Vol.423

専業主婦からトップセールスに! “生涯現場主義”を貫く56歳が営業に魅了される理由/ジブラルタ生命保険・塚原紀子さん

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世界最大級の金融サービス機関、米プルデンシャル・ファイナンシャルの一員であるジブラルタ生命。同社では、お客さまの一番近くにいる営業社員こそ「会社の根幹」であり、管理職を始め他職種の社員や役員は営業社員を支援するという考えが徹底されている。「営業」としてのキャリアを積み重ねていけるよう社内資格制度が整備され、“営業を極める”彼らに対して、最大の敬意が払われる。

そんな同社の約8,700人の営業社員の中で、長年トップクラスの成績を上げているのが、塚原紀子さん(56歳)だ。主に地元の公立学校教職員向けの営業を担当してきた塚原さんは、入社して26年経った今も第一線の営業職として活躍する。

ジブラルタ生命保険株式会社 水戸支社 日立営業所エグゼクティブ・ライフプラン・コンサルタント塚原紀子さん

ジブラルタ生命保険株式会社 水戸支社 日立営業所
エグゼクティブ・ライフプラン・コンサルタント 塚原紀子さん

1961年、茨城県生まれ。91年に協栄生命(2001年よりジブラルタ生命として営業開始)に入社。以降、着実に営業成績を伸ばし、2014年には営業社員の社内資格の最高峰であるエグゼクティブ・ライフプラン・コンサルタントに認定(17年現在、営業社員約8,700名のうち認定されているのは48名)。2人の子どもを育てあげ、1児の祖母でもある

「営業の仕事が楽しくてしょうがない」と笑いながら話す塚原さんだが、その余裕は一朝一夕で手に入れたものではない。そもそも塚原さんが26年前に営業を始めたきっかけは、子ども2人にまともに食べさせるものがないほどの極貧生活から抜け出すため。必要に迫られて始めた営業職の仕事であったにも関わらず、トップ営業として走り続けている塚原さんの原動力とは何なのかを聞いた。

30歳で経験した離婚で生活が一変! 専業主婦から2人の子どもを抱えるシングルマザーに

若干20歳で結婚。2人の子どもに恵まれ、専業主婦として生活していた塚原さんが就職したのは、まさに“どん底”の頃だ。親の反対を押し切ってまで結婚した夫と離婚。約10年の結婚生活が終わり、30歳にして親子3人でどう生きていくかという切実な問題に直面していた時だった。

「当時は本当に貧乏で、電気やガスを止められたこともありましたし、その日の夕食にも困っていたような状況でした。どんどん追い込まれていく生活に絶望して、2人の子どもを連れて身投げをしようとしたこともあるほど。でも、海に飛び込もうと子どもの手を引いた瞬間に、子どもが泣き出したんですよ。その声で急に我に返って、『私は、この子たちを立派に育てていかなければ』と思いとどまることができました」

そんな中、たまたま友人が転職しようと考えていた協栄生命(現・ジブラルタ生命)から、「塚原さんも入社してみないか」という話が舞い込んだ。

「保険会社の営業って厳しいノルマがあったり、契約が取れないと給料をもらえないとか、勝手にマイナスイメージを持っていました。ただ、親子3人が暮らしていける最低限の月収15~20万円さえ稼げればと、当時は藁をもつかむ気持ちで入社を決めました」

必要に迫られて始まった、未経験の営業職。しかし塚原さんはもともと、人と接し、話すことが大好きだったという。この長所が、トップセールスへとキャリアアップしていくための大きな武器になったと振り返る。

「公立学校の先生や職員を担当する営業職は本当に地味で堅実な仕事でした。とにかく足を運んでコツコツ人間関係づくりをしていくのが基本。私が26年間続けてきた仕事は、本当に日々のコミュニケーションの積み重ねが全てです」

「1万円の価値」が分かるから、コツコツ確実に成果を挙げられた

入社当時は、「最低限の収入さえあれば……」という思いで営業の仕事を選んだ塚原さんだが、実際に自身が担当する学校の先生や職員の方たちと接するうちに、その意識が変わっていったという。

「教員になったばかりの若い先生には、少ない給料のうちいくらを貯金して、いくらを備えにしておくかということを考えますし、退職を迎えるベテランの先生には退職金の運用方法を考えます。それを一人一人と話しながら、それぞれの状況や事情を聞いてご提案し、最終的には喜んでいただくことで私も成績を上げられる。こんなにやりがいのある仕事はないな、と思うようになりました」

「1万円の価値」が分かるから、コツコツ確実に成果を挙げられた

お金に苦労した分だけ、身を持ってお金の大切さ、ありがたさを感じていた塚原さんだからこそできる「顧客に寄りそった提案」が営業としての強みに繋がった。

「今はもう成人して結婚した2人の子どもにも、小さい頃からお金の大切さ、ありがたさについて伝えてきました。同じ1万円でも、それぞれ人によってその価値は違う。私は貧乏だった頃の苦しさを知っているから、お客さまからお預かりする1万円がどれだけ大切なものかを感じているんです」

人一倍つらい経験をしてきたが、その分の人生経験は無駄にはならなかった。仕事には直接関係のないお客さまの人生相談にも、幅広く応えることができたのだ。自身の経験に裏打ちされた塚原さんのアドバイスには、深みがある。一営業マンというだけでなく、塚原さん個人を信頼し、頼ってくれるお客さまが次第に増えていった。

周囲からの信頼と、日々の誠実な仕事を積み重ね、入社10年目を迎えたときの塚原さんの年収は800万円以上に。

「たくさんのお客さまに支えていただいて、入社してからずっと収入は右肩上がりです。生きるため、食べるためにと始めた営業職でしたが、お客さまの笑顔のために、自分の家族に喜んでもらうためにと思って続けていくうちに、営業という仕事が楽しくなっていましたね」

そう話す塚原さんが、お金の心配はなくなった今も現場主義を貫いている理由は、自身が年齢を重ねた分だけ顧客との人間関係もだんだんと変化していくことに面白さを感じるからだ。

「私はちょうど30歳の時にこの仕事を始めたんですが、その頃のお客さまは40~50代が多く、こちらがいろいろ教えていただくような関係でした。それが、時が経って私が40~50代になると、採用されたばかりの先生方には母親のような気持ちで接するようになります。そんなお客さまとの関係性の変化を感じながら仕事ができるのも、営業職を長く続けていく醍醐味ですね。今は、これまで培ってきた経験を活かしていろいろお話もしたいですし、保険のことに限らず人生相談にも乗れるような存在でありたいと思っています」

顧客と向き合い続ける中で醸成された信頼、自身の苦難を乗り越えて身に付けた懐の深さ、数え切れない失敗や成功のなかで得た度胸……。営業のキャリアを積み重ねてきた分だけ、それらが塚原さんの“魅力”となって輝き、人を惹きつけるのだ。

若手に問いかける「仕事、おもしろい?」――そこに営業のやりがいが

塚原さんのような優秀な営業社員を採用・育成していくため、会社からは管理職へとキャリアプランを変更する提案が何度もあった。だが、塚原さんは担当する顧客に責任を持ち続けたいという理由でそのオファーを固辞。“生命保険の営業を生涯の仕事にする”という想いで顧客と真剣に向き合い、26年の歳月を走り続けてきた。その結果、同社営業社員の社内資格の最高峰であるエグゼクティブ・ライフプラン・コンサルタントに認定されるに至った。

若手に問いかける「仕事、おもしろい?」

塚原さんはエグゼクティブ・ライフプラン・コンサルタントとして、現在もトップレベルの成績を収めながら、自身の豊富な知識と経験を若手営業職に伝え、同じ想いを共有できる仲間の育成にも取り組んでいる。

「若手の子たちには『仕事、おもしろい?』ってよく聞きます。なかなか成績を上げられずにいる人と話すと、『結婚していて子どもがいるので、頑張るしかないんです』といったつらそうな答えが返ってくることが多い。そういうネガティブな考え方ではなく、『真剣にお客さまに向き合い、仕事を楽しみながらしっかり稼いで、子どもや家族がもっと喜ぶ顔がみたい!』と思うほうがもっとがんばれると思うんですよね。独身の人なら、『親御さんや大切な人に喜んでもらうためにがんばろう』とか。そう気持ちを変えるだけで、かなりモチベーションって違ってくるものですよ」

塚原さん自身も、家族への恩返しのために「子どもたちに不自由な思いをさせない。もっと家族が喜ぶ姿がみたい!」という気持ちが原動力になっているのだという。

「私は家族に心配や迷惑をかけてばかりの人生を歩んできました。子どもが小学生の頃から上の子には妹の面倒を見てもらっていましたし、つらいことがあれば何も分からない子どもに話を聞いてもらっていました。勝手に結婚して離婚したので、親にも多くの心労をかけてしまった。だから今も『家族を安心させて喜ばせたい』ということが、働き続ける一番のモチベーションになっていますね」

定年に関係なく“生涯営業職”として活躍したいと話す塚原さん。そうして働き続けていく上で、大事なことは何なのだろうか。

「『稼ぎたい』『活躍したい』という思いだけで営業職に就いても、辛いことや困難なことに直面した時に、気持ちが挫けてしまい長く続けることができません。私は営業という仕事を続けていくためには、何よりも『楽しむこと』が大切だと思っています。お金を稼がないといけない、この仕事をやらなければいけない、というネガティブな気持ちでいたら仕事を楽しむこともできないし、目の前のお客さまに喜んでいただくことも出来ない。自分が働くモチベーションになっていることを明確にして、仕事もプライベートもしっかり楽しむこと。

私にとっては、子どもと家族の喜ぶ姿が一番のモチベーション。『子どものために』ではなく、『子どもをもっと喜ばせたい!』という気持ちで仕事を頑張り、自分の“エンジョイ”を増やしているんです。これからもたくさんのお客さまに出会って、もっとお役に立てるよう、営業の仕事を楽しみながら続けていきたいですね」

若い営業マンの中には、管理職のポジションを目指すことや、起業すること、他職種への転身をするしかキャリアのゴールを描けないように思えるときもあるだろう。だが、どれも自分にはしっくりこないと感じている人もいるはず。「毎日違った新しい経験ができる営業現場が、自分の人生を“エンジョイ”できる場所」と語る塚原さんのように、自分にとっての“人生の充実”とは何かを考えた上で、今後の働き方を決める軸にしてみるのもいいだろう。「世間の常識」に従うことが幸福に生きる方法とは限らない。一人一人の営業マンに、最良の選択があるはずだ。

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文/浦野孝嗣・大室倫子(編集部) 取材・撮影/大室倫子

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