

acotie お2方ともプログラマーとして活躍されていますが、どんなきっかけでこの世界に?
佐々木 大学時代、週1回「C++とかJavaを動かしてみよう」みたいな、簡単なプログラミングの授業を受けていたんですよ。それがけっこう楽しくて、本格的にやってみたいと。それでドワンゴに入社しました。
acotie それじゃあ、本格的にプログラミングを始めたのは入社してから?
佐々木 そうです。入社して3年目なんですけど、今はJavaで社内向けのWebアプリやバッチ処理なんかも書いています。個人的な取り組みだと、最近、関数型言語のHaskellを勉強し始めました。
acotie おお、それはスゴイ! 関数型って難しいですよね。韓さんはいかがですか?
韓 わたしは小学生の時に「プログラミングに興味がある」と先生に言ったら、「やってみたら?」と言われたのがきっかけ。当時はBasicでしたね。
acotie どうしてまたプログラミングに興味が?
韓 どこに行っても使えるものを勉強したいと思っていたんです。コンピュータは世界中にあるし、これを勉強しておけばどこでも仕事ができると思って。それで、大学ではコンピュータ・サイエンスを勉強することにしました。
acotie 日本に来られたきっかけは?
韓 アメリカに留学中、仲の良かった日本人の多くが「卒業したら日本で就職する」と言うので、それじゃあわたしも行ってみようかなと。最初はインターンとして来たんですよ。
acotie それでガイアックスさんに入られたんですね。
韓 そうですね。2005年にこちらで就職してから、主にPerlで開発してます。
acotie SNSとか掲示板の書き込みを監視する『コミュニティパトロール』っていう主力製品を作ってるんですよね。まさに花形エンジニア(笑)。
韓 いやいや、そんなことないナイ(笑)。
「会社でやりたいことがあるなら、まず作っちゃえば?」

「どういう開発体制かって、会社ごとに違いますよね。ガイアックスはスモールチームが多いかな」(韓さん)
韓 わたしはあんまり大人数で開発したことがないんですよ。大きいチームで開発するのってどうですか?
佐々木 メンバーが多いプロジェクトは楽しいですよ。ペアプロもローテーションできますからね。
韓 それは楽しそう! ウチは立ち上げの時は一人のことも多いので、うらやましい。
佐々木 ずっと一人で開発を?
韓 いえ、進ちょくにしたがってだんだんメンバーは増えますけど。今は保守フェーズなので3人から5人ぐらいの体制ですね。いつも小さいチームで動いているので、どんな感じなのか興味がありました。
佐々木 ミーティングとか、いつも部屋がギュウギュウですよ。
一同 笑
acotie ドワンゴさんでは、どんな人員体制で動くことが多いんですか?
佐々木 プロジェクトによって幅がありますね。最低1人から30人ぐらいまででしょうか。
acotie 30人! ペアプロも日常的にやられているんですか?
佐々木 わたしのいたチームでは、リーダーがアジャイル開発に力を入れていたので、ペアプロで開発したり、テストコードをちゃんと書こうとか、タスク管理を徹底するとか、かなりしっかりやっていましたね。
acotie 以前お話を伺ったとき、スゴくうらやましい環境だと思ったんですよ。Javaで有名な嘉織さん(庄司嘉織氏)や、山城さん(山城 裕氏)、矢野さん(矢野勉氏)などがいらっしゃるチームで経験されたと聞いたので。コードの書き方も、このお3方に教えていただいたんですよね。
佐々木 はい、もう完全に弟子です。
韓 開発言語は何が多いんですか?

3人ともに、話が開発言語のことになると、お互いの考えや好みを一気に語り出す
佐々木 最近はスマートフォンアプリの開発とかも増えているので、Objective-Cなどもありますが、PHPやC/C++、Javaが多いかな。韓さんのところは?
韓 昔はPerlが多かったんですけど、最近はPHPが半分ぐらいでしょうか。
佐々木 LL言語を2種類って珍しい! だいたい一つに固まりそうですけど。
韓 しかもうちの場合、Rubyを使っている人もいるので、けっこう珍しいかもしれませんね。
佐々木 何事も自由なのはいいですよ。
韓 実績がないものをいきなり本番で使うわけにはいかないですけど、チャレンジしてみなければ分からないこともあるじゃないですか。ですから「まずはやってみよう」と言われることが多いんです。
acotie 佐々木さんのところも、開発はけっこう自由なんですか?
佐々木 開発環境は確かに自由ですけど、言語の選択までは自由にはいきませんね。
韓 先に作っちゃってから事後報告するって言うのはどう?
佐々木 そうだ、先に作っちゃえばいいのか!(笑)
acotie 韓さんのところでは、そういうの当たり前なんですか?
韓 現実に使うかどうかは別として、だいたい「興味があるのでやってもいいですか?」と聞くと、「いいよ」って。事前にサンプルを作って話せば、だいたいOKが出ます。
acotie 理解のある上司だ。
韓 でも、最初はなかなかスピードが上がらないので、みんなに迷惑をかけてしまうことも多いんですけどね(笑)。
「画面がカワイくないと、イライラした時に見たくなくなる」

「PCに向かい続ける仕事だし、何かしら自分なりの工夫をしないと長続きしないですよね」(acotieさん)
acotie 仕事の中に小さな楽しみを見つけるのって、エンジニアごとにいろいろあると思うんですけど、日常的にやられていることって何かありますか?
佐々木 わたしはターミナルウィンドウの背景を黒にして、文字をピンク色にしてます。
acotie あー、そこ、イヂりたくなるの分かります(笑)。
佐々木 ペアプロの相手からは「読みづらいからやめてくれ!」ってよく言われますけどね。最初は白地にピンクの文字だったんで、その時よりは見やすくなってるはず。
一同 笑
acotie 韓さんはどうです?
韓 わたしは背景をブルーにして、ブラウザのフォントはなるべくカワイイものに変えたりしてます。acotieさんは?
acotie やっぱり韓さんも! わたしはパステルカラーでまとめてるんですよ。ピンクも、やたらかわいいピンクを使ったり。
佐々木 それ、一度拝見したいですね! キー配列とかブラウザのテーマなんかもそうなんですけど、毎日長時間使うツールだからこそ、自分なりのこだわりは出ますよね。
韓 カワイくないと、イライラしたとき見たくなくなりますもん。
一同 笑
(acotie編②に続く)
[連載:ギークな女子会] acotie編② -コーディングを楽しむには、「宮大工っぽいこだわり」ってすごく大切