エンジニアtype - エンジニアのシゴト人生を考えるWebマガジン
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自ら新しいサービスを生み出す人と、そうでない人の違いとは何か。誤解を恐れずに言えば、両者は「未来を見据える視点」が違うのだろう。

「来年は世界がこうなるだろう」
「こうなった方が世の中はより良い方向に進むんじゃないか」

自分の意思で新しいモノを作り出す人には、ビジョンがあり、そのビジョンに対する自分たちなりの「答え」を世に送り出そうとした結果、サービスが生まれているのだ。

そこで、日々生まれている新サービス中でも特に、われわれの生活を一新してしまいそうな注目のサービスをピックアップ。その作り手たちが、新サービスによって何をどのように変えようとしているのか、未来を見据える視点に迫った。

目指すは、全プログラマーの「脳共有&オープン化」

#1 『Qiita(キータ)』 http://qiita.com/

プログラマーのための技術情報共有サイト。

当初は『Stack Overflow』のような、プログラマーの問題解決にフォーカスしたQ&Aサイトだったが、2011年10月末にコンセプトや機能を大幅リニューアル。

単なる問題解決ではなく、プログラマーの持つ知識やTips、コードといった技術情報を保存、共有するためのサイトとして生まれ変わった。

12月には、「Open Network Lab起業家育成プログラム第4期」に選出された

海野弘成氏(@yaotti1988年生まれ。京都大学工学部情報学科在学中にGoogleやはてなでソフトウエアエンジニアとしてインターンを経験。『はてなココ』のiOSアプリ開発などを担当する。2011年7月、友人2人と作った『Qiita』をローンチ。9月に大学を卒業した後、上京。2012年1月より、Open Network Lab内で、Qiitaの開発に従事する予定

――Qiitaは何を変える?
「プログラマーの情報共有のあり方」を変えます。プログラミングに関するinputとoutputを効率化することで、プログラマーの生産性向上を知識面からサポートしたいんです。

Qiitaのコンセプトを思いついたのは、友人にプログラミングを教えていた時でした。初心者だった友人に、「ここを見れば参考になるコードがあるよ」と言える参照サイトを探していたところ、目的に沿ったものがなかったんです。

強いて言えば、『GitHub』が近いですが、GitHubの場合、完成した独自サービスを公開する向きが強いので、参考になるコードを探している初心者向きではありません。

また、自分が作ったものや、ちょっとした発見を周りの人と共有したい時、プログラマーでなければブログやSNSを使うと思いますが、それらプラットフォームは、テキストを書くために最適化されているので、コードを書くのはどうも都合が悪い。

そこで、プログラマー向けに、コードや技術関係のTipsに特化した情報共有のプラットフォームがあれば、知りたいことがあっても検索して自ら調べることができるはず――。そう考え、プログラマーの技術情報共有サイトQiitaを作りました。

最近のWebサービス開発環境は、一昔前では考えられないほど便利になっていますよね。『Heroku』や『fluxflex』といったPaaS型サービスを利用すれば、作ったアプリケーションをすぐに公開できます。

Webサービスのバックを支えるインフラが充実してきた今、次に改良すべきは「情報の共有」です

これまでエンジニア個人の脳の中に蓄積されていたクローズドな情報を、すべてのエンジニアがQiita上に公開するようになれば、多くのエンジニアがより効率良く、自らのアイデアを開発に落とし込んでいくことができるようになるはず。

Qiitaによって、エンジニアみんなの脳が”つながっている”、オープンな環境を実現する。それがわたしの目標です。

テキストベースの「会話」がコミュニケーションのあり方を変える

#2 『co-meeting』 http://www.co-meeting.com/

従来のチャットでは難しかった、リアルタイムなテキスト編集による「会話」をサポートする、テキストベースのグループディスカッションツール。

同様の機能を持っていた『Google Wave』のサービスが、2012年4月に停止されるため、その後を担う新サービスとして注目されている。

現在はプライベートβ版が公開されており、2012年3月までに正式提供を開始。

料金は、ライトユーザー向けの無償プランのほか、ユーザー数や添付ファイルの容量に応じた有償プラン($6/月~)を提供予定だ

株式会社co-meeting
代表取締役 CEO

木村篤彦氏(@a_kimura1978年生まれ。京都大学工学部情報学科を卒業後、ビーコンITに入社。システムエンジニアとして、自社パッケージ商品の開発などに携わる。2005年ごろより、企業向けOpen Socialコンテナーの『infoScoop』開発を主導。2011年3月、同サービスのSaaS版をβリリースしたタイミングで独立。co-meetingを立ち上げる

――co-meetingは何を変える?
わたしがco-meetingで変えたいのは、「コミュニケーションの形」です。具体的に言えば、単一のインターフェースであらゆるグループコミュニケーションを可能にしたい。

グループでディスカッションをしたくても、時間的、地理的な制約で会うのが難しい時、これまではコミュニケーションツールとして、メーリングリストやメッセンジャー、最近だと『Skype』や『Yammer』が使われてきました。

でも、これら既存のコミュニケーションツールだと、UIが長い文章を打ち込むのに適していなかったり、長時間に渡って複数の問題について複数の関係者が議論していると、引用だらけで時間軸や意見がぐちゃぐちゃになってしまったりすることがしばしばありました。

わたし自身、友人と起業準備に入り、どんな新しいサービスを立ち上げるか議論していた時、相当な不便を感じていました。そんな現状を変えたいと思ったのが、co-meeting開発のきっかけです。

2011年は、「ただの『ソーシャル』が成熟した年」だと思います
。Facebookがプラットフォームとして浸透した今、2012年は「O2O(Online to Offline)」を体現した、『4food』や『PIRIKA』のような、ソーシャルとリアルをつなぐサービスが活性化するでしょう。

ただ、co-meetingのような、エンタープライズに軸足を置いたサービスは少し事情が違います。これまでの流れを見ても、コンシューマー向けサービスのトレンドとエンタープライズ向けサービスのトレンドの間には、だいたい1年ぐらいのタイムラグがある。

エンタープライズに関しては、2012年が、ソーシャルサービスの浸透する年になると見ています。co-meetingも、次世代のリアルタイムテキストミーティングサービスのプラットフォームとなれるか否か、真価が問われるのはこれからです。

仕事って楽しむものだと思うんですよ。なのに、ツールのせいでストレスがたまるなんてバカらしいじゃないですか。特にコミュニケーションは、どんな仕事に関しても絶対になくなることのない行動の”核”です。そこにあるボトルネックを解消できれば、本来あるべき人の力を最大限に発揮できるようになると信じています。

(2/3に続く)

>>[特集:2012年生活を一新するサービス 2/3] 2012年、Webサービスの成否は「ソーシャルをリアルにつなげられるか」で決まる
>>[特集:2012年生活を一新するサービス 3/3] Onlab代表「新サービスの開発現場は完全にエンジニアの売り手市場」




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