SEを成長させる「ユーザー視点」

「ユーザーが遠くて開発がつまらない」と不満を持つITエンジニアは多い。この特集では、ユーザーと直接やりとりができる積極採用企業を紹介。現場社員の証言から、そんな環境で働く醍醐味を探った。



森田実雄
開発本部 開発第一部 
統括プロジェクトマネージャー

1975年生まれ。大学卒業後、業務用パッケージソフトベンダーに入社し、金融向けパッケージソフト開発やJava、.NETを用いた開発案件を担当。2002年にイーシー・ワンに転職。03年からプロジェクトマネージャーとして活躍している
「先端Javaテクノロジーの象徴」といわれる最首英裕氏が1998年に設立したイーシー・ワン。EJB(Enterprise Java Beans)などによるソフトウエア部品再利用のためのオープンコミュニティ『cBank』を立ち上げるなど、業界内で名実ともにリーディングカンパニーと評される技術立社だ。

「イーシー・ワンへの転職を希望した理由の1つは、やはり最首の存在。『この人のもとで仕事がしたい』という思いが強くありました。ただ、最初に転職を考えた理由はまた別にあるんです」

森田実雄氏のいう「別の理由」とは、顧客との距離にあった。パッケージソフト開発をしていた前職時代は顧客とふれ合う機会が少なく、提供したソフトが本当にユーザーの役に立っているかどうかが見えなかった。「お客様から直接希望を聞いて、それに見合うものをイチから創りたい」と思い始めたことが、転職に乗り出すきっかけとなったのだ。しかし経験の少なさゆえ、転職直後は顧客とのやりとりに苦手意識を持っていたという。

入社早々に担当したのは建設業の顧客。

「未知の業界でしたから最初は会話すらままならず、ときには叱られて学ぶこともありました。けれども、独特の商習慣を理解していくうちに、たとえば承認ワークフローの案件などでも、『システムを改変すると業務もこう変わる』と具体的な提案ができるようになったんです」



そこで学んだのは、コミュニケーションのとり方や提案のコツだけではない。開発に対する考え方も大きく変わった。

「ユーザーに使い勝手の悪さを指摘されても『そういう機能なので』と逃げていた前職時代と違い、『導入後』を強く意識して開発するようになりました」

どんな先端技術を身につけても、ユーザーの業務を理想的な形でサポートできなければ「いいシステム開発」はできない。そんな当たり前に気づけたことが、一番の

スキルアップだと森田氏は笑う。


お客様の業務を本当の意味で理解していくには、たとえばお客様の社内ではどんなフローで承認作業が進むのかなど、1歩踏み込んだところまで把握していく必要があると思っています。そこで大切なのは、やはりコミュニケーション力。私自身、転職前はあまり得意ではありませんでしたが、業務に関することはお客様のほうが詳しいに決まっている。だから最低限、会話ができるくらいの知識を事前に勉強しておいて、あとは「お客様を立てる」姿勢で接することで、自然と業務に関する知識も身についていきました。

INDEX
技術力以上に大事な「発想法」を学ぶ / 株式会社イーシー・ワン
調整を通じて知った「技術より大切なもの」 / 株式会社シーイーシー
「開発の意義」肌身で感じて視野広がる / ソラン株式会社
顧客との会話がやらされ仕事脱却の糸口に / 横河レンタ・リース株式会社

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