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新サービスをリリースしたFinTechベンチャーZUUが、教育業界出身のCTOと進めてきたゼロイチを生むチームづくり

タグ : CTO, FinTech, ZUU, ZUU Signals, スタートアップ 公開

 
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(写真左から)ZUUのCEO冨田和成氏と、昨年10月CTOに就任した後藤正樹氏

家計簿サービス、ビットコイン、デジタル決済、資産管理ツールetc……。日本でも徐々に盛り上がりを見せつつある、【金融×テクノロジー】領域のサービス開発。米アクセンチュアの調査によると、「FinTech」と呼ばれるこの領域でサービス提供を行う企業への投資熱は、この2~3年の間にグローバルレベルで高まっているという(参照記事)。

そんな中、投資家やエグゼクティブ層向けの金融経済メディア『ZUU online』や資産家と資産アドバイザーのマッチングプラットフォーム『ZUU Advisors』などを運営するFinTechスタートアップのZUUが、2月25日に新たな投資判断用サービスをリリースした。

ZUU Signals』と名付けられたこのサービスは、国内株式への投資を考えているユーザーを対象に、「売り」「買い」「保有」のタイミングを明快に表示。このサービスのために開発した独自のアルゴリズムと機械学習を用いて、シンプルで必要な情報だけを配信するサービスとなっている。

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投資判断をサポートする新サービス『ZUU Signals

この新しいサービスの構想実現に企画段階から参画し、チームを率いて開発に取り組んできたのは、ZUUのCTO後藤正樹氏だ。オンライン英語学習の『ベストティーチャー』で取締役CTOを務めた後、独立していた後藤氏を、ZUUのCEO冨田和成氏が口説く形で招聘。

昨年6月に技術顧問としてZUUに加わり、10月には独立を保ったままCTOに就任した。

スタートアップが開発体制を強化する目的で経験豊富なエンジニアを“外部CTO”として招く動きは弊誌でもいくつか紹介してきたが、高度な専門知識を必要とする金融領域のサービス開発に、EdTech出身で“門外漢”の後藤氏が携わることはどんなメリットがあったのか?

冨田氏、後藤氏の2人に現況を聞いたところ、そこには「ゼロイチ」でサービスを作り出す上で重要な教訓が隠されていた。

『ZUU Signals』が徹底して「分かりやすさ」を追求した理由

最初に冨田氏は、後藤氏をCTOとして招くことになったきっかけをこう説明する。

「後藤さんとは、ご自身もスーパークリエータに認定されたことのある『未踏IT人材発掘・育成事業』の発表会で出会いました。実はZUUを立ち上げる前、教育×ITか金融×ITのどちらかで起業したいと考えていたこともあって、前者でビジネスを始めていた先輩として、後藤さんにお話を聞くようになったんです。経営者目線で技術を語ることができる方だという印象でした」(冨田氏)

一方の後藤氏は、ZUUおよび冨田氏のビジョンに共感し、CTO就任の要請を受けたと話す。

「金融に関する知識はまったくなくて、むしろ嫌いな分野でした(笑)。でも、冨田さんと話をしていくうちに、ZUUが掲げる『日本人の金融リテラシーを向上させる』というビジョンと、僕がベストティーチャーや今の立場で目指してきた『ITで学びを変えたい』という思いには共通する部分があるなと気付きました」

金融、教育は、ともに「学ぶ機会と学び方によってその後の人生が変わる」という点で相通じる面がある。株式投資を例に取っても、証券会社や専門サイトなどで金融情報を提供するサービスは情報量が膨大で、必要なものを取捨選択するのが難しいため、知識を深めようとする人はまだまだ限られた層だ。

「結果として納得できる投資判断に結び付かない」というのが冨田氏の問題提起。そこで今回リリースした『ZUU Signals』では、顧問を務めている夏野剛氏などのアドバイスを取り入れ、初めて株式投資を手掛けるようなユーザーでも分かるように有益な情報だけを提供。合わせて、独自開発したアルゴリズムで「売り」「買い」「保有」をシンプルに示すWebサービスを目指したという。

この「初めての人でも分かるように」という点に、後藤氏のような専門家ではないエンジニアが関わる利点があったという。

『ZUU Signals』の特徴の一つである「ユーザーがリスクとリターンのバランスをあらかじめ設定しておけば、赤・青・黄の信号機のような表示で「売り」「買い」「保有」のタイミングをアドバイスする」(冨田氏)という機能も、投資をより分かりやすくためのアイデアだ。

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『ZUU Signals』は保有株の状態を「赤・青・黄」の信号で株の状態を知らせてくれる

「”信号”の変化を司るアルゴリズムは、機械学習によってユーザーが使い込むほど精度が上がっていくように開発を進めています」(後藤氏)

「後藤さんは技術的なスキルが高いだけではなくて、前日に話したことが翌日にはもう自分のものにしている。そのキャッチアップの早さと、技術をどう活用すれば新しいサービスを作っていけるかを熟知しています。そのバランス感覚は、外部のCTOとして常時会社に居なくても、とても心強いですね」(冨田氏)

リモートでもチーム全員が能動的に動く仕組みづくりに注力

冨田氏が語るように、現在の後藤氏は週の決まった“出勤時間”以外は基本的にリモートでZUUの開発チームに参加している。

このスタイルは、ZUUが創業当時から重視してきた組織運営方針にも合致していると冨田氏は説明する。

「現在、インターンを含めて約30人のスタッフが働いていますが、仕事の生産性を最優先にすべく月に1度のアウトサイトMTGやノマドデーなどを取り入れています。働き方の自由を大事にしながらも、1人1人が仕事のPDCAを“鬼速”で回すことができるようになってほしいからです」(冨田氏)

この考え方をベースに、自社採用ページ上でも謳っているような「5つのVALUE」を掲げ、チーム力と個人の能力アップの両立を図っているZUU。これらの組織文化を浸透させることで、「一般的なベンチャー3日分の成果を1日で達成する」(冨田氏)という理想を追う彼らにとって、後藤氏の経験はプラスに働いている。

「僕はエンジニアの仕事をしながらオーケストラの指揮者を続けるなど、複数の仕事を同時にこなしてきました。自分が社長を務めるコードタクトでも、沖縄在住のエンジニアとリモートで仕事をしています。こういった経験から、物理的に会わない状態でもチームが自律的に動くためのノウハウを体得しています」(後藤氏)

例えばSlackで行っている開発チーム内でのコミュニケーションで、後藤氏は「すべてのドキュメントにURLがあるべき」と提案し、ネットさえつながればどこでも情報にアクセスできるようにした。

ささいな事例かもしれないが、これは「単純な報告作業」をできるだけ簡略化することで、チーム内の議論をより活発にしたいというのが狙いとのこと。こうした細かな部分から改善を重ねることで、遠隔でもチームの1人1人が能動的に考え、開発に取り組める環境を作ろうとしている。

「こういう文化は、ゼロイチでサービスを生み出す組織に必要不可欠なもの。FinTechの分野はこれからマーケットが立ち上がるフェーズで、どこが主流のサービスを確立できるかがまだ見えていない分野ですので、ZUUとしてはどれだけ早く新しいサービスを提供していけるかが勝負になってきます。だからこそ、後藤さんの持っている見識をもとに、今後も開発体制をさらに整えていきたいと思っています」(冨田氏)

取材・文/浦野孝嗣   撮影/伊藤健吾(編集部)




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