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時代の波を乗りこなすため、野生児のように働く~LINE森川亮氏の仕事哲学

タグ : LINE, キャリア, 森川亮 公開

 

2014年の12月22日に、翌15年3月でCEOを退任すると発表したLINEの森川亮氏。

>> 代表取締役社長を退任させていただくことになりました-LINE株式会社 森川社長ブログ

上のブログによると、今回の退任発表は自身が「新たなチャレンジ」に乗り出すためのバトンタッチで、今後は同社の顧問として、これまでも行ってきたアントレプレナーやスタートアップ企業の支援、そして新規事業の創出に積極的に携わっていくという。

森川氏はこれまでも、キャリアを通じて一貫して挑戦する道を選んできた。弊誌の姉妹雑誌『就活type』が今年10月末に行ったインタビューでも、過去に幾多の失敗を乗り越えながらステップアップしてきたこと、そこで得た学びや経験則を「新しい何か」を作るために発揮してきたことを語っていた。今回の発表を受け、同社から転載許可を得た上でその取材内容を紹介する。

※このコンテンツは、就職学生向け情報誌『就活type』(2014年12月2日発売)の巻頭企画「端境期の日本で就職するする君たちへ」からの転載となります。本誌情報は記事末尾にて。

プロフィール

LINE株式会社 代表取締役社長CEO
森川 亮氏

1967年生まれ。筑波大学を卒業後、日本テレビ入社。プログラミングのスキルを活かし、IT部門における業界初の試みを実施。青山学院大学大学院の修士課程を修了し、MBA取得。2000年にソニーへの転職を経て、03年5月にLINEの前身だったハンゲームジャパンに入社。ハンゲーム事業部事業部長、取締役、取締役副社長などを経て、07年10月より現職。各種セミナーや講演会での登壇も多く、母校の筑波大学や高校生の起業支援イベントなどにも足を運ぶなど、若い世代に直接語り掛けるための活動を続けている

人生というのは、失敗や想定外のことばかりです。私の社会人生活もそうでしたし、今では世界中のユーザーに使われているLINEだって、ガラケーの時代に事業を大きく伸ばせなかった失敗経験から生まれています。

少し、私の新卒時代の話をしましょう。就職先に日本テレビを選んだのは、学生時代に音楽をやっていたこともあって情報を発信する業界で働きたいと思ったからです。ただ、当時は「人気がある業界に入っておけば安心だろう」という気持ちがあったのも事実。そんな私に、さっそく想定外の出来事が起こりました。

プログラミングのスキルがあったからか、入社後に配属されたのはIT部門。いわゆる裏方の仕事でした。もうそのころは、「今日辞めようか、明日辞めようか」と辞めることばかり考えていました。

でも、そんな姿勢でいたって何も変わらない。であれば、何でもいいから成果を出してからでも遅くないと考えて、ITを活用する新規プロジェクトをいくつか実現させたんです。

選挙特番の時に、出口調査の結果をリアルタイムに反映させる仕組みは、日本で初めて実現させた試みだったはずです。そのうち世の中がマルチメディア化してきて、私のやってきたことが放送の表舞台でも求められるようになった。そのおかげで、20代のうちにセミナー講師を務めるなど、いくつか実績を残すこともできました。

挫折して別の道を選んでも、やがてそれが一本の道に

キャリアの最初にそんな経験をしたので、どんな環境でも「とにかく誰もやったことがないことに挑戦しよう」という意識が生まれました。それが、現状を打ち破る唯一の方法だと考えています。

ソニーへ移った時は、エレクトロニクスをネットに応用するプロジェクトを担当しました。経営陣に提案したら、「実現には3年かかる」という返事。3年後にはもう通用しない試みだと思ったのを記憶しています。その後ジョイントベンチャーを立ち上げて起業の経験を積み、ハンゲームジャパンに転職したのは、やっぱりインターネットの可能性の大きさに懸けてみたいと思ったから。

そして、冒頭でもお話したように、現在のLINEはハンゲーム時代にモバイル分野で業界ナンバーワンのサービスを生み出せず、どうしたら人々の気持ちをつかむサービスが生み出せるかを考え続けた結果生まれています。最初からうまくいったわけではないのです。

僕は自分の経験から、壁にぶち当たって挫折を味わったように感じても、別の道を選んでそこで懸命に取り組めば、全く違う分野で実績を築くことができると信じています。実は違う道を進んでしまっているように見えても、後から振り返ってみれば「一本道」になっていることに気付くものです。

社会に出て仕事をしていくのは、サーフィンをやっているようなもの。常に不安定だし、いつも良い波ばかりが来るとは限りません。それが前提になっていれば、環境が変わったり、自分の望む結果が出なかったりするのは当然なんだと思うはずです。

真面目な人ほどなかなか失敗を認めたがらないし、きっぱり諦めることもしない。そういう人は、これからのビジネスシーンでは大きく伸びないのではと思います。

昨日まではやっていたサービスも、時代の流れでいつ下火になるか分かりませんから。会社の寿命も、今まで以上に短くなっていくはず。そこで生きていくには、「野生児」のような強さを手に入れる必要があるでしょう。

会社が人を育てるのではなく、人が会社を伸ばす

「どんな時代の波が来るか分からない状態」を楽しむ姿勢を常に貫いてきた森川氏

例えば、動物園で飼育されている動物と野生の動物とでは、ギラギラした魅力や突発的な事柄への適応能力が全く違います。

これを会社に置き換えると、何もかも整備された大企業は動物園のようなもの。安心・安全な環境ではあるけれど、最初にたぎらせていた情熱も、やがて薄れていくのではないかと思うのです。

それに、私は「会社が人を育てる」という考え方にも違和感を持っています。そうではなく、人が会社を伸ばすのです。そもそも人を育てるという発想自体がおこがましい。会社ができることは、社員が「野生の勘」を磨き、成長していける環境づくりではないでしょうか。

今後、日本は少子高齢化でどの企業もますます生産性が低くなります。すると、クリエイティビティーの高さで勝負するしかなくなる。企業としても、情熱にあふれ才能豊かな人材が、野生の力を発揮できるようサポートするのが肝心です。

LINEでも今後、新卒採用を積極的に進めていく予定です。情熱があって野性味あふれる人に、ぜひ来てもらいたいですね。

取材/伊藤健吾(編集部) 文/浦野孝嗣 撮影/小林 正

●雑誌『就活type』とは?

2007年に創刊した、就職活動に臨む学生に向けた就職情報誌です。「働くの本質を考える」を媒体コンセプトに、毎年1回の雑誌発刊と関連する就職イベントの開催を行っています。

2014年12月2日(火)発売予定の号では、今回紹介した森川氏のほか、ヤフー宮坂学氏やDeNA南場智子さん、ライフネット生命保険の出口治明氏、元アップルジャパン山元賢治氏、ウォンテッドリー仲暁子さんetc.のトップビジネスパーソンへのインタビューのほか、さまざまな職業の312人に「働くことの意義」を聞く一大特集を準備しています。販売は全国主要大学の学生協ほか、大手書店にて(税抜276円)。
その他、就活向けのキャリアセミナー情報は、Webサイト『キャリアビジョンtype』でご覧いただけます。




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