Vol.60

「今すぐ営業資料を捨てよ」『売れるネット広告社』社長が教える、“提案”がうまくいく4つのポイント

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拠点を福岡に置きながら「やずや」「ライオン」「エーザイ」など日本の大手メーカー系通販の7割以上をコンサルティングしている企業がある。それが『売れるネット広告社』だ。

同社がそこまで多くの企業の信頼を得られる秘訣とは何なのだろう。より多くのクライアントから信頼を勝ち得てトップ営業になりたいと願う、全国のいち営業マンが真似できないものかと、企業独自のノウハウを尋ねた。すると、代表の加藤公一レオ氏は「そもそも会社が用意してくれた営業資料でトップ営業マンになろうなんて考えが間違っている。そんな資料は今すぐ捨てるべきだ」と言い切った。

「私も大手広告代理店に入社した当時は、上司や先輩がやっている仕事をマネして、プラス思考で一生懸命努力していれば、いつかはトップ営業マンになれると思っていたんです。でも、それは大きな間違いだった。同じ会社の中、同じ提案手法で競うのは自分より経験・ノウハウがある年長者の方が有利に決まっている。だから私は他者と違う提案方法で勝負するべきだと思います」

では提案する際に、どのようなことに気をつければいいのだろうか。加藤氏の説明から4つのポイントが見えてきた。

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長  加藤公一レオ氏

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長
加藤公一レオ氏

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。大学卒業後、三菱商事などを経て、アサツー ディ・ケイに入社。ネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、担当した全ての広告主のネット広告を大成功させる。2010年、売れるネット広告社を創業。近著に『<ネット広告&通販の第一人者が明かす>100%確実に売上がアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)がある

提案にまつわる4つのポイント

加藤氏が提唱する提案の際に気をつけるべきポイントは次の4つだ。

【1】小学生が理解できない資料は作らない
【2】自己紹介を資料に盛り込む
【3】提案資料は2日前までに完成させる
【4】「商談」をしない

【1】小学生が理解できない資料は作らない

「大前提として小学生でも分かる資料にすること。ひとつでも分からない単語が出ると、提案を受けている側の心は離れていってしまう。だからクライアントに伝わらない。ビジネスの資料でも、業界用語で固めてカッコつけるのではなく、極力平易な言葉を使った方が絶対に受注しやすいです」

【2】自己紹介を資料に盛り込む

「新規クライアントに提案する時、資料にドーンと自分のプロフィールや成功事例を記載し、いかに自分がスゴイ人間なのかを自己紹介するんです。もちろん提案内容は大事ですが、それよりクライアントは案外、誰に予算を預けるかを重要視するものです。しかもほとんどの人はこんな提案資料は作らないでしょうから、圧倒的な差別化になります」

自分が何者であるか、強調するために、加藤氏は広告代理店時代、会社員ながら本を執筆したり、講演をしたり、媒体社に自分を売り込んだりということまで行っていたという。

「メディア露出が増えると先生扱いされて、一般の営業マンとは天地の差が出る。提案が抜群に通りやすくなることはもちろん、あらゆるクライアントから指名で仕事の依頼が入るようになるなど、驚くほど全てがプラスに回りはじめるんです」

【3】提案資料は2日前までに完成させる

また、商談の前の過ごし方として「直前まで資料を作っているやつはまずダメ」と加藤氏は言い切る。

「営業マンの多くはコンペやプレゼンの直前までバタバタ企画書作りをしますが、企画書は遅くとも2日前に終わらせ、“寝かせる”と勝率が上がります。その代わりに前日はプレゼンのイメージトレーニングを徹底的にすることです。資料が腹落ちし、自信が出て落ち着いた気持ちで提案することが可能になります」

【4】「商談」をしない

そもそも提案の場のセッティングからコントロールできる場合は次のような方法も効果的であると加藤氏は話す。

「営業やコンペという形式ではなく、クライアントと『勉強会』を開催し、その中でさりげなく提案をすることも効果が非常に高いです。勉強会という場ではクライアントも構えないし、何よりもその入口から入ると自分とクライアントの関係性が『先生』と『生徒』からスタートします。仮に仕事が決まった後も、こちらのほうが知識が深い、という関係性なのでとてもやりやすくなるのです」

クライアントの倒産から学んだ営業マンが持つべきマインド

先に挙げた4つのポイントを加藤氏が推薦するにはただ他者を越えたいという思いからではない。「売れない広告はゴミ」であると心から信じているからだ。その考え方の根底にあるのは彼自身が身を持って体験した、ひとつの苦い経験がある。

加藤氏が「売れない広告はゴミ」と語気を強めて言う裏にはクライアントの倒産で感じた自分自身へのやるせなさがあった
加藤氏が「売れない広告はゴミ」と語気を強めて言う裏にはクライアントの倒産で感じた自分自身へのやるせなさがあった

「前職の20代のときに私は、とある通信会社を担当していたことがあります。当時の私は大多数の広告営業マンと同様、ブランディングのためのTVCMをクライアントに提案していました。しかし、大規模な予算は使ったものの、加入者数には反映されず、結局そのクライアントの会社は倒産してしまったんです」

クライアントの広告費、つまりは投資を自分ごととして捉えていなかった自分の甘さに気付いた加藤氏は、そこからあるひとつの結論に至った。

「営業マンに一番必要なのは、クライアントのお金を自分のお金のように考えられる能力です。もしその広告費が“自分のお金だったら”“自分の父親が30年貯めたお金だったら”、誰もがミスをしないために徹底的にチェックし、コストを抑えるために命がけで交渉をし、その企業の売上を上げるための広告を命がけで考え、提案する。クライアントの広告費を預かる、ということは本来、それくらい必死になるべきことなんですよ」

「そこまで徹底したら自分なりの営業資料におのずとたどり着くはずです」と加藤氏は続ける。

「自分のノウハウやサービスを届けることが、クライアントを幸せにできる一番の近道だと信じています。それが他の人からではなく、自分に任せてもらわなければいけない理由なんです」

「今すぐ提案資料を捨てよ」。一見過激に見えるこの言葉だが、その裏には自分を信じてくれるクライアントを幸せにしたいという加藤氏の熱い気持ちが隠されていた。

取材・文/佐藤健太(編集部) 撮影/小林 正

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