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海外で働く日本人エンジニアが教える、とっておきの「使える英語ツール」【連載:コピペで使えるIT英語tips】

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From nooccar

仕事上で英語を使う機会が増えてくると、知らない単語もたくさん出てくるし、英語の長文を短時間で読まないといけない……といった悩みを抱える人は年々増えているはず。

ただ、最近は、辞書や翻訳ツールはもちろん、文法チェックツールや英語学習ツールなど、Web上に「英語学習」「コミュニケーションサポート」のツールが数多く存在している。

今回の連載では、日本、シンガポール、アメリカとそれぞれ違う環境で英語を使って仕事をしている日本人エンジニアに、日ごろ使っているオンラインの英語ツールや英語力向上のために取り組んでいることなどを紹介してもらった。

日本でオフショア先とやりとりするエンジニアAさんのツール集

東京にある某社でエンジニアとして働くAさん。スタッフは全員日本人。日常的に英語を使う環境ではないが、最近、東南アジアにあるオフショア企業とメールやSkypeを使って英語で仕事をすることが増え、仕事上での英語の使用頻度が高まっている。

【よく使う辞書ツール】
英語でどうやって表現すればいいか分からない時は、検索エンジンをフル活用して似た表現が使われているドキュメントを探します。仕事柄、けっこう使えるなと思ったのが、英語で書かれた技術仕様書。実際に使われている英語表現を文章で覚えれば、状況に応じて表現を応用して使えるので便利です。

【よく使う翻訳ツール】
Google翻訳
完璧な翻訳ができないので、長い文章の大まかな内容を把握したい時や、時間がなくて急いで読みたい時に活用しています。

Weblio翻訳
比較的確度の高い翻訳ができる気がします。ただ、翻訳ツールとして活用しているというよりも、単語それぞれの意味や活用法、例文が豊富に掲載されているところにメリットを感じて使っています。

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“英文チェッカー”サイトの『Ginger

【文法チェックツール】
Ginger
日本人が間違えがちな「時制の一致」など、前後の文脈からおかしいところを自動で指摘してくれるので便利です。

【英語力アップ術】
仕事以外で英語を使う機会が少ない分、日常の中でも意識的に英語に触れようと心掛けています。

NHKがストリーミング配信している英語番組を視聴したり、通勤の時にはESL(English as a Second Language)のPodcastを聞いたりしています。ESLは英語が母国語でない人向けに作られているので、会話スピードもゆっくりで聞き取りやすいのが特徴です。

5分とか10分とか時間を決めて、BBCやCNNの英文記事を読んでリーディング力強化も図ってます。時間がある時は世界の著名大学の講義を無料でオンライン受講できるサイトを活用することも。エンジニアの仕事につながるような講義もあるので、英語力アップだけでなく仕事にも活用できるのでオススメです。

【Aさんがよく使うオンライン講義サイト】
ACADEMIC EARTH
UDACITY
Coursera

シンガポールの日系企業で働く日本人エンジニアBさんのツール集

日本の会社から現在の会社に海外転職したBさん。日系企業だが上司も同僚もほとんどローカル採用の社員で、日本人はBさん1人。仕事も同僚との会話も基本はすべて英語だ。だが、母国語が英語という人は少ない。

【よく使う辞書ツール】
英辞郎
WordWeb
この2つは非常に検索しやすいので愛用しています。

また
Dictionary.com
は発音チェックに、類語をチェックしたい時はWordWebとDictionary.comを併用することが多いですね。

Dictionarycom

発音も確認できる英英辞書『Dictionary.com

ちなみにわたしの場合は、日本語から英語表現に変換するという作業をすることがほとんどないので、和英辞書は使っていません。専門用語などについてはGoogleで検索して検索結果をいくつか比較しながら意味を調べています。

【自己流英語力アップ術】
定期的に英字新聞や洋書を読み、移動中はPodcast(プレゼン、日常英会話、ニュース)を聞いてなるべく英語を浴びるようにしています。

シンガポールは公用語として英語を使っていますが、クセのある英語(シングリッシュ)を話す人が多いので、自分で勉強する際には、できるだけイギリスやアメリカで使われている英語に触れるよう心掛けています。

アメリカの現地企業で働く日本人エンジニアCさんのツール集

帰国子女で、現在の会社に入社する以前から現地の別企業で働いていたCさん。多国籍な社員に囲まれている環境で、仕事も日常生活も当然英語。海外出張も多い。

Merriam Webster

アメリカで有名な『Merriam Webster』

【よく使う辞書ツール】
Merriam Webster
欧米人がよく使っているツールなので、わたしも利用しています。分からない専門用語などについては、Googleで検索して調べることがほとんど。英語は英語のままで理解することを心掛けているので、英和辞書、和英辞書は使わないようにしています。

【文法チェックツール】
ごくたまにWordに標準搭載されているチェック機能を活用する程度で、ツールを使った文法チェックは基本的にしていません。

理由は文法の正しさにこだわるよりも、自分の意図が相手に伝わるかどうかということの方を意識しているから。アメリカ人と仕事をしていて、文法が完璧なアメリカ人ばかりではないというのも分かっているので、多少の間違いは気にしていません。

【自己流英語力アップ術】
自分の頭を使って考えるという作業を怠らないために、ツールに頼り過ぎないことを心掛けています。社内でのコミュニケーションだけでなく、海外のカンファレンスなどに出席した時も、初めて会った参加者と積極的にコミュニケーションをとって情報交換するようにしています。

相手が外国人であっても失敗を恐れずに積極的にコミュニケーションを取ることが大切だと思います。

【補足】3人に聞いた「日本語の定番表現を英語に当てはめると?」

Q. メールの書き出しでよく使う「お世話になっています」、「お疲れさまです」は英語でどう書けばいい?

⇒ しいていえばThank you.ですが、基本的に同じ意味の英語表現はなく、必要もありません。

【メールの冒頭でよく使う表現例】

■ 初めてメールを送る場合
Greetings.
訳)はじめまして。

■ 久々にメールを送る場合
It has been a long time since the last time I got in touch with you.
訳)ご無沙汰しています。

■ 相手からのメールに返信する場合
Thank you for your email.
訳)メール有難うございます。

Q. 「承知しました」、「かしこまりました」は?

⇒I understand. や Noted with thanks.でもOKですが、ひと言で済ませる方法もあります。

Noted.
訳)承知しました。

Sure.
訳)かしこまりました。

外国人とメールをしていると、「Noted.」とか「Sure.」と一言だけの返信メールが届くことがあります。Sure.は中学英語でも出てくるので意味を知っている人も多いと思いますが、Noted.については翻訳ツールで調べると「指摘した」とか「注意した」といった意味が出てくるので、「相手が何か怒っているのではないか……」と戸惑う人もいるかもしれません。

でも、メールでのやりとりで使われる Noted.の意味は、ほとんどの場合「了解」程度の軽いもの。日常的によく使う表現なので「相手の機嫌を損ねたかも?」などと、深読みする必要はないです。

取材・文/大井 あゆみ(『シンガポール経済新聞』運営Diversolutions.Ptd.Ltd代表取締役)
編集協力/岡 徳之(Noriyuki Oka Tokyo