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「Aクラスのスーパーギークを探せ」韓国VC業界の最年少CEOが語る、世界で通用するスタートアップの条件

タグ : YVS, アジア, アプリ開発, ギーク, グローバル, スマートフォン, 起業, 韓国 公開

 

「Go Globalと言葉にすると何か陳腐に聞こえるけれど、サービスを世界中に広めるまでには本当にさまざまなハードルが待っている。それを、みんなで知恵をシェアし合いながら乗り越えよう」

2012年9月26日に行われた『YVS MEETUP』。会場には100名弱の起業家や志望者が集まった

汐留にある株式会社D2Cのセミナールームで行われた『YVS MEETUP』。100名弱の起業家・志望者が集まった

そんな言葉で締めくくられた、9月26日の『YVS(Youth Venture Summit) MEETUP』。世界で通用するスタートアップの輩出を目的に、国内のみならず海外からもゲストスピーカーを呼んで行われてきたミートアップだ。

3度目の開催となった今回のテーマは、「スマートフォンを通じたスタートアップの世界展開」。『DECOPIC』をはじめ複数のスマホアプリでアジア展開に成功しているコミュニティファクトリーの松本龍祐氏(ヤフーの子会社化直後のインタビューはこちら)や、モバイル広告事業の海外展開を加速化させるアドウェイズの野田順義氏などをスピーカーに迎えて、世界で支持されるサービス作りのコツが披露された。

恒例の海外ゲストとして来日したのは、韓国VC業界で最年少CEOとして注目を集めているJimmy Rim氏だ。

彼は、Naver、カカオトークといった韓国屈指の企業のCo-founderである金範洙(キム・ボムス)氏とともに、2012年4月にベンチャーファンドK Cube Venturesを創設。韓国でも急速に立ち上がるスマートフォンビジネスの動向に精通する人物だ。

国内人口の少なさから、早くから海外展開に積極的だった韓国企業。現地のスタートアップは今、どんな戦略で動いているのか。そして、世界市場でサービスをスケールさせていくのに必要なポイントとは何なのか。

国内マーケットの縮小で、海外展開の重要性が年々高まっている日本のスタートアップにも参考になる知見を、Jimmy氏に聞いた。

プロフィール

K Cube Ventures CEO
Jimmy Rim氏

韓国で現在最もホットなエンジェル集団K Cube VenturesのCEO。韓国科学技術院(KAIST)でIndustrial Engineeringを専攻し、卒業後はNHNに入社。その後、BCG、ソフトバンクベンチャーズを経て、自らベンチャーファンドを創業。今年スタートしたVCながら、すでに国民的モバイルゲームとなった『ANiPANG』を提供するSUNDAYTOZに投資するなどの実績を残す

今は”ジャイアントキリング”の絶好機

―― まずは、韓国国内におけるモバイルビジネスのトレンドがどんなものか教えてください。

多種多様なサービスが生まれていますが、キーワードを挙げて整理するなら、「ゲーム」、「テクノロジー(パーソナライズやソーシャルアナリティクスなど)」、「コマース/ショッピング」、「ソーシャル」、「ロケーション」関連のサービスが増えています。わたしが特に注目しているのは、モバイルtoオフラインを実現するビジネスですね。

―― その辺りのトレンドは、日本もほぼ同じです。

「PCの時代のサービス開発とは考え方を切り替えるべき」と力説する

「PCサービスとして流行ったものをスマホに移すという発想ではダメだ」と力説するJimmy氏

そうだと思います。でも、これらのキーワードは単なるジャンル分けでしかなく、これをやったら成功するという話ではありません。個人的に、スマートフォンビジネスで成功するのに最も重要なのは、いかにUI/UXを「スマホ仕様」にできるかだと思っています。

例えばPCでの利用者が多かったECサービスをそのままモバイル対応させても、スマートフォンで見るとカテゴリーが多過ぎて、商品検索がしづらかったりしますよね?

そこで、モバイルファーストで動くスタートアップが「雑誌を読むようなUI」でコマースサービスを展開して、瞬く間にシェアを拡大しているような事例がいくつかあります。

PCとスマートフォンがまったく異なるプラットフォームであるという前提に立つと、今は”ジャイアントキリング”を起こす絶好のタイミングなのです。

―― では、海外展開という面ではどうでしょう?

チャレンジするスタートアップは増えていますが、実際に海外のユーザーをたくさん獲得しているサービスはまだまだ少ないです。

もともと、アジアのスタートアップがグローバル展開をしていくのは非常に難しい。母国語が英語ではない国が多く、文化も欧米とは異なりますからね。

(写真左)インタレスト・ソーシャルメディア『VINGEL』 (写真右)カップル専用アプリ『BETWEEN』

(写真左)インタレスト・ソーシャルメディア『VINGEL』 (写真右)カップル専用アプリ『Between』

ただ、すでにいくつかの成功例は出てきています。

われわれも出資しているインタレスト・ソーシャルメディアの『VINGLE』は、韓国人のCEOがアメリカで立ち上げたサービスで、すでに10カ国語に対応して全世界100万超のユーザーを獲得しています。

Twitterが「人」を中心にフォローし合うソーシャルメディアなら、VINGLEは「興味」でフォローし合ってコミュニティーを形成するメディアとして支持されています。

また、韓国生まれのモバイルサービスで、カップル専用のメッセンジャーアプリ『Between』も、世界中で100万以上のダウンロード数を記録しています。多言語対応で、もちろん日本語バージョンもあるので、ぜひ使ってみてください。

「世界展開」に強いジャンル、弱いジャンル

―― インタレストマッチをうながすようなサービスや、特化型のメッセンジャーは、日本でも数多く生まれています。でも、世界を舞台にユーザーを獲得してマネタイズできた例は非常に少ない。海外展開の成否を分ける要素はどこにあると思いますか?

とても難しい質問ですね。お伝えしたように、韓国でもそれほど多くの成功例は生まれていませんから。これが「成否を分ける絶対条件」ではないと前置きをした上でお話しするならば、まずは手掛けるサービスのジャンル選定が大事になると思います。

今回のイベントでのプレゼン資料にある通り(下図参照)、「ロケーション」や「コマース」関連サービスは各地域の文化や商習慣に根付いたものが多いため、アジア発で成功できる確率が低いんですね。一方で、「ゲーム」や「テクノロジー」は地域を問わず成功できる確率が高い。

Jimmy氏がプレゼンテーションで用いた資料の一つ。海外展開における成功の可能性を示す

Jimmy氏がプレゼンテーションで用いた資料の一つ。海外展開における成功の可能性を示す

こうやってビジュアルにして説明すると、「そんなのは当然だ」と感じる方もいらっしゃるでしょう。でも、実際はこの違いに気付いていない起業家が案外多いものです。

それともう一つ、成否を分ける要因として、開発・運営チームの構成があると考えています。

(次ページに続く)




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