価される喜び”――個人の成長が業界内での会社の存在感アップに直結する醍醐味

    A.Y.氏とM.M.氏が選んだ場所、それがレック・テクノロジー・コンサルティング(以下、Re:Q)だ。

    A.Y.氏が勉強会の講師として出会ったベテラン女性エンジニアや、M.M.氏が私淑していた知り合いのエンジニアが在籍するRe:Qは、2008年に設立した社員数70名ほどのベンチャーながら、その技術力の高さで業界内に名を馳せる実力派企業。卓越したインフラ技術を強みに、大手SIerやエンドユーザーから“テクニカル・パートナー”として絶大な信頼を得ている。

    「仕事内容を聞けば聞くほど、入社前は正直『できるかな…?』と不安になることもあったんです。でも、技術力を高めたいと思って努力する人間に、サポートを惜しまない風土が根付いていることが、社員のエンジニアたちと話す中で本当に伝わってきて。結局、不安よりも挑戦したい気持ちが勝りました(笑)」(A.Y.氏)

    「入社前にRe:Qで扱う案件について具体的に聞けたから、実際自分が働くイメージがクリアに描けました。それに、技術に対する向上心が、みんな尋常じゃない(笑)。新しい技術や製品を試しては社内勉強会を自主的に開くような人ばかりなんですよ。ここには同じ価値観を持って話せる人がたくさんいるんだってことが分かって本当にうれしかった」(M.M.氏)

    (写真左から)レック・テクノロジー・コンサルティングのシステムエンジニア、A.Y.氏とM.M.氏

    (写真左から)レック・テクノロジー・コンサルティングのシステムエンジニア、A.Y.氏とM.M.氏

    2人に共通するのは、入社前に自身がどんな業務に、どんな環境下で携わることになるのかを具体的に聞くチャンスを得たこと。自分が望むスタイルを明確に持ち、そのすり合わせができた上で転職へ踏み切ったからこそ、入社後のギャップはない。あえて想定外の出来事を挙げるとすれば、「思っていた以上に、すごい技術の持ち主たちがゾロゾロいた」とM.M.氏は笑う。

    転職前抱いていた、これからのキャリアに対する不安も今はもう消え去った。技術を磨き続けながら、プロジェクトマネジャーとして辣腕を振るうロールモデルたちが社内に数多く存在する。彼らの背中を見て、A.Y.氏もM.M.氏もマネジメントスキルの習得にまい進している。むしろ今2人が見据えているのは、さらなる高みだ。

    「以前は、どんなに頑張ってもそれは個人の評価に過ぎず、自分の成長が会社の成長につながるという感覚を持ったことがありませんでした。が、今は違います。自分がクライアントから評価されたら、それはそのままRe:Qの評価になる。『Re:Qさんならできるよね!』とご期待いただけることが誇りだし、だからこそ一つ一つの仕事で期待以上の結果を出すことを大事にできるようになりました。この会社と一緒に成長していきたい。今は心からそう思っています」(A.Y.氏)

    M.M.氏は「エンジニアはもっと“評価される喜び”を知るべき」と語る。自身の技術を磨くことで自社の成長に貢献し、結果、自社の評価が上がる。その確かな手応えを感じられる。それは、A.Y.氏の言う通り、個人の評価よりも何十倍ものインパクトをもって胸に迫るはずだ。

    納得感のある評価を得ながら毎日を送る。これこそがエンジニアキャリアの本懐といえるのではないだろうか。

    取材・文/福井千尋(編集部)、撮影/小林 正(スポック)

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