キャリア Vol.75

「メガネ」といったら鯖江! 本場のフレームが一堂に会すプロ御用達の店【男の美学塾】

“こだわり”を身にまとうロマンを求めて……
男の美学塾
「営業マンは会社の顔」とはよく言われること。どこに出しても恥ずかしくない男になるのはもちろん、身に付けるものには自分なりの“美学”を持ちたいものだ。「持つこと」で男をアゲてくれるこだわりの逸品探しへ、いざ行かん!

己の個性を印象付けるメガネを求めて『GLASS GALLERY 291』へ

「男の美学塾」第3回目のアイテムは「メガネ」。それは顔の一部と言われるほどに、相手に与える印象を大きく左右するパーツだ。今回は国産フレームにこだわり、自分に合うメガネを作りにいく!

素材や形もさまざまで、ズラーッと並ぶメガネ屋の棚の中から自分に合うモノを選ぶのはなかなか難しい。今回、訪ねたのは表参道駅近くにある『GLASS GALLERY 291』。世界的にもメガネの一大産地として有名であり、「サバエ」としてすでに世界的なブランドとなっている福井県鯖江市で作られた国産フレームを中心に取り揃えたショップである。

白を基調とした清潔感のある広々とした店で迎えてくれたのは、ショールーム事業統括マネージャーの末田広志さん。

「こちらには一般のお客さまはもちろん、メガネ業者さんが買い付けに来られたり、スタイリストの方も来られるBtoBのお店でもあり、店内には81ブランド、常時3000枚のメガネがあります」

ん、3000「枚」?メガネの数え方は「本」だとばかり思っていたが……。

「かつてメガネのフレームはプラスチックが主流で、板状の素材から作っていたので1枚、2枚と数えるんですよ」

なるほど。今でこそ世界的にもメガネの産地として有名な「鯖江」だが、その歴史はおよそ110年前に遡るという。

(画像提供:一般社団法人福井県眼鏡協会)

当時、福井の農家で農閑期の内職として費用効果の高いメガネ作りを取り入れたのがキッカケとなり発展。その後、1980年代に入り、当時の素材として一般的に使われていたセルロイド製ではなく、チタン製の量産化に成功した。これにより鯖江のメガネは、高品質で品質が安定しており、量産化もできると世界的に高く評価され、メガネの一大産地として認められるようになったという。

では、鯖江のような国産フレームは何が良いのか。使う側の視点から見た、「良さ」とは?

「まず、国産フレームはメガネをかけたときに日本人の顔の形状に合っているということです。また、国産ブランドのフレームは、廉価版のフレームと違い何かアクシデントでメガネが歪んでしまった時でも修理ができます」

日本人の顔は円柱形だそうで、国産フレームはその形に合わせてつるの部分が湾曲し顔を包みこむように作られている場合が多い。さらに、鼻パットの構造も日本人に合わせて設計されているのだ。

また、今はリーズナブルな価格のメガネも多く流通しているが、廉価なものは1度壊れてしまうと修理や歪みの調整がしづらいのだという。こういった品質の高さは、さすが国産といったところ。

シチュエーションに合わせて素材から選ぶべし

メガネを掛けることで相手に与える印象はどれほど変わるのだろうか。

「メガネには、その人の個性やモノに対するこだわり、さらには“こだわる”というその人の性格も出ます。きちんと意思を持って選んだメガネをしていることで、『この人は仕事に対しても、細かいところまで精査し、こだわった仕事ぶりをするんだな』ということも印象付けてくれるわけです」

特に相手の年齢層や、役職がエグゼクティブになればなるほど、モノを見る目、人を見る力のレベルは高いので、メガネへの美学が無言のうちに相手へ伝わるのだとか。

また、メガネはその素材によっても印象がだいぶ変わるという。

「メガネの素材には、大きく分けて金属とプラスチックがあります。プラスチック製のフレームは、カジュアルな印象を与えてくれるので、それこそ女性とのデートがあるときには、プラスチックのフレームを選んで、おしゃれさを演出するということもできます」

では、金属製はどんな印象に?

「金属はシャープなイメージや信頼感といった印象をその人に与えてくれる素材です。ですから仕事でのプレゼンテーションなどには最適だと思います」

なるほど、シチュエーションに合わせて素材から選ばなくてはならないのか。ちなみに営業typeの読者である営業マンには、どんなメガネがオススメだろう。

「社会人になって数年経ち、まさにバリバリと仕事を頑張る時期で、評価を得ていきたいという年齢層だと思いますから、仕事用のメガネとしてやはり金属製のメガネでしょう。もしくは、フチなしのメガネもいいと思います。フチなしは透明感があるので、顔に馴染みやすいという面と、年齢が上に見える効果があります。若い方が掛ければよりクールに、インテリジェンスなイメージを相手に与えることができます」

メガネひとつで、インテリジェンスにもカジュアルにもなれるというのは面白い。では、いよいよ自分に合ったメガネを選びたい。

オーダーでは、体の肉の付き方から骨格のクセも見極め、着け心地の良い1枚を仕立ててくれるのだ。

メガネ選びで大切なことは「サイズ感」

ビジネスかプライベートかといった用途によるメガネ選びの方法があることは分かったが、自分に合うメガネはどのように選べばいいのだろうか。

「顔の形に合わせて選ぶということが、メガネ選びの基本ですが、ふたつだけ大事なポイントをお教えします。1つ目は、レンズの中心に黒目がくるようなデザインを選ぶことです」

レンズの形はさまざまだが、上下、左右ともにその中心に黒目がくるようにするのがベストだそうだ。その際、目安となる数値がメガネにはあるという。

「メガネのつるの内側に、二桁の数字が2つと、その間に四角いマークが書かれています。例えば、53□15といったように。これは□の前の数字がレンズの横幅の最大値で、53mmということになります。15というのはレンズとレンズの間の距離ですから、この場合15mmということです。この数字を足すと68mmということになります。実はこの数字と自分の黒目と黒目の間の距離を測った長さが近ければ近いほど、レンズの中心に黒目がくるのです。四角いマークが書かれていることから、これをボクシングシステムといいます」

メガネ屋さんで、まず黒目と黒目の距離を測ってもらい、その数字とボクシングシステムの数字を見比べれば、数あるフレームからまずは自分に合ったものをセレクトしやすくなる。

「メガネ屋さんで黒目の間の距離を測ってほしいといえば、メガネ屋さんはその意味を汲み取ってくれますよ」

これは便利な方法だ。
では、メガネ選びのもう1つの基本とはなんだろう。

「フレームの枠の外側と、頬が一番張り出したトップの部分の幅が同じくらいだと、一番馴染むと思います。大きいフレームで小顔効果があるという人もいますが、メガネもスーツと一緒で、基本的なサイズ感を知っておくのが大事ですね」

ビジネスシーンでの存在感を印象付けてくれるメガネ。そこに己の美学も取り込んで、自分の未来に対する視界もクリアにしてはいかがだろう。

今回の美学が見つかるのはここだ!
GLASS GALLERY 291

メガネの一大産地である福井県鯖江市は、「サバエ」として世界的なブランドとして知られている。その鯖江にある一般社団法人 福井県眼鏡協会が運営する、メガネのアンテナショップとして、一般ユーザーはもちろん、卸業者もメガネの最新トレンドを仕入れにやってくる。

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DATA
一般社団法人 福井県眼鏡協会 東京ショールーム GLASS GALLERY 291
住所:東京都港区南青山3−18−5モンテプラザ南青山
TEL:03−6459−2912
営業時間:11:00〜20:00
定休日:年中無休
アクセス:東京メトロ「表参道駅」A4出口より徒歩4分
URL:http://gg291.com/index.html

取材・文/questroom inc.、頓所直人 撮影/柴田ひろあき


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