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ユニクロのソーシャル目覚ましアプリ『UNIQLO WAKE UP』に学ぶ、正しいアプリ戦略の思考法

タグ : SNS, UI, UX, アプリ, ソーシャル, デザイン, ユニクロ, ユーザーインターフェース, 開発 公開

 

多くのビジネスパーソンにとって、一日の仕事を気持ち良いものにするためにも、快適な朝を迎えることはとても重要なことだ。寝起きが悪ければ、一日バッドな気持ちで過ごすことになる人も少なくないはず。

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ただ大きな音で起こすのではなく、その日の気候に合った音楽で自然な眠りを起こさせてくれる『UNIQLO WAKE UP

そんな中、ファッション業界にファストファッションの一大トレンドを巻き起こしたユニクロが、「毎日の目覚めを快適にしていく」というコンセプトのスマホアプリ『UNIQLO WAKE UP』を、2012年5月8日にリリースした。

「ファッション業界の第一線で活躍するユニクロが、なぜアプリ開発?」

ふと、そんな疑問が脳裏をよぎる。この疑問に対し、『UNIQLO WAKE UP』企画・開発チームリーダーであるユニクロ・グローバルコミュニケーション部、商品マーケティング&コミュニケーションチームリーダーの松沼礼氏はこのように話してくれた。

「ユニクロがこのアプリを開発するのは、グローバルレベルでのブランド認知向上が目的です。『UNIQLO WAKE UP』は、世界中の方にユニクロを知っていただく機会を作り出すために、『目覚まし』というすべての方が使うツールに着目して作成した新感覚のソーシャル目覚ましアプリ。このアプリがユニクロを知らない人に対する興味喚起のきっかけとなれば、うれしいですね」

「朝の目覚め」を世界中の人がつながるツールに昇華させる

服を変え、常識を変え、世界を変えていく。」というユニクロの企業理念も、デジタルプロモーションに反映されている。誰もが便利に日常で利用できる時計やカレンダーという機能を活かして開発された『UNIQLOCK』や『UNIQLO CALENDAR』などが好例だ。

「今回開発した『UNIQLO WAKE UP』も同様に、一日の始まりである人々の”目覚め”をコンタクトポイントと位置付けて展開しています。”人々の新しい一日の始まりを、ユニクロがデザインする”と考え、お客さまに『UNIQLO WAKE UP』で目覚めていただくことで、毎朝ユニクロと接してもらえればと思っています」

『UNIQLO WAKE UP』の特筆すべき点は、単なる「目覚まし」機能にとどまらない独自の世界観とデザイン性にある。松沼氏も、「このアプリの最大のポイントは、『機能性』と『音楽性』の融合にある」と話す。

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「機能性と音楽性を兼ね備え、かつ世界中で使われるようなアプリにしたい」と話してくれた松沼氏

「起きるという行為に対して作用するアラームとしての『機能性』と、目覚めを心地よくする『音楽性』のバランスが、このアプリの特徴です。天気に合わせたアラームミュージックという新しい概念をもつ音楽を日本から世界に向けて発信するという意図に呼応した人選をさせていただきました。

常に前衛的な取り組みをされている世界的アーティストのコーネリアス氏と菅野よう子さんにご協力いただいたことで、より多くの方々が快適な”目覚め”を迎えられているのではないかと思います」

『UNIQLO WAKE UP』のSNS連携機能を見れば、このアプリが世界各地で利用されていることがよく分かる。

「Facebook,、Twitterなどのソーシャルメディアに起床時の天気、時刻、場所を共有することができます。共有された情報はアプリ内の『WORLD MAP』に表示され、世界の人々がユニクロを知る機会につながることも大きなポイントです」

このアプリは目覚めることを通して、世界中のユーザーがソーシャル上でつながることを可能にしている。ただのアラーム機能でしかなかった従来の目覚ましも、ユニクロの視点が加わることでまったく新しいUX(ユーザーエクスペリエンス)に昇華することがよく分かる。

目指すは、時代に即応したコミュニケーションの最適化

『UNIQLOCK』や『UNIQLO CALENDAR』、そして今回リリースされた『UNIQLO WAKE UP』。ほかにも、グラミンユニクロよりリリースされた1ドルの価値でつなぐアプリ『The Value of $1』など、デジタルコンテンツを巧みに活用したユニクロのアプリは、着実に人々の生活に根付いているように感じる。

ユーザーとユニクロをつなぐコミュニケーションツールとして、ユニクロはアプリ戦略にも積極的に取り組んでいる

ユーザーとユニクロをつなぐコミュニケーションツールとして、ユニクロはアプリ戦略にも積極的に取り組んでいる

冒頭で松沼氏が話したように、「グローバルプロモーションの一環」としてこれらアプリをリリースしているユニクロだが、同社がアプリ開発を通して実現したいことの本質は、時代の変化に対応した適切なコミュニケーションを探ることにあるのではないか?

「お客さまの行動やメディア接触状況の変化、ブログやソーシャルメディアにより、一人一人がある意味でメディアとなり情報発信するような時代となった今、ユニクロとしても、お客さまとのコンタクトポイントや提供する情報の内容、その手法などを変えていくべきだと考えるようになりました。誰もが必要とするようなアプリを提供することで、デジタルコンテンツを通じ、速いスピードで、深く広範囲に情報を伝達し、世界の人々にユニクロと接していただきたいと考えています」

ユニクロでは、スマートフォンアプリ『UNIQLOアプリ』によってモバイル会員サービスも今年4月より開始している。

「人々が利用する媒体がデジタルにシフトしてきている状況の中で、ソーシャルメディアやスマートフォン、モバイル端末は欠かせないツールだと言えます。ユニクロがこれからも毎日の生活を快適にするモノづくりを行うためにも、デジタルメディアを活用したお客さま一人一人とのよりきめ細かなOne to Oneコミュニケーションは、今後も続けていきたいですね」

取材・文/小禄卓也(編集部)




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