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「1週間、生活を観察しよう」偉大なサービスはどう生まれるのか? フィル・リービンの答え【Evernote Devcupキックオフ】

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Phil Libin at Devcup

サービスのアイデアをどう生むのかについて、誤解されていることがあると思う。何か新しいことを始める時、必ずしも「世の中にないもの」を考える必要はないんだ。

現在、世界中で「偉大だ」と称される企業も、100%新しいアイデアを実践したわけではない。中には、すでにあったものをよりやりやすく、より簡単にすることで偉大なサービスになったものも多い。

わたしたちが作ったEvernoteだってそう。昔から「テクノロジーで人間を賢くする」サービスはあった。それを、より簡単にできるようにしただけなんだ。起業家や開発者が知るべきは、アイデアそのものがオリジナルでなくても、実行力があればより良い暮らし、より良い生活を作り出せるという事実だよ。

「サービスのアイデアが思いつかない」という人は、今日から1週間、自分が日常生活の中で何をどうしているか、つぶさに観察してみてほしい。家族や友人、職場の同僚がどうしているかも注意深く見つめてほしい。

その中には、いつもやっているけど好んでやっているものではないこと、素晴らしい体験とは呼べないことが必ずある。それを見つけ出して変えるんだ。

生活や仕事の中で楽しそうに見えない事象を、いかになくすか、どうすればやりやすくなるのかを考えよう。それが、偉大なサービスを作り、大きな成功を収める第一歩になるはずだから。

4月17日、東京・六本木で行われた『Evernote Devcup 2013』のキックオフイベントに登場した同社CEOのフィル・リービン氏は、こう聴衆に語りかけた。

Evernoteはこのイベントで、世界中の開発者とデザイナーからEvernoteの機能性を拡張するような製品やサービスを募り、Devcupの勝者には賞金と米サンフランシスコで開催されるEvernoteカンファレンスへの招待権を提供すると発表。

冒頭のコメントは、Devcupへの参加を「アイデアが思い付かないから」と逡巡する開発者向けに、リービン氏が披露したものだ。

今回で3回目の開催となるEvernote Devcupには、新たな参加特典も。参加チームの中から特に優れたエンジニア/開発チームを、同社が開始する「Evernoteアクセラレータプログラム」に招待するという(コンテスト勝者でなくてもプログラムに招待される可能性があるそうだ)。

このプログラムは、Evernoteプラットフォームを使用している有望な開発チームを支援し、新生プロジェクトを自立した製品になるよう支援する1カ月間の集中メンターシッププログラムだ。製品開発のみならず、ビジネスとしても成功を収めるための各種研修を、シリコンバレーにあるEvernote本社で受けられる。

satou at Devcup

Evernote本社でパートナーシップディレクターを務めている佐藤真治氏

Devcupおよびアクセラレータプログラムの解説を行った、同社ディレクターの佐藤真治氏によると、「シリコンバレーへの旅費や滞在費は全部Evernoteが負担。この1カ月はEvernoteのシニアエンジニアやデザイナーと共に作業を行い、参加者のプロジェクトに磨きをかけてもらう」という。

さらに、同プログラムのパートナーとして、ドコモ・イノベーションベンチャーズHonda Silicon Valley Labなども参加するとのこと。VCや異業種の研究機関と連携することで、アプリ開発の知恵だけでなくビジネスディベロップメントやマーケティングまで、本格的なメンターシッププログラムを提供していく構えだ。

Devcupへの応募締め切りは今年6月28日、アクセラレータプログラムの開始は10月ごろを予定している。本場シリコンバレーで技術とビジネス視点を高める格好のチャンスを手にしたい人は、リービン氏の助言を実践しながら、Devcupへの挑戦を考えてみては?

>> Evernote Devcup 2013の概要と応募方法はコチラ

Evernote Devcup

Evernote Devcupで受賞者を選定する際のジャンルカテゴリ例

取材・文・撮影/伊藤健吾(編集部)