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レジュメには“薄化粧”をした方がいい~人材採用で書類選考する側の難しさ【連載:えふしん】

タグ : BASE, えふしん, スタートアップ, 想創社, 採用, 藤川真一 公開

 
えふしんのWebサービスサバイバル術

藤川真一(えふしん)

FA装置メーカー、Web制作のベンチャーを経て、2006年にGMOペパボへ。ショッピングモールサービスにプロデューサーとして携わるかたわら、2007年からモバイル端末向けのTwitterウェブサービス型クライアント『モバツイ』の開発・運営を個人で開始。2010年、想創社を設立し、2012年4月30日まで代表取締役社長を務める。その後、想創社(version2)を設立しiPhoneアプリ『ShopCard.me』を開発。2014年8月1日からBASE(ベイス)株式会社のCTOに就任

最近、BASEの求人においてレジュメを拝見させていただく機会が多いのですが、毎日、難しい仕事だなと思いながらやっています。

書類を見て、お会いしてみたいなと即座に思える方はいいんです。問題は、そうでないケース。せっかくご応募いただいたり、興味があるという反応をしていただいているわけですから、理想は全員にお会いしたいところですが、我々のリソースも限られているので、限られた情報で、ある程度割り切らざるを得ない部分も持ちながら拝見させていただいております。

しかし、レジュメに書いてある文章では、絶対に判断できないことがあるはずです。少なくともレジュメから人柄を判断するのは難しい。もしかしたら、本当は良い出会いがあるかもしれないのに、自分のミスが理由で見落としているケースがあるのではないか……と考えているので、ソフトウエアのデバッグ以上に集中して立ち向かいます。

人それぞれ経歴や世界が違うので、人それぞれの世界観にメンタルモデルを合わせていくのが、想像よりも難儀な作業です。

人と人とが仲良くなるステップについて

採用面接というのは、面接官と応募者が仲良くなるプロセスと言っても過言ではないでしょう。

仲良くなるというのは、相手のことを理解し、好きになるという意味だと思って差し支えないと思います。テーマが友だちや恋愛ではなく、会社というチームで一緒に仕事をしていく、という前提条件があるだけの違いです。

全く知らない人が相手のことを好きになるためには、以下のステップをたどると考えられます。

【1】相手のことを知る
【2】共通点から共感する部分を見つける
【3】共感した部分を根拠として、この人は、こういうことをしてくれそうだと期待する

大体、こういうプロセスではないかと思います。翻って応募者側の視点で考えれば、第一歩として「仕事面で面接官が共感し得る話題やエピソード、経験」をレジュメにまとめ、面接で話すことがカギではないかと思います。

もちろん会社側も、自分たちのチームや仕事に共感し得る紹介をすることで、お互いの距離を縮めていきます。

さらに面接官の役割として、会話を通じて共感可能な、応募者の良い点やそうでもない点を引き出すことが求められます。その上で、自分たちのチームにジョインしてやっていけるか?というピースの置き場を模索します。

穴が空いてるところに入って欲しいケースもあれば、チームになかった世界観を広げてくれるケースもあるでしょう。こういった点を模索するわけです。

また、面接一歩手前の書類選考の段階は、まだお互いが模索段階なので、もっと相互の距離は遠い状態です。しかも書類という一方通行の手段で合否が決まってしまうという重要なタイミング。だからこそ面接以上に、自己アピールについては気を付けなくてはいけないと思います。

この段階ではまだ、(チームの中の)ピースにはまるかどうかより前の段階ですので、「ざっくりとでも、相手をどう期待させて面接に持ち込むか?」というのが目的になるでしょう。

もちろん、特別な経験やスキルを持っていればそれだけで面接に進むケースもあります。でもそれは、あくまでも相手が判断すること。ただ実績を書けば企業から“モテる”だろうという考えは、あまり得策とは言えません。

例えるならば、女性がファッションや化粧に気を配っているようなイメージです。応募時は、それに近いものはあった方が望ましいでしょう。

CTOとして人さまのレジュメを拝見していて思うのは、異業種や類似職種からの転職に関して「アピール」が少ないということです。できれば、もう少しうまくやって欲しいなぁと思うケースが割と多くあります。

少なくとも職歴や使える技術を並べるだけで判断できるのは、類似の業界で同じような苦労を知っている同業種だけだと思います。

もし、少しでも違う世界に転職を考えるのであれば、自分が思っている以上に、今までやってきたことが、どう応用可能なのか?どう拡張可能なのか?どう変化可能なのか?を書く方が望ましいと考えます。

経験をそのまま伝えるだけでは、担当者の共感を得ることはできません。一方で、過敏に飾ることが得策というわけでもない。ですので、レジュメにナチュラルメイク程度は心掛けてもいいのではないかと感じています。そうじゃないと、断られたという経験しか残らずに、お互いにもったいないです。

人のレジュメをお断りすると、こちらにもダメージが来る

これは、まだまだ修行が足りない私だけの問題なのかもれないですが、人を評価すると、自分にも反動が返ってきます。それは「自分だったらこうして欲しい」、「自分だったらどうするだろうなぁ?」と思いながら見ている自分がいるからです。

結果、NGを出す場合、やっぱり自分も他の人にNGになってしまうかなぁと考えることがあります。

例えば、その人が自分と同じぐらいの年齢だった場合、年齢については共感可能です。抽象化すると、「相応に高い年齢のエンジニア経験のある人が、スタートアップという組織においては、どう評価されるか?」ということになりますよね。

その上でレジュメを読んでいると、ついつい、この人のキャリアだったら、どう表現したら共感できるか?という点を模索します。さらに自分だったらどう書けば共感されるだろうか?とも考えてしまい、もし自分が同じ状況だったらどう評価されるか?というのを、同時並行で考えてしまう自分がいます。

その状況でお断りするということは、どこか自分を否定してしまっている感が否めないものです。

お断りする理由で年齢とスキルのバランスについてなどを考え始めると、これは一般論として見ると非常につらいことです。その判断は人それぞれですから。もちろん、人が全ての人に認められるわけではないことは理性では分かっています。そうは言っても、人から認められないという事実は、誰だって多かれ少なかれ、嫌だと思います。

そこから身を守るのが「会社」という枠組みなんですよね。「会社がこう求めているから」、「会社がこう考えているから」という枠組みに身を寄せて、仕事という名のロールプレイをしてみたり、理不尽から自分を納得させる術を身に付けていきます。

それが大人になるってことなのかもしれないですけど、自分の不器用な性格をまるっと「仕事」と言う名で正当化してるだけじゃないか?なんて思うことはあります。

よく世界からの日本人の見え方として、個人で付き合うと良い人なのに、会社になるとなぜあんなに冷酷なのか?と思われていると聞きますが、それは我々が「会社」に依存し過ぎているからなのかもしれないです。

少し何を言いたいのか分からなくなってきましたが、会社もしょせんは人の集合体でしかないですから、現実には、どう人に認められるのか?というところに戻ってきます。

もしかしたら、この記事を読んで「たかだか就活に難しいことを考えすぎ」って言いたい人もいるかもしれませんが、されど就職活動とも言える大事なことだとも思います。

我々スタートアップは少ない人数のチームだからこそ、大切な仲間を増やすための活動をしているわけで、採用には、本気で立ち向かっています。そりゃ、その人の人生を少しでも理解しようと書類審査しているわけですから、お断りする時には、こっちにもダメージの一つも来てもいいんじゃないですかね。

すごく疲れる仕事だと言う理由が、この文章を書いていて自分自身で理解できました。

とにかく皆さん、自分が仕事を楽しめる良い場所を見つけて、楽しく仕事ができると良いですよね!

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