源氏鶏太、弘兼憲史、森繁久彌、植木等……彼らが描いたのは、サラリーマン?ビジネスマン?

ネクタイを締めた会社員という身分が登場したのは大正時代の末期。最初は「俸給生活者」という言葉でくくられていましたが、そのうちホワイトカラーだけが切り離されて昭和の初め頃からはサラリーマンという名称が定着しました。

サラリーマン

ネクタイを締めた会社員という身分が登場したのは大正時代の末期。最初は「俸給生活者」という言葉でくくられていましたが、そのうちホワイトカラーだけが切り離されて昭和の初め頃からはサラリーマンという名称が定着しました。

「百円サラリーマン」というのはこの当時の金銭感覚で不自由なく生活ができる月給をもらえる、一人前の社会人基準のようなものですね。今日でいえば年収1000万、みたいな感覚でしょうか。

「うちの女のコ」っぽいからダメ

この頃、働く女性は一律に「職業婦人」と呼ばれていました。やがてモダンにビジネスガール、頭文字をとってBGという名称が生まれました。この和製英語のBGは戦後も長く東京オリンピックの頃まで続きましたが、よくよく調べるといかがわしい意味があるようで外国人の誤解をまねいてはマズイ。そこで、女性週刊誌が新しい名称を募集しました。応募作で一番多かったのは「オフィスガール=OG」でしたが、「うちの女のコ」っぽいところが気に入らないと編集長が強引に「オフィスレディ=OL」としてしまいました。

サラリーマンという呼称は息長く続きました。直木賞作家の源氏鶏太はユーモアあふれる文章でサラリーマン小説というジャンルを生み出し、東宝の「社長シリーズ」は森繁久彌の当たり役となり、その後を無責任男・平均(たいら・ひとし)を演じる植木等が継ぎました。

いずれにおいても、サラリーマンは「気楽な稼業」という位置づけであり、相変わらず俸給生活者の意味合いで使われましたから、仕事本位で使うときには商社マン、銀行マンといった言葉を使い分けました。

サラリーマンとビジネスマン。どこが違う?

この流れを変えたのは「ビジネスマン」という言葉の登場です。この女子版がOLよりも仕事志向の強い「ビジネスウーマン」。80年代に始まった『課長・島耕作』は団塊世代のサラリーマンを描いた連載漫画でしたが、それは同時にビジネスマンという新しい種族を扱った最初の作品といえます。

1999年に男女雇用機会均等法が本格改正され、ビジネスマンとビジネスウーマンは合体してビジネスパーソンとなりました。派生的に総合職という言葉が生まれ、上昇志向の強いキャリアウーマンという言葉も生まれました。

サラリーマンは「会社に仕事をしに行く人」。ビジネスマンは「会社に結果を出しに行く人」という例えがあります。ある経営者はもっと具体的に、ビジネスマンを「目の前の仕事の損得勘定やコスト意識というものを強く持ち、無理なく黒字を達成する社員」と説明しています。

あなたはサラリーマンでしょうか。それともビジネスマンでしょうか。


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