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福岡と東京の2拠点生活から生まれるメリットとデメリットについて【連載:カズワタベ】

タグ : ウミーベ, カズワタベ, 福岡, 移住 公開

 
カズワタベの場所を選ばない仕事術

カズワタベ(@kazzwatabe

2006年よりミュージシャンとして活動。バンド活動を休止し、2010年にGrow株式会社を設立。2013年に独立し、フリーランスの道を歩む。同年12月に福岡に移住。2014年8月にウミーベ株式会社(umeebe Inc.)を設立し、代表取締役CEOに就任した。スマートフォンアプリ、Webサービスの開発・運営を行っている

エンジニアtypeをお読みのみなさん、初めまして。この度「場所を選ばない仕事術」というテーマで連載をはじめさせていただくことになりました、カズワタベです。

以前は東京で音楽活動をしたり、会社を立ち上げたり、フリーランスとしてWebサイトの制作やデザインなどの仕事をしたりと様々な活動を行っていたんですが、2013年12月に福岡に移住しました。

それ以降は福岡を中心に、東京や日本の各地方へ足を運びながら働いています。

そして現在は2014年8月にスマートフォンアプリ・Webサービスの開発・運営を行う「ウミーべ株式会社」を立ち上げ、代表を務めています。

この連載では、福岡のスタートアップで活躍する人材との対談や、福岡での採用についてなど、現地ならではの情報をお伝えしていきたいと思います。

自分にとって生活が心地よい土地へ

福岡に移住した理由は、2つあります。一つは生活環境を改善したかったこと、もう一つは新しい働き方を模索したかったということです。

まず「生活環境」について。僕は長野県の松本市で生まれて、親の仕事の都合で東日本各地の県庁所在地を回っていた地方都市育ちです。その後18歳から東京に住んでいたんですが、どうしても街の環境になじめないでいました。

都市の規模が大きすぎること、人が多すぎることなどで、無用な疲れやストレスが溜まる状況に疑問を感じていたんですね。

そんな折、二度ほど福岡に遊びに行く機会があり、すっかり住環境が気に入ってしまいました。街がコンパクトで移動の負担がほとんどない。ストレスを感じるほど人が多いわけではないけれど、適度に栄えていて買い物に不便はないなどが理由に挙げられます。

実際に住み始めてみて、思っていた以上に快適に生活ができているのですごく満足しています。生活コストも下がりますし、情報のノイズも少ないですから、腰を据えて何かを作るには良い環境だと思っています。

次に、「新しい働き方」についてです。ここまで「移住」と書いていますが、実際に僕が行っている生活は「2拠点居住」という表現が適切かもしれません。

今に至るまで、東京へは最低でも月に一度は足を運んでいます。人と会ったり、情報を得ることが目的です。もはやインターネットを通じて得られる情報にタイムラグはありませんが、そうではない情報もたくさんありますし、直接話すことでしか共有できない感覚や感情なども多分にあるからです。

この働き方は、生活や制作を行う上ではメリットの大きい福岡を拠点に、そこでは得られないものを自分が移動することによって補完する。そういった意図がありました。

せっかくインターネットでほとんど完結させることができる仕事をしているのだから、一度試してみればいいじゃないかと思ったわけです。

なお、この話をすると移動にかかるコストなどを指摘される場合が多いですが、現在ではLCCの登場により航空券は以前に比べて安くなっていますし、東京を離れることで下がった生活コストの方が大きいくらいなので、さほど問題ではありません。

一定以上のスキルがあれば地方ではむしろ貴重な人材に

これはクライアント企業の協力もあってのことですが、例えば打ち合わせには『Skype』を活用するなど、今や遠隔で仕事をする上でのツールは十分にあります。顔を合わせての打ち合わせは、月に一度の上京のタイミングでなるべく予定を詰め込み、他に必要な機会があれば単発でも東京に行くことでコミュニケーション上の課題は解決してきました。

福岡から東京への移動は、時間にして2時間ほど。費用はLCCを利用すれば往復で2~3万円くらいです。場合によっては日帰りでも可能ですし、当日呼ばれてその日の午後に到着なんていうことも不可能ではありません。

また、福岡空港が市街地から非常に近いことも心理的なハードルを下げています。中心地の天神駅から空港までは、なんと地下鉄で11分。こういった移動のしやすさが、移住する上での懸念をひとつ減らしてくれました。

一つ現実的なところを話すと、移住したあと東京での新規案件が減らなかったわけではありません。

いくら月に一度東京に行っていても、人と会う機会は減りますし、仕方がないところではあります。ただ、福岡で新規の仕事が生まれることで、そこを補完していくことができました。

福岡はいわゆる“飲みニケーション”が盛んな土地で、人のつながりから仕事が生まれることが多いように思います。また、Web業界に関して言えば地域でのニーズに対して人材の供給はそこまで過多ではないことから、一定以上のスキルレベルがあればフリーランスとして生きていくことはやりやすい土地なのではないかなと思いました。

さらに、LINEやgumiなど東京で名を知られた企業の進出、地場のベンチャー企業の成長であったり、スタートアップを創業する若手経営者が徐々に増えていることなどから、エンジニアやデザイナーの需要は年々高まっています。就職を目的に移住しても、選択肢がないということもなさそうです。

さて、ここまで書いたのはフリーランスとして働いた上での感想ですが、昨年の8月からは自社サービスを運営する、いわゆるスタートアップと呼ばれるような会社を設立しました。

こうなると、今までとは違ったメリット・デメリットが想定されます。東京にいないという長所を伸ばし、短所を工夫し、無くしていくことが求められるでしょう。

あまり前例がないからこそ、挑戦のしがいがあります。

>> カズワタベ氏の連載一覧




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