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[対談]ひがやすを×和田卓人×Yoshiori(2/3) 「老害」にならないために知っておきたい2つの心得

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―― となると、Yoshioriさんのようなやり方で開発に触れ続けることが、「老害」にならないための一つの方法になりますよね。ほかに良いやり方はあるでしょうか?

Yoshiori (自分を指さしながら)オレはこんな感じの人間だから、どっかで「怒られたらしゃーねぇや」って思ってるんですよ。オレがやりたいようにリーダーをやって、それで怒られたら仕方ないって。

一同 それ分かる(笑)。

Yoshiori ウチの社内ではずっとSVNを使ってたんですが、オレは「Gitのstashがないともうムリ」って思ってた時期があって。そこで、足元に勝手にサーバを立てて(笑)、チームメンバーだけでGitを使い始めちゃった。

和田 そこまでやっちゃうと怒られるよね?

Yoshiori はい、「会社の資産であるソースコードを、勝手に足元で管理するとは何事だ!」って(苦笑)。でも、その時も、「怒られるのはいつものこと」と割り切って、その後気にせず偉い人のミーティングで使用許可を求めて、何とか解決しました。

和田 怒られることにビビらないマネジャーって、メンバーからするとすごくやりやすいですよね。

「開発の仕事における『楽しい』と『楽』をはき違えると、エンジニアとしてどんどんダメになっていく」

「開発の仕事における『楽しい』と『楽』をはき違えると、エンジニアとしてどんどんダメになっていく」

Yoshiori 僕の持論ですけど、さっきひがさんが言っていた「部下に仕事を振るだけのマネジャー」になっちゃう理由の一つは、怒られるのを怖がってるからじゃないかな、と。人を管理するだけなら、怒られるリスクはないですからね。でも、それは楽かもしれないけど、絶対に楽しくない。

ひが 「楽な仕事」と「楽しい仕事」って、全然違うんだよね。大きなSIerなんかだと、必ず「スーパー仕事振りマネジャー」みたいな人がいるんだけど、彼らって絶対仕事を楽しんでないよ。自分を成長させたいとも思ってない。とにかく失敗せず、安定した給料と地位を守ることだけ。

Yoshiori 実はオレ、ジョブホッパー(転職を繰り返す人)なんですよ。これまで、2年か3年ごとに仕事を変わってきた。それでかもしれませんが、どっかで「失敗して会社をクビになってもしょうがない」っていう意識があるんです。だから、思い切ってやりたいように動けるのかも。

和田 なるほど。会社を辞めた経験がない人は、挑戦することが怖いのかもしれませんね。

ひが でも、そうやって守りに入ってばかりだと、ダメなマネジャーになって、エンジニアとしても限界が来てしまう。やっぱり、35歳くらいで限界を迎えちゃうエンジニアは、自分が悪いんだよ。

「家庭と仕事」は、本当に二者択一?

―― でも、あえてひがさんとは違った視点で物申すと、男女を問わず、結婚して子どもも生まれて、家庭を持つようになると、仕事の取り組み方が変わったりしませんか? 人生の優先順位が変わるというか。

和田 あー、それはあるかもしれませんね。それまでバリバリ仕事していたエンジニアも、子どもができたりすると早く帰るようになったり。

ひが ……なるほど。僕はさっき「仕事を楽しくできないのは自分のせい」と断言してしまったけど、そういった環境の変化で「守り」に入るケースも、確かにあるでしょうね。う~ん、そう考えると、守りに入る人全員がダメなわけじゃないって気持ちになってきた。

Yoshiori ここまでの話が一転(笑)!

ひが 楽をしたいと思うのは、本人の問題じゃない? そこは自分で解決して、常に成長を続けなきゃいけないと思うんだ。でも、所帯を持っている人にとっては、安定を求めるようになってもしょうがないというか。

若いころと環境が変わってきたら、「ゼロサム」の発想では仕事が楽しめなくなると和田氏は指摘

年を重ねて環境が変わると、「ゼロサム」の発想では事が進まなくなると和田氏は指摘

和田 その辺りは、人それぞれの価値観の問題ですよね。挑戦し続ける道もあるし、家族のために安定を優先する道もある。

Yoshiori そういう意味では、オレは奥さんにずいぶん迷惑かけてるなぁ……。会社で楽しくやってるせいで、帰宅が遅くなって家庭での時間は短くなってる。

和田 でも、仕事と家庭ってホントに「相容れない関係」なんですかね? 仕事と家庭のいずれかしか選べないっていうのは、救いがないと思うんですよ。「家族を大事にするなら、エンジニアとしての成長や仕事の喜びは捨てなきゃいけない」というのでは、もはや詰んでる話じゃないですか。
 

Yoshiori 確かにね。

和田 それだと、「35歳限界説」はやっぱり正しいですって結論で終わっちゃう。でもね、仕事と家庭を両立させる方法はどこかにあると、僕は思っているんですよ。
(3/3に続く)

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