Vol.363

きっかけは2種類の自己紹介~芦名佑介氏が語る、紹介営業のノウハウ【うるトーク#1レポ】

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2016年11月9日、営業マンのためのトークイベント『うるトーク!』が「稼ぐ!自己紹介術」をテーマに開催された。

登壇したのは、かつてプルデンシャル生命でトップクラスの営業成績を誇っていた芦名佑介氏。

同社の営業スタイルは主に紹介営業。その難しさについて芦名氏に聞くと「自己紹介が最も重要」だと話す。彼はなぜそう考えるのか。その理由と紹介営業のノウハウについて聞いた。

芦名佑介

芦名佑介(あしな・ゆうすけ)氏

1989年生まれ。慶應義塾大学を卒業後、電通のコピーライター職を経て、プルデンシャル生命保険に営業として転職。2014年、25歳という当時史上最年少の若さで営業所長に抜擢された。15年10月、同社を退職。単身渡米し俳優としてハリウッド舞台「blood」に出演

稼げなかった一年で再確認した「信頼」の大切さ

―― 今回のトークテーマを「売れる自己紹介術」とさせていただきましたが、自己紹介を変えるだけで売れるようになるのでしょうか?

この一年間を通じて、僕はビジネスの方程式というものを発見しました。

それは、「企画×信頼×値決×実践」です。この全てを完璧にできていたら稼げないはずがないんです。

僕が勤めていたプルデンシャルのビジネスモデルでは、「企画」と「値決」は100%会社が決めていました。

芦名佑介

いち営業マンが介入できるのは、「信頼」と「実践」においてのみ。つまり、この2つをできる営業マンはプルデンシャルでは絶対に売れると言ってもいいんです。

どちらか片方が欠けていてもダメです。いくらお客さまから「信頼」されている営業マンでも、月に1人にしか会わなかったら、成績は伸びませんよね?

お客さまから信頼を勝ち取る方法はいくつもあると思います。ただ、その中で、一番信頼の“深み”を出せるのが自己紹介だと思います。

僕はお客さんにお会いして最初に自己紹介をします。みなさんしていると思いますが、大体2~3分くらいですね。ここで相手に僕のことを信頼していただくイメージです。

「肩書きの自己紹介」と「価値観の自己紹介」

自己紹介と一口に言っても実は2種類あります。「肩書きの自己紹介」と、「価値観の自己紹介」です。

――それぞれどのようなものなんでしょう?

「肩書きの自己紹介」は即効性が強い。例えば、僕のように、慶應大学でアメフトのキャプテンをやっていたことを言えば、すぐに信頼を得ることができます。

その「肩書きの自己紹介」で得た信頼をさらに深い物にするのが「価値観の自己紹介」です。どちらかというと、こちらの方が大事です。

今の営業の仕事になぜ就いたのか、その理由を説明するだけで、「価値観の自己紹介」になります。僕の場合は電通を辞めた理由を話していました。

――なぜ仕事を選んだ理由を?

仕事を辞め、仕事を選ぶということには何かしらの価値観を元にした「判断」が伴うからです。

うるトーク!

――かっこいい理由を持っていない人もいるかもしれません。

そうですね。しかし、ここでのポイントは「この人はウソをつかなそうだな」と思ってもらうこと。営業マンって基本的に全員いいことを言うじゃないですか。それをお客さんは「本当なの?」と疑うから買ってもらえない。つまり営業マンの信頼の問題なんです。

そこを「この人、ウソはつかない人だな」と思ってもらえればいいんです。「この人、すごい人だな」と思われることを目的にする必要はないんです。営業マンによく自社での成績自慢をする人がいますが、そんなものはお客さんにはどうでもいいこと。正直な人と思われなければ、その後の営業は、お客さんには全てウソに聞こえるんですよ。

――とはいえ、現職に就いた理由が「遊ぶお金が欲しいから」などの場合、正直に言っていいかどうか悩みませんか? そのような理由だったとしても正直に言ったほうがいいのでしょうか?

もちろんです。お客さんは論理的に言葉にはしませんが、感覚的に取り繕う人間は見抜いています。きれいな理由であればあるほど、ウソっぽく感じるなんてこと、ありませんか? 「うまくごまかせている」と自分では思っていたとしても、お客さんは感覚的に気付いていることが多いです。

ですからたどたどしくても、熱意を持って真実を伝えたほうが、結果として良い印象を与えることになるはずです。

売れる営業マンは相手に寄り添って判断させている

――プルデンシャルでは紹介営業が主ですよね? となると、顧客の知人という、直接自分でアプローチできない層にまで自分を信頼させるということが必要になってくると思うのですが、そのあたりはどうされていましたか?

そんなときは素直に“お願い”をしていました。しかし、「どうにか紹介してください!」と熱く頭を下げる“お願い”ではありません。世間話の延長のように「紹介してください」「いいよ」くらいのすごくラフな感じです。

――どうやったらそんなに簡単に紹介してもらえるんでしょうか?

紹介は簡単ではありません。女友達に「いい子紹介して」と伝えても、僕自身が信頼のない人間であれば、どんなにお願いしても逆に嫌がられるだけで、紹介なんてされることはありません。まず重要なのは商談の中での信頼で、具体的に言えば相手に決断をさせることです。「いいじゃないですか、○○してくださいよ」というようなお願いの仕方だと、こちらの決断を相手に押し付けているだけです。

「話を聞いて興味がなければ、正直におっしゃって下さいね」と、相手の判断を尊重して話すんです。もし、相手が「YES」の判断をしたら、そのときに全力で背中を押してあげる。

一番やってはいけないのが、相手が「NO」の判断をしたのに、自分の営業成績を上げるために「YES」に覆そうとしたり、「YES/NO」の判断をする前にこちらの判断を押し付けることです。このようなことをすると、お客さまに嫌悪感を抱かれ信頼されず、紹介は望めないでしょう。

うるトーク!芦名佑介

―― 一旦「NO」と判断されたものは覆らない、と。

ええ。営業マンの腕の見せ所は「NO」を「YES」にするのではなく、お客さまが「うーん、考えてみます」というようなあいまいな反応の時。

そこでしっかり「もし必要ないのであれば、正直に言ってください」と言えるかどうかです。このひと言が相手の本心を引き出すんです。

契約取るためにクロージングをする、と思う人も多いでしょう。だから、断ってもらうことが苦手な人が多いです。しかし、あいまいなままにしていては何も進展しません。「NO」なら「NO」でいいんです。「NOとおっしゃってください」と伝え「いやあ、NOではないんだけどね」と言うなら、一緒に契約への不安を解消していけばいいんです。

――と言うと?

クロージングのゴールが契約だけじゃないんです。契約をもらうというのは1つ目のゴールです。2つ目のゴールは断ってもらうこと。そして、3つ目は断らないのであれば、次回会うときまでに不安材料を解消することです。

――「売る」というよりは「寄り添う」に近い感覚ですね。

そうですね。まずは2種類の自己紹介で顧客の信頼を得る。そして、このように相手に寄り添って決断を尊重してあげることで、営業成績につながるんです。

取材・文/佐藤健太 撮影/伊藤健吾(ともに編集部)

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