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グリーCTO藤本真樹が実感する、優れたWebサービスを生み出す難しさと面白さ【連載:BizHack】

タグ : CTO, GREE, オープンソース, 業界有名人 公開

 
CTOが、他社CTOに直接聞きたいことを聞く!自らもエンジニアながら、3社の経営に携わっている竹内真氏をインタビュアーに迎え、注目のIT・Webサービスを展開する企業の技術トップにインタビューを敢行するこの企画。ビジネスの最前線で、技術のみならず経営をも担うCTO同士の対話から、エンジニアがどのように「ビジネスを創ることのできる技術屋」へと進化すべきか、その思考・行動原則をあぶり出していく。
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連載4回目に登場してくれたのは、今年に入って海外展開にも注力し、文字通りグローバルITカンパニーへの道を歩み始めたグリーのCTO藤本真樹氏だ。

同社がまだ六本木にある小さなオフィスでSNS『GREE』を展開していたころからジョインする藤本氏は、ここ数年で飛躍的な成長を遂げたグリーの技術基盤を支えてきた。この希有な経験を通じて、彼が学んできたものは何だったのか? ならではのCTO論に耳を傾けてみよう。

CTO対談「BizHack」 インタビュアー・プロフィール
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株式会社レイハウオリ 代表取締役 | 株式会社ビズリーチ・株式会社ルクサ CTO
竹内 真氏 (blog:singtacks) 

電気通信大学を卒業後、富士ソフトを経て、リクルートの共通化基盤やフレームワークの構築などを担当。並行してWeb開発・制作会社であるレイハウオリを設立。その後、ハイクラス転職サイトを運営するビズリーチ、国内最大級のタイムセールサイトを運営するルクサを創業、CTOに就任。mobyletなどのOSS活動も行っており、The Seasar Foundationのコミッターとしても活躍

今回のゲストCxO
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グリー株式会社 取締役 執行役員常務 最高技術責任者
藤本真樹氏 

2001年に上智大学を卒業後、Webデザインやシステム開発を行うアストラザスタジオを経て、2003年テューンビズに入社。企業へのオープンソースソフトウエアシステムのコンサルティング業務に携わる。2005年より現職。PHPフレームワークである『Ethna』の開発者としても知られる。著書に『Ethna×PHP』(技術評論社)がある

竹内 本日はよろしくお願いします。

藤本 こちらこそ、よろしくお願いします。

竹内 さっそくですが、資料を拝見しましたところ、藤本さんがご入社されたのは2005年だそうですね。当時のグリーさんはどんな状況だったんですか?

藤本 当時はまだ会社を登記したばかりでしたね。ですから起業したてのころからのかかわり、ということになります。

竹内 そもそも代表の田中(良和)さんとは、いつお知り合いになったのですか?

藤本 当時、わたしが幹事をしていたPHPのカンファレンスに出てほしいと声をかけたのが最初です。

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グリー田中良和氏との出会いのきっかけを話す藤本氏。2人の付き合いはもう長いものになっている

竹内 それですぐグリーに行かれることに?

藤本 いえ、最初からフルコミットしたわけではありませんでした。実は当時、個人的なつながりでお手伝いしていたプロジェクトが3つ、4つあって、グリーはあくまでもその中の1つだったんです。

竹内 そうだったんですか。でもその後、本腰を入れてかかわるようになったということは、グリーさんに「これはイケるんじゃないか」って思える要素があったんですか(笑)?

藤本 正直言って、グリーにどんな将来が拓けているのを予測できたわけじゃありませんが、人やサービスの面白さに人生をかける価値があると思えたのは確かですね。(当時は)数人で10万人規模のサービスを動かしていたのも面白かったし、自分がかかわっていたプロジェクトの中でもグリーが一番本気だと思えたのは大きかった。それでコンサルを辞め、グリーに100%コミットすることにしたんです。

OSS活動を通して知った、自ら動くことの大切さ

竹内 お話を伺って感じたのは、田中社長との出会いからして、すべてご自身の行動が起点になっていたんですね。

藤本 言われてみればそうですね。さかのぼって考えてみると、オープンソースコミュニティとのかかわりが原点かもしれません。自分から動くことで、コミュニティの中に自分の居場所も見つけられたし、仲間も増やせました。過去にこうした経験がなければ、こちらから声をかけることもなかったと思います。

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竹内氏、藤本氏ともに、オープンソースプロジェクトに自らかかわってきた。そのキャリア面での利点とは?

竹内 わたしもJavaのオープンソース活動にかかわってきましたが、藤本さんはどんな想いでオープンソース活動を始められたんですが? わたしの場合は、会社の看板を背負って始めたこともあって、会社の技術力がアピールできたらいいなとか、単純に自分たちの技術を広く使ってもらえば、それなりに得られるものがあるだろうという想いから始めたんですが。

藤本 中学生からコンピュータの世界に踏み込んだのですが、当時、情報源と言えば技術書か専門誌。自分で何か作ったとしても、本当に世間で通用するものなのかどうか、知るすべはありませんでした。ですから、オープンソース活動にかかわるようになったのは、自分の実力が知りたかったことと、それがどれだけ人の役に立つのか知りたかったからなんです。

竹内 なるほど。

藤本 オープンソースの世界は常に人手が足りません。ですから、どんなに簡単なことでも、何か手伝えばコミュニティの人たちに喜んでもらえる。これは単純にうれしいものでした。しかも当時は大学生だったので、コミュニティの中ではたくさん学ばせてもらいましたね。結果的に、自分の技術が周りに評価されたり、自分からアウトプットを出すクセがついたのは良かったと思っています。

竹内 わたしの場合は、社会人になってしばらくしてからオープンソースにかかわるようになったので、仕事を抱えながら一銭にもならないコードを書くってことに、少なからずモヤモヤしたりした時もありました。当時学生だった藤本さんには、そういう想いはなかったでしょうね。

藤本 やる・やらないは自由ですし、できる範囲で気楽にやればいいやと思っていました。たまに国境を越えて揉めていたりするのを見ると、大変だなぁと思いましたけど(笑)。

竹内 (笑)。

藤本 まぁ、議論の仕方やコラボレーションするために欠かせないこととか、技術以外にも学べたことは多かったですね。

技術屋には、「お金以外のインセンティブ」こそ必要なんじゃないか

竹内 具体的にはどんなことが得られたんでしょう?

藤本 お金以外のインセンティブでしょうか。活動を通してアウトプットしていくと自分のトラックレコードになるし、名前が知れ渡ることで知り合いも増えます。わたしは基本的に人見知りなので、見知らぬ人からフィードバックをもらえたり、すごくうれしかったんです。イベントに行った時に、知らない人ばっかりだとイヤですしね(笑)。

竹内 それ、ものすごくわかります(笑)。

藤本 それに自分がイベントなんかで発表する立場になれば、話すきっかけにもなるし、コミュニケーションが広がります。

竹内 そうした活動をしてこられたからこそ、田中さんを通してグリーにも出会えたわけですしね。

藤本 そうなんですよね。
(次ページへ続く)




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