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[上手なソーシャルプロフィールの作り方] SNSを積極活用するIT企業はエンジニアのココを見ている!

公開

 

企業向けWebサイト制作やSNS構築サービスを手掛けるガイアックスは、昨年から自社の採用活動でソーシャルリクルーティングへの取り組みを開始した。

株式会社ガイアックス 人事企画・総務部 採用チーム 大嶋直子さん(@shimanaco)

株式会社ガイアックス 人事企画・総務部 採用チーム 大嶋直子さん(@shimanaco

同社で採用窓口を務める人事企画・総務部の大嶋直子さんは、ソーシャルメディアを活用したエンジニアの中途採用活動について「まだ仕掛けの段階」と話すが、日本版LinkedInの登場によって、採用プロセスのあり方が大きく変わるのではないかと考えている。

同社におけるソーシャルリクルーティングの位置付けは、今のところ人材紹介会社や求人媒体といった従来の採用ルートを補完するものに過ぎないとのこと。しかし、日本でもLinkedInのようなソーシャルメディアが普及することによって、採用する側の動きも変わるのではないかと予想しているのだ。 

実際のところ、まだ手探りの状態ではあるのですが、

現時点で弊社がソーシャルリクルーティングに

期待していることは二つに集約できると考えています。

一つが「採用後のミスマッチを減らす」こと、

そしてもう一つが

「従来の採用ルートでは見出しにくい人材を見つける」ことです。

(株式会社ガイアックス 大嶋さん)

 目指しているのは「ソーシャルメディアを活用した究極の縁故採用」だと大嶋さんは言う。 

前者は、潜在的な転職志向を持つエンジニアのみなさんと普段から
接点を持つためのツールとして有効ではないかと考えています。

現在、エンジニアとの接触の糸口となっているのは、Facebookのリクルーティングページへのコメントだったり、FacebookやTwitterを通じてつながりのある社員からの紹介だったりとさまざまだ。だがこうした幸福な出会いに恵まれたとしても、常時中途採用ニーズがあるわけではないし、エンジニアの転職意識が高まっているとも限らない。

これまでならタイミングが合致せず、いったんご破算となるしかなかった縁が、今ならソーシャルメディアを介して『ゆるい』状態でつながっておくことができる。

ターゲットとなり得る素養を持ったエンジニアの方と
ソーシャルメディアを介して日常的につながっていられれば、
いざ中途採用のニーズが発生した段階から接触を図るより
相互理解に掛かる時間は格段に短縮できます。
わたしたちからは弊社の社風やプロジェクトにかかわる情報を、
また逆にエンジニアの方からは、現在自分が置かれている状況や
将来の展望などを発信してもらうことで、
選考に至るまでの間を互いの理解のために充てることができるというのは
メリットが大きいですね。

確かに、こうした情報共有の場がソーシャルメディア上にあれば、入社後のミスマッチという不幸を最小限に抑える効果が期待できそうだ。

また、従来の採用ルートでは見出しにくい人材を見つけるという面で言えば、
例えばSIerやメーカーなど、Web業界以外の分野にいる方の中から
弊社の採用ニーズに合致する方々を見つけやすくなるのでは、と思っています。
例えば個人で取り組んでいるエンジニアリング活動や自己学習のプロセスは、
業務ではないので職務経歴書には書けません。
でもLinkedInやFacebookのプロフィール欄に、そうした個人活動を知れる
個人ブログのリンクが張られていれば積極的に評価できます。
一般的な応募書類では埋もれがちな『ポテンシャル』を秘めた
エンジニアを発見する手段としても期待しています。

企業が見ているのは”学ぶ姿勢”や”アウトプットの形”

ガイアックスに限らず、国内のソーシャルリクルーティングへの取り組みの多くはまだ始まったばかり。しかし個人と企業の距離感を縮めるソーシャルリクルーティングは、将来的に有力な採用ツールとして認知される可能性が高い。

同時にそれは、前回の記事[SNSの専門家直伝、お声が掛かるプロフづくりのコツ]で谷口正樹氏が言っていたように、エンジニア自身も戦略的に自らの『ソーシャルプロフィール』を確立する必要に迫られることを意味する。では、企業の採用担当者は、一体ソーシャルプロフィールのどの部分に注目するものなのだろうか。

業界経験者であれば、当然どんな経験をされてきたのかに注目します。
ただ現時点ではFacebookを私的に利用している人も多いでしょうし、
スペースの問題もあり詳細なプロフィールを書くことは難しいかもしれません。
その点、LinkedInであれば存分に職務経歴を書くことができるので、
まずはアカウントを開いて項目を埋めるところから始めてほしいですね。
それと並行して個人ブログを積極的に使うこともお奨めしたいです。

日々、どこから情報を得て何を学び、どんなアウトプットをしているか。ブログ上で展開される記事の内容や文体、話題の選択、結論の導き方などから、思考のプロセスやその人の価値観、人柄を推し量るのに有効なのだという。

「Twitterなどでは、たった一つのつぶやきから得られるものは少なくても、
タイムラインを辿っていくとその人の人となりが
何となく垣間見えてくることもあります。
プライベートとビジネスで各ソーシャルメディアを使い分けている方も
いると思うので、必ずしも発言内容だけで評価することはありませんが、
いつ誰が見ているか分からないネット上のコミュニケーションでの発言は
利用用途に限らず「見られている」という意識を持つのがマナーだと思います。

見る側の立場でいえば「この人はポジティブな発言が多い」とか
「取り上げる話題のソースが多様だ」といった印象を多かれ少なかれ持ちます。
見られる前提で各サービスの特徴を活かした活用をしている方は
セルフブランディングが上手いなと感じます。ブログなら情報量も自在ですし、
発信したい内容をより的確に伝えることができます。

ソーシャルメディアの特徴を活かし、学んだ技術や教訓を他人とシェアしたり、
得た情報を自分なりにどう解釈したかをわかりやすく伝達できれば、
採用担当者へのアピール度が高くなるのではないでしょうか。
例えばこれからは、LinkedInでは職務経歴やスキルをなるべく詳細に、
そしてそこに書ききれない日々の成果や考えはブログに載せる、
といった具合に使い分けるとメディアそれぞれの特長を補い合えるので、
ソーシャルプロフィールとしての価値が高まるような気がします。

採用担当者が知りたいのはその人物のスキルレベルや経験ばかりではない。入社してからの伸びしろはあるか、同じ会社で働く仲間になりうるのかといった観点も重要な比重を占めているものなのだ。

今後、ソーシャルリクルーティングが大きく飛躍するためには、企業側の積極的な情報開示とともに、エンジニア自身がソーシャルメディアの特性を考えたプロフィール作りを行えるかどうかがキャリア形成上の成否を分ける鍵になるだろう。

見落とせない企業側のソーシャルメディア活用術

例えば、どんなに優秀なヘッドハンターでも部屋に閉じこもったままで、誰とも交流しない人材にアプローチすることはできない。そもそも見つけられないからだ。むろんそれは、ソーシャルメディアの発達によって新しい採用手段を手に入れた人事担当にとっても同じである。

つまり、エンジニア個人がソーシャルプロフィールを有効活用するには、興味を惹く情報を提供することのほかに、きちんと露出することが欠かせない。つまり自分を必要としてくれる人に発見されやすい環境を自ら作らねばならないのだ。

もちろんネット上の活動だけでなく、
リアルの場での活動も重要なことに変わりはありません。
ソーシャルリクルーティングとはいえ、
すべてがネット上で完結するわけではありませんから。
最近では勉強会でお会いしたエンジニアとその後ネットでつながったり
普段ブログを購読しているエンジニアとセミナーで
一緒になることでリアルなつながりができるなど、出会いの入り口も、
その後の関係の築き方も今まで以上に多様になってきています。
とはいえ、大切なのはキッカケが何であれ、
その後に声を掛けてもらえるような関係がお互いに築けるかどうか。
これからの時代は、対面のコミュニケーションに加え、
ネット上でより関係性を深めるコミュニケーションの取り方を
知っている必要があると思います。

採用側の立場でのメリットはほかにもある。

例えば弊社は今度、九州(福岡)に新拠点を作る計画があり
現地で働くエンジニアを募ることになっているのですが、
まだ求人媒体や紹介会社向けに正式な求人票として
まとめて公表するだけの情報が固まっていない状態です。
ですが、早い段階からFacebookを使って
「状況が確定次第詳細をお知らせする」という形で
「まずは話を聞いてみたい」という層と接点を維持しています。
業界内でエンジニアの獲得競争が激しくなる中、
こうした動きを取れることは、
今までにない新しい可能性を感じさせてくれますね。

企業は次の時代を見越し、試行錯誤を始めている。もしあなたが自分の理想の職場や働き方を探求したいのなら、ソーシャルメディアを最大限に活用することで素敵な”セレンディピティ”にめぐり合えるかもしれない。

エンジニアもソーシャルリクルーティングの利点を最大限に享受したければ、普及が始まった今こそ、自分なりのアピール方法を再検討すべきだろう。


企業がチェックするソーシャルメディアとその理由まとめ
※協力:ガイアックス採用チーム

● 自社Facebookページへのコメント内容
→自社に興味があるかどうかが分かる

● FacebookやTwitterでのコメント履歴
→タイムラインから人となりや関心領域の方向性が垣間見える

● LinkedInでの職務以外の経歴
→職務経歴書で書ききれないスキルや最新の職務経歴の詳細が分かる

● ブログにおけるアウトプット
→技術を学ぶ過程やコミュニティ活動など、
日々の取り組みの成果や個人の考えを深く理解できる

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取材・文/武田敏則(グレタケ) 撮影/小禄卓也(編集部)

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