Vol.376

ライフネット生命・岩瀬大輔氏に聞く、希望外の部署に配属になった若手ビジネスマンに伝えたい5つのこと

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現代の日本社会では、新入社員は「総合職」として入社するのが一般的だ。その場合、自分が希望する部署に配属されるかどうかは入社してみないと分からない。実際、今この記事を読んでいる若手営業マンの中にも、「希望の部署が他にあったが、営業に配属されてしまった」という人は少なくないだろう。「営業なんてやりたくなかった」という心境の中で、日々「目標を達成しろ」、「もっと売上を上げろ」と言われることに苦痛を感じている人も多いのではないだろうか?

そこで、『入社1年目の教科書』の著者である岩瀬大輔氏に、意図せずに営業マンになった若手が仕事で成果を挙げるため、そして今後のキャリアのために、心掛けたいことを聞いてみた。目の前の仕事に不満があったり、将来のキャリアが不安な時、あれもこれもやらなければいけないような気がしてしまうが、今本当に集中すべきは何なのだろうかーー?

ライフネット生命保険株式会社 代表取締役社長 岩瀬大輔 氏

ライフネット生命保険株式会社 
代表取締役社長 
岩瀬大輔 氏

1976年埼玉県生まれ、幼少期を英国で過ごす。98年、東京大学法学部を卒業後、ボストンコンサルティンググループ、リップルウッド・ジャパン(現RHJインターナショナルジャパン)を経て、ハーバード大学経営大学院に留学。同校を日本人では4人目となる上位5%の成績で修了。2008年、副社長としてライフネット生命保険を立ち上げる。13年6月より現職。『ネットで生保を売ろう!』(文藝春秋)、『入社1年目の教科書』(ダイヤモンド社)、『直感を信じる力 人生のレールは自分で描こう』(新潮社)など著書多数

【1】営業はすべての基本!配属されたことをポジティブに捉えていい

皆さんは自身のキャリアについてそれぞれの希望を持っているでしょう。「誰よりも多くセールスを成功させて、スーパー営業マンになるんだ」という人ばかりではない。しかし、だからといって「望んでいなかった部署に配属になっちゃった」などと嘆いているのだとしたら、本当にもったいないことです。

「営業の仕事」とは、モノやサービス、あるいは提案をお客さまに買っていただくこと。そのためにお客さまに納得をしてもらわなければいけません。納得して、行動を起こしてもらうために努力する仕事ならば、どれもセールスだと言えます。職種が何であろうと、どんなミッションを背負っていようと、仕事をしていく上ではセールスで問われるさまざまな力が不可欠なのです。

言いたいことは、営業の仕事はあらゆるキャリアに通ずる「ビジネスの基本、根幹」だということです。それを専門とするチームに最初から入れるということは、絶好のチャンス。「この宝の山をどう活用して成長しようか」とポジティブに捉えてほしいですね。

【2】仕事に優劣をつけなくていい

例えば「企画や戦略を考える部門は花形で、営業は泥臭い仕事」などと思っていたとしたら、それは大きな間違いです。そもそも仕事に優劣などありません。

その事実を、はじめは素直に受け止められないかもしれません。「あちこちに行って、頭を下げる営業の仕事ではなく、私は企画の仕事がしたかった」、「売る仕事ではなく、開発現場などでモノやサービスを創る仕事がしたかった」というように不満を持ち、将来に不安を感じている人へ。

例えば世の中で成功している企業のトップ経営陣の経歴を調べてみると、輝かしいキャリアを築いた人の多くは、営業マン出身だということに気付くはずです。

これは、営業成績そのものが評価されたということではなく、営業の現場がビジネスパーソンの総合力を鍛えるからなのだと思います。

【3】部署異動や転職のことばかり考えなくていい

前述した「優劣をつけない」という話にも繋がりますが、「仕事をきちんとやりきる」ことは成長の大前提です。

例えば将来レストランのシェフになりたいと思っている人でも、見習い時には1日中ジャガイモの皮むきをさせられます。「私は料理が作りたい。皮むきなんて仕事はしたくない」などといって転職を繰り返していたら、一生シェフにはなれませんよね。

このジャガイモの話は一つのたとえですが、誰よりもきれいに、誰よりもたくさん皮をむけるようになる。そうしてやりきっていくことで、徐々に次のステップに上っていくのです。

どんなビジネスでも基本的な考え方は同じ。転職や異動のことを考える前に、簡単なことでもいいから、まずはしっかり目の前の仕事をこなし、ステップアップしていくことが大切です。

【4】売ることだけをやらなくていい

営業マンはひたすら決められたものを売ることだけが仕事だという認識にとらわれてはいませんか?仕事のやり方はいくらでもあるんです。

もしも「私は企画がしたかったのに」と思っているのなら、例えば「より多くの営業成果を導くための企画」を考えればいい。現場で手に入れた経験によって改善案を思い浮かべたなら、それを提案し、やらせてもらえるように働きかけてみてください。

目の前にいる先輩や上司ばかりでなく、思い切って企画部門や経営陣に相談してもいいと思います。営業の最前線にいる若手からの提案に、きっと耳を貸してくれるはずです。

異なるキャリアを歩みたいというならば、なおのこと営業現場にいる今を大切にして、「売る」以外の仕事にもチャレンジしてほしいと思います。

【5】先輩から言われたことを全て実践する必要はない

若手社員のうちは先輩たちからのアドバイスに大きな影響を受けるもの。2人の先輩が全く違う助言をしてきて、どちらが正しいのかわからなくなったり、アドバイス通りにやってみたのに全然うまくいかない、なんてことも経験するでしょう。

では、たくさんの助言や指導に遭遇して迷った時、どうすればいいのか? 難しく考えることはありません。自分なりにしっくりきたものから実行してみればいいのです。「納得できないアドバイス」はひとまず後回しにしましょう。

もう少し細かく言うと、「納得できるし、やると良いんだろうな」と感じているアドバイスを、人は実行せずにいたりするものです。私が『入社1年目の教科書』に書いた数々の提言もそういったものばかり。「挨拶しましょう」、「メールはすぐに返信しましょう」という内容について、誰しも納得しますが、きちんと実行している人ばかりではないでしょう。

営業の現場にもそういった「やろうと思えばすぐにでもできるし、やった方がいいに決まっているのに、実行できていない」ことがたくさんあるはず。まずはそういうものからでも構わないので、どんどん実行してみましょう。

短期間で劇的に効果が現れるものばかりではないですが、一定期間きちんと意識を持ってやってみることが大切。やってみて「やる必要はない」と思ったなら、やめればいいのです。

岩瀬氏が考える、営業を経験することの価値

ライフネット生命・岩瀬大輔氏

いろいろとお伝えしましたが、営業という仕事は、仕事の基本が全て詰まっていると私は思っています。私自身は「セールス」にはずっと携わってきたものの、いわゆる「営業マン」としての経験がないことをどこかでコンプレックスに感じている部分もあるくらいです。

どのような立場になっても必要になってくるノウハウや知恵や経験を、どこよりも手に入れられるのが営業の現場ということに、一人でも多くの若手の方に感じてもらいたいと思います。

取材・文/森川直樹 撮影/桑原美樹

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