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[連載:法林浩之④ 後編] 「コミュニティ運営」で技術屋の価値を高める4つの心がけ

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僕らがLLイベントを開くのは、より良いプログラミングを目指したいから。それにかなうのであれば、より多彩な人に参加してもらう方が良いですよね。ルールにがんじがらめになってしまうのは、本末転倒だと思います。

 

シンプルなテーマを一つ決めたら、ほかに余計な定義や制限は設けない。それがコツです。
こういう考え方は、エンジニア個人にも通用するはずです。例えば、「僕は○○しかやりません」などと、自分を型にはめるのはやめた方が良いですね。成長しにくくなるし、キャリアプラン的にもつぶしが利かなくなります。来る者は拒まずで、いろいろなものを受け入れる度量の広さを持ちましょう。

 

心がけ3……持ち寄りと自助精神を意識する

自分でやらないと道は拓けない。Give&Takeの精神で、自らコミュニティを有意義なものにしよう

自分でやらないと道は拓けない。Give&Takeの精神で、自らコミュニティを有意義なものにしよう

コミュニティやイベントの運営にかかわると、「いろいろなところにお金が掛かっている」ことがよく分かります。会場費や設備費、資料などの印刷費も、ほとんどの場合、誰かが支払いをしているんです。たくさんの人が応分の作業を負担して、物事が進んでいることも理解できるはずです。

 

組織に所属しているエンジニアは、会社などから与えられたことを疑わず、そのまま受け入れがちです。それに慣れていると、自分から何かを提供しないといけないコミュニティの運営には、カルチャーショックを感じるかもしれません。でも、それがコミュニティ運営の醍醐味なんです。自分でやらないと道は開けない。逆に言えば、主体的に動き、自分からたくさんのものをコミュニティに持ち寄れば、活動はものすごく有意義で、楽しいものに変わるんですよ。

 

「持ち寄りと自助精神」は、普段から意識すべきことです。例えば、ブログなどを通じて自らの知識を提供している人は、素晴らしいと思いますね。そうやってエンジニア業界全体に「持ち寄り」をする人の下には、人や情報がどんどん集まるもの。その結果、エンジニアとしての価値も、自然と高まっていくでしょう。

 

心がけ4……粘り強く続けることが大切

年1回のイベントでも、毎回のように企画・構成を変えるだけで常に新鮮な気持ちで運営に携われる

年1回のイベントでも、毎回のように企画・構成を変えるだけで常に新鮮な気持ちで運営に携われる

イベントを運営するには、瞬発力と持久力の両方が必要です。まず、イベント直前の忙しい時期には、エイヤっといろんな懸案を片付ける瞬発力が求められます。これは、エンジニアにとっては得意分野ですよね(笑)。一方、一度立ち上げたイベントをずっと続けていくためには、持久力が欠かせません。こちらは、運用系のエンジニアを除くと、苦手な人が多いように思います。

 

イベントを長く続けるには、飽きないようにする工夫が大切です。毎年やっているイベントでも、会場や形態を変えたり、新しい企画を取り入れたりするんです。例えばLLイベントの場合、2010年が「Lightweight Language Tiger」、2011年が「Lightweight Language Planets」と、毎年タイトルを変えて開催しています。

 

それは、ミュージシャンがアルバムごとにタイトルを付けるのと一緒ですね。イベントを新しい作品だととらえ、新鮮な気持ちで毎回工夫を凝らしているんです。普段の仕事でも、プロジェクトが変わるごとに、「今度はこの技術を使ってみよう」といった風に、何かしらの挑戦課題を設定すれば、もっと楽しんで働けるのではないでしょうか。

 

ここに挙げた「4つの心がけ」は、会社で与えられた仕事をしているだけでは気付かないことばかり。でも、エンジニアにとっては、とても大事なスキルなのです。これらは、コミュニティの運営側に回れば自然と身に付いていきますよ。僕自身も、イベント運営で培ったマネジメント能力・組織運営力・交渉力・自助精神などが、仕事の現場で活きていると感じます。運営者として一歩を踏み出す勇気があれば、視界はグッと広がるはずです。

 

コミュニティ運営のメリットと楽しさを、もっと多くの人に知ってもらいたい。そして、もっと多くのコミュニティが生まれ、活性化して、IT業界全体が良くなってほしいというのが、僕の願いです。そのために、僕もできるだけ手助けをしたいですね。
<法林氏も運営に携わる、近日開催予定のITイベント>


ガジェット好きのためのイベント「Gadget1」
開催日:12/10(土)
場所:@ネイキッドロフト

TechLION 大忘年会!
開催日:12/14(水)
場所:@ロフトプラスワン

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