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「ソーシャルではなく自分、モバイルではなくモービル、ネットではなくリアル」の時代に突入する【連載:村上福之】

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村上福之のキャラ立ちエンジニアへの道

株式会社クレイジーワークス 代表取締役 総裁
村上福之(@fukuyuki

ケータイを中心としたソリューションとシステム開発会社を運営。歯に衣着せぬ物言いで、インターネットというバーチャル空間で注目を集める。時々、マジなのかネタなのかが紙一重な発言でネットの住民たちを驚かせてくれるプログラマーだ

世界最大の家電の展示会であるCES2014に行ってきました。行って感じたキーワードをまとめると、「ソーシャルではなく自分、モバイルではなくモービル、ネットではなくリアル」ということだと思いました。

正直言うと、遊びで行ったので、個々のマニアックな商品について、あんまり見てなかったですし、写真も撮っていませんでした。

ソーシャルではなく自分

時代は「ソーシャル」ではなく「自分」になって来ている。他人にコメントする時代から、いかに自分を記録するかの時代に突入していると思う。ウエアブルのフィットネス系の展示がかなり多数展示されていた。よくある、心拍数や歩数を記録し、スマートフォンと連携するデバイスだ。

古くは、NikeのFuelBandなどがあったが、それがどんどん派生して、Fitbit、Jawbone UPなど亜流の商品が出てきた。Nikeが出したそういった商品は、スポーツ大好きな人むけだったが、ほかのメーカは、「スポーツは好きではないけれど、健康に気をつけたい人向け」になっている。先進国は健康志向が強い。

また、睡眠時間を計測するスマートウォッチっぽいBasis Sleep Trackerなどや、LGのLifeband Touchなど、キリがないくらい出ている。


医療保険がカオスなアメリカは、経済的な理由で健康志向が強い。深夜の通販番組のアメリカ製ヘルスケア商品が多いのもうなずけるし、Google Glassなどのグラスウエアよりも、ヘルスケア系ウエアラブルの方が市場形成の可能性が高いことを感じる。

また、自分大好きカメラGO PROが、ほかのカメラメーカーより大きな展示をしていたことが目に付いた。こんな短期間で一大ジャンルを作ったのはすごいと思う。

パナソニックなども同様のカメラを作ったが、すでに多くの会社がGO PROパクりカメラを出してて、あまりに目立たなかった。PVがなんかGO PROの影響受けすぎだ。

モバイルではなくモービル

今回のCESは自動車の展示が多すぎなくらいだった。

CESは主に、north hall,central hall,south hallの3つのホールで成り立っているが、north hallの半分以上がベンツ、トヨタなどの自動車会社の出展であり、ほかのホールのパナソニックやLGなども自動車を展示していた。

奇しくもCESの開催日にGoogleがホンダやGMやアウディと提携を発表した。

グーグル、ホンダやGMらと提携―「Android」の自動車搭載に向けて

多くが、データトラッキングや、自動運転や、コンセプトカー、などなどの参考出展の展示も多かった。また、車載用Androidに適したアプリの展示なども多かった。

スマホから自動車のコンピューティングがトレンドになっているように思う。日本は世界でも有数の自動車帝国なので、経済的には追い風になると思う。

これに関して、個人的に思うこともある。日本のエンジニアは東京・神奈川・大阪などに集中しており、自動車を運転する必要性が低い地域にいる。日本の都市部のエンジニアは自動車免許がなくても生活に支障がない。そんなわけで、都内のエンジニアが肌で必要性を感じにくい分野ではないかと思った(ただし、ユーザー数では、スマートフォンのユーザー数を超えることはないと思います)。

ネットではなくリアル

ということで、スマホだー、タブレットだーと言っていた状況がここ数年続きましたが、完全にコモディティ化しました。アプリだーとか、サービスがーという流れも変わり、モノのインターネットという流れがけっこう来てます。

この流れにはバブルが来ると思ってます。一応、ハードウエアが作りやすくなったというMAKERSムーブメントが、すでにバブルになっているようです。

Cerevoのブースで『OTTO』などのデバイスを展示してましたが、かなりの人や、メディアの取材が来ていて、CEOの岩佐琢磨さんが、むちゃくちゃ忙しそうでした。UEIも『enchantMOON』の展示でかなり大きなブースを展示していました。

コモディティ化したスマホの上で、わーわー騒いでいた人で、当てれなかった人が、今年は死んでいくんだろうなーと思います。または、もう死んでいる。

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