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パソコン遠隔操作事件のオチの気持ち悪さ【連載:村上福之】

公開

 
村上福之のキャラ立ちエンジニアへの道

株式会社クレイジーワークス 代表取締役 総裁
村上福之(@fukuyuki

ケータイを中心としたソリューションとシステム開発会社を運営。歯に衣着せぬ物言いで、インターネットというバーチャル空間で注目を集める。時々、マジなのかネタなのかが紙一重な発言でネットの住民たちを驚かせてくれるプログラマーだ

PC遠隔操作事件によって日本中のネット業界を騒がせ続けた、ゆうちゃんこと片山祐輔被告が捕まってしまいました。この事件のオチの気持ち悪さを2点上げると、まぁ、こんな感じです。

・最後のメールだけいきなりスキルが超低レベルでローテク過ぎる
・日本の警察が最後までローテクだった

最後のメールだけいきなりスキルが超低レベルでローテク過ぎる

From Tex Texin
片山被告の逮捕によって落ち着いたPC遠隔操作事件だが、前後の顛末では多くの憶測を呼んだ

いや、捕まった理由が、「真犯人を装ったメールをスマホで時間指定送信して、河原でスマホを埋めているところを尾行されて捕まった」ということなんですけど、ローテクすぎて鼻血が出そうです。はい。

いや、アンタ、今まで、Torとか使って、遠隔操作でいろいろやってきたわけじゃないですか。今時、身元を隠してメールを送信する方法なんて、65536種類以上思い付くじゃないですか。その中で、一番面倒くさくてリスクが高い方法を選ぶのは、何か非常に気持ちが悪いです。

いや、本当に、スマホで既製品のアプリで送信って、どこまでロースキルなんですかアンタ、と思わざるを得ません。

しかも、矢野さとる氏によると、Yahoo! JAPANのSMTP経由で送っているそうじゃないですか。海外でもなく、なぜに日本のSMTPを選んだのだろう。迷惑メール対策にしても他に選択肢あるじゃないですか。

いや、本人が真犯人と言っているんだから、仕方ないんですけど、最後のメールだけローテクで何か気持ち悪いです。

今までのメールの送信方法からすると、一番「ナンダソレワ」と言わざるを得ないです。公衆回線って匿名MVNOのSIMを使っても、キャリアさんから、だいたいの位置情報は抜かれてしまうので、あんまり、賢い方法でもないじゃないですか。何だろう、ものすごく気持ち悪い。

その一方で、メールの内容は、そこそこスキルある人の内容なんですよね。メールの内容はスキルフルで、送信方法が今までで一番ローテク。このアンバランスさがものすごく気持ち悪いです。

日本の警察が最後までローテクだった

もう一つの理由が、尾行して捕まえたというのが、何か、ローテクで日本らしいですよね。日本中を騒がせまくったハイテク犯罪事件なのに、このオチでいいのかというくらいローテクなのが日本らしくて良いです。

映画の中で考えるハイテク犯罪とかハッカーと戦う場面って、もっとカッコイイじゃないですか。

PCとモニターがいっぱいある暗い部屋の中で、アタマが良さそうな人がみんなでカチャカチャやって、「くそ!やつめ、また侵入してきやがったか!」、「は!速い速すぎます!」、「よし!こちらも防御プログラムを作るんだ!(カチャチャカチャ!)」、「だめです!メインコンピュータにも侵入されました!」、「うわー!」その時、部屋中の全部のモニターが真っ赤にピカーって、光ったりなんかする…とか、まぁ、そんな感じじゃないですか。

何か、そんなハイテクな感じもなく、尾行で河原で、捕まえましたという、何だかローテク過ぎて笑ってしまうしかないですよね。

自分の人生で、ドラゴンボールの最終話の次くらい、あっけなくて笑うしかなかったです。

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