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ビジネスシフトする動画学習サービスschoo。マネタイズも開発も「3歩進んで2歩下がる」を前提に

タグ : EduTech, schoo, スタートアップ, マネタイズ 公開

 
スクー代表取締役社長の森健志郎氏(右)と執行役員・インフラ開発部門責任者の伊藤弘満氏

スクー代表取締役社長の森健志郎氏(右)と執行役員・インフラ開発部門責任者の伊藤弘満氏

リアルタイム動画学習サービスの『schoo』が年明け以降、新機能のリリースや他社との連携を次々に発表している。

目立ったところではまず、「プログラミング学部」の新設。IT系コンテンツはこれまでも『schoo』の主力コンテンツだったが、これを拡充し、人材不足が叫ばれる業界の課題解決により踏み込んでいく姿勢を打ち出した。

さらに、IT系と並ぶ柱だった語学系でも、オンライン英会話サービス『レアジョブ英会話』と提携し、ビジネスユース向けの新たなコンテンツを共同開発していくことを発表した。

こうしたビジネス面での新たな動きと並行して、Web、iOSアプリのアップデートも立て続けに行われており、主に有料会員に向けたサービスである録画授業(無料会員も月に1授業まで視聴可能)の機能などが強化された。

これらの動きから分かるように、これまでユーザー獲得に注力してきた『schoo』は、いよいよマネタイズに本腰を入れ始めたようだ。

『schoo』が描くマネタイズ戦略とはどのようなもので、それは実際の開発にどのように反映されているのか。代表取締役の森健志郎氏と開発トップの伊東弘満氏に話を聞いた。

ビジネスユースに大きく舵切り。シンプルなUIに

森氏によれば、『schoo』の人気学部の一つである「デザイン学部」は、2015年3月末時点で登録ユーザー約1万5000人。WAUは30%以上、課金ユーザーの割合も20%超と類似サービスとの比較でも高い数字を記録していることから、「ユーザーから一定以上、お金を払う価値があると認めてもらえていると判断し、次のステージへと進む」(森氏)決断に踏み切ったという。

具体的には次の3つの軸でマネタイズを行っていく。

1. 個人ユーザーの有料会員の割合を増やす
2. 法人の企業研修や福利厚生として使ってもらうビジネスプランの導入
3. 他社と共同して新しい有料コンテンツを作る

これら3つの方法は、もともとIT系、語学系のコンテンツが充実していたという『schoo』の強みを活かして、ビジネスシーンでの利用を促進するという方向性で一致している。そのため、開発陣に求められたのも、「ビジネスユース」をキーワードにした、放送画面のUIの大幅な見直しだった。

「『楽しく学ぶ』空間を表現したこれまでのポップなUIから、かなりトーンを抑えたシンプルなものへと変更しました。機能面でも、学習の進捗を細かく管理できるよう、チャプタ機能などを新たに実装しています」(伊東氏)

アップデートしたschooのiOSアプリ

アップデートしたschooのiOSアプリ

また、前述のように、これまでは生放送のみ視聴可能だったiOSアプリをアップデートして録画授業に対応した。

「モバイルに最適なUXをイチからデザインし直しましたが、Webの考え方から離れて発想するのが難しかったですね。昨年8月に開発を始めましたが、通算3度作り直したため、リリースまでには半年以上を要しました」(伊東氏)

『schoo』では、一つ一つの機能開発は現場主導のアジャイルで行っているというが、今回の放送画面のアップデートについては慎重にならざるを得なかった。開発部門、コンテンツ制作、実際の放送がすべて交差する放送画面は、文字通り『schoo』のサービスの根幹。ここが中途半端だと、良いコンテンツも作れなければ、良い放送も行えないという考え方だからだ。

そのため、プロジェクトは部門横断的なチームにより進められた。リーダーを務めたのは放送部門のマネジャー。そこにデザイナー、開発エンジニア、配信技術のエンジニア、コンテンツディレクターも参加し、部門の枠を越えてそれぞれの現場に即した意見を出し合うことで、不要なボタンを削るなどして、より洗練されたUIに近付けていったという。

あらゆる業界と結び付くのが、本来の教育系サービスのあり方

こうしてようやく作り上げた新しいUIだが、今後のビジネス展開次第では、すぐさま再変更する可能性もあるという。それは、マネタイズ施策自体についても同様であると森氏は言う。

「スタートアップにおいては、マネタイズも開発ステップと同様に、3歩進んでは2歩下がるものだと考えています。実際に舵を切ってみてユーザーの離脱率が大きく上がるようであれば、すぐに引っ込めるつもりでいます。その上で得られた気付きを基にさらにサービスをブラッシュアップすればいいだけの話だと思っています」(森氏)

マネタイズやビジネスシフト、他業種との連携は、それまでのサービスの方向性からの「転換」ではなく「延長」にある。あらゆる学びの課題を取り除き、世の中から卒業をなくすという『schoo』のミッションに向けた一本道の上を行ったり来たりしながら、サービスの価値を高め、その範囲を広げていくのがスタートアップの生きる道だと考えている。

「旦那さんを喜ばせるために料理を学ぶ、場所に縛られない働き方をするために新たなスキルを学ぶ……人々が学ぶ動機の多くは、その先にある目的を見据えたものだと思っています。そう考えると、教育系サービスが教育だけをやり続けることには違和感がある。学ぶという体験をを最大化しようとすれば、あらゆる業界と結び付いていくのは自然なことではないでしょうか」(森氏)

開発チームもそれに伴い、結び付いた先に最適なUXを都度、追求していく。世の中の学校の数だけ、違った形の「校舎」があるように。

取材・文・撮影/鈴木陸夫(編集部)




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