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ヤジ問題やLINEいじめ…「ITの進化」がもたらすのはリアル炎上社会か新たな価値観か【連載:えふしん】

タグ : IT, えふしん, 炎上 公開

 
えふしんのWebサービスサバイバル術

藤川真一(えふしん)

FA装置メーカー、Web制作のベンチャーを経て、2006年にpaperboy&co.へ。ショッピングモールサービスにプロデューサーとして携わるかたわら、2007年からモバイル端末向けのTwitterウェブサービス型クライアント『モバツイ』の開発・運営を個人で開始。2010年、想創社(現・マインドスコープ)を設立し、2012年4月30日まで代表取締役社長を務める。その後しばらくフリーランスエンジニアとして活躍し、2012年11月6日に想創社(version2)設立

こんにちは、えふしんです。スマートフォンを始めとするモバイルデバイスが画期的な進化をし、手のひらに高性能PCを持ち歩くことができるようになりました。

また、単純に持ち歩く機器の性能が向上しただけではなく、プログラムを自分で書くことで、動画録画、音声録音、ネットへの送信などの処理を自由に扱えるようになりました。

当然、それで起きることが良いこともあり、悪いこともあります。

今回はその功罪について触れてみたいと思います。

盗撮問題から考える、「カジュアルな犯罪」の闇

昔から携帯電話やスマートフォンを使った盗撮で捕まる人は後を絶ちません。以前、TVで盗撮する犯人を追いかける刑事さんの映像を流す番組がありました。容疑者は盗撮するために同じ場所を行き来したり、カメラで映すために不自然な行動をするので怪しいということは分かるそうです。

それはそれで理解できるのですが、この番組を見ていて思った問題点は、捕まった人はスマートフォンの中に証拠写真があったこと。そういう証拠を残していることがバカだなぁと思ったわけです。

僕は盗撮することにはまったく興味はありませんし、犯罪として言語道断だと思っています。が、エンジニア目線で考えると、技術的にはもっとどうにかできるんじゃないかと。

例えば、捕まった時に証拠が残らないように、スマホにはいっさいプレビューやキャッシュデータを残さないようにし、クラウド側に暗号化したデータを送信し、あたかも何もなかったように振る舞うプログラムを作ることも可能です。その程度のプログラムさえ組むことができれば、少なくともその場は言い逃れることができる。

高度な技術が身近になったことにより、悪用する人間も現れる

From nathanborror
高度な技術が身近になると、悪用する人間も現れるもの

遠隔操作ウイルス事件のように、自宅まで追いかけられたら逃れるのは不可能なので、完全犯罪は無理だし、やっぱり盗撮は合理的な行動とは言えないわけですけど。

とはいえ、警察の側も、容疑の段階では、しかるべき理由がなければ人の家までは踏み込めません。カジュアル犯罪レベルであれば、ITの普及で警察が及ばない闇が広がっていくかもしれない。

そして、技術の平易化がもたらすのは、この「カジュアルな犯罪」の方なのです。

ITの進化は、古き良き日本のメンタリティを駆逐できるか!?

もう一つ、違う切り口の時事ネタから考えてみましょう。

塩村文夏議員へのセクハラやじ 議場の音声分析「自分が産んでから」も

最近話題になっている東京都議会のセクハラ発言の件。音声分析で何がしゃべられていたかが丸裸になっています。

「やる気があればできる」や、「自分が産んでから」などと精神論のヤジが流れていて、古きよきダメオヤジっぷりが丸裸になっています。「あぁこれでは不妊問題、自殺問題、うつ病などの繊細なテーマの社会問題は解決しないよなぁ」ということがよく分かります。

ただ、これは、この発言をした議員だけの問題なのでしょうか。議員の中には、もっと言うと一般の大人たちは、潜在的には同じこと思ってた人、いるかもしれないよね!? と。

昔は、日本全体が成長することが優先される中、こういった問題は「ダメなマイノリティ」として社会から切り捨てられてきたのでしょう。高度成長期は精神論で良かったのでしょうが、ITやネット社会の進化の中で、過去にもあった悪い慣習が「新たに生まれた問題」かのようにクローズアップされているように感じます。

これと似たような状況に、Webサービスの開発でも直面するようになっています。

「UX」や「サービスデザイン」「グロースハック」などのキーワードも含め、成熟した日本において、同じモノでも角度を変えたり、より深掘りすることで、新しい価値を見出すような繊細な作業が必要になる時代になっていきます。こういったキーワードをバズワードでしか扱えないようではダメなのです。

高度経済成長期までの日本と現代の日本は違う

From Edvvc
昔と今では日本が世界に提供できる「価値」が異なる

少なくとも、「モノづくり日本」がただの「モノづくり」で成長できていた時代、つまり「良いものを作れば、品質と価格の両面で、世界が活用してくれた時代」は終わっているわけです。

「世界的に役立つ価値」を提案していき、進化した韓国や中国に負けることなく、日本がスルーされないようにクサビを打っていく必要があります。その際には、ガラパゴス的に技術を進化させ、たとえ複雑な技術であってもユーザーニーズを醸造させられる日本列島という特殊環境を持った我々が、当たり前のようにやっていたことの価値を分析し、世界に対する武器としてリ・デザインしていく必要があるでしょう。

日本がIT属国にならないためには

ということで、これからのリーダーは、価値を適切に判断する際に、より繊細な見方をしていく必要があると考えます。そして、それこそが日本の価値を再認識することになると思います。

今、起きている事象を「精神論でどうにかなる」と一蹴してしまっては、決して先には進めません。

ITで世界がフラット化していく流れで、日本がIT属国にならないためには、

【1】「良いものを作れば」というざっくりとした考え方で留まることなく、もっと先の価値提案まで繊細な考え方をしていく必要性への理解が国内で高まっていくこと

【2】それを邪魔してきた「無意識の抵抗勢力」の考え方を変えていくこと

この2点がマストです。社会も企業も、この2つを断行していくのに然るべき人材が活用され、責任を持つことで、日本は変わっていきます。

僕は、以下の記事を「同じ物事でも見方、考え方を変えるべき」という提言としてとらえています。

Uberは単なるタクシーの代替じゃないし、AirBnBは単なるホテルの代替じゃない。 – 以心伝心記

ITエンジニアの地位を落とす、日本企業の大きな誤解 ソフトウエア産業は製造業ではなくサービス業である

上の記事について、海外のオルタナティブで素敵な価値観のサービスは、今後もっとステルスのように日本に入ってきますよ。タイムマシン経営よろしくパクリで済むなら楽ですが、そうでなければ、日本の創り手たちには今まで以上に繊細な価値判断とシンプルな商品性に落とす舵取りが求められます。

それに、SIerに対するブラック論が蔓延したキーポイントは、「10年は泥のように働け」という発言がきっかけだったと思います。

「10年は泥のように働け」「無理です」――今年も学生と経営者が討論

利害関係者がネットと親和性が高かったので、早期から影響が出たと考えられます。

同じように、今後しばらくはITの進化により、新しい価値観と軋轢が起きる「オヤジの失言」などと言ったものは炎上という形で、感情的に物事が進むと思います。

今まで「バカッター」などとITシステム上の限られた世界だけで話題になっていた現象が、録音や録画などの記録がネットに載るようになり、マスメディアが相乗りすることで、リアルな行動がネットを通じて、リアルにフィードバックしていく流れは増えていくでしょう。

この迫力ある映像も、警察は赤色灯をつけずに追っかけていたのでスピード違反ではないか!? という指摘があります。それが炎上するかどうかは、ネット世論の流れ次第かもしれませんが、もしこれが問題視されたら警察はやりにくくなるんでしょうね。

こういった混沌を通じて、今までなぁなぁで済んでいたことがそうではなくなり、人は考え方の進化を余儀なくされるのです。

窮屈な世の中になるという見方の一方で、自分の振る舞いに繊細な考え方も必要となっていきます。そう言った時に人の考え方を、よくも悪くもサポートしてくれるのがITシステムです。

悪い方面では、すでに「LINEいじめ」などのキーワードでは起こり始めている現象だと思っています。

完全犯罪 | はるかぜちゃん  | note

子供は親の鏡なので、親の進化が必要なのだと思います。つまり、親になる可能性がある全ての人間に意識の変革が必要なのです。

人同士がネットを媒介とし、ソーシャル的に影響し合い、意識が変革されていった結果として、真の情報化社会がやってくることを期待しています。

おっと、他にもいろいろ書こうと思って、見出しは書いていたのですが、長くなりすぎてしまいました。少し素直かつ偉そうに書きすぎました。不快に思われたら申し訳ありません。

また、あらゆることが現在進行形で起きており、まだ状況を整理しきれていない話で、頭の中の混沌を支離滅裂にアウトプットしてしまいました。読みにくい文章でしたら大変申し訳ございません。

今後も、ITシステムの一般化に伴い起こる、複雑に絡み合う世の中の変化については注視していき、また何かありましたら書きたいと思います。

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