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「Yo」しか送信できないメッセンジャー『Yo』がすばらしいと思う3つの理由【連載:村上福之】

公開

 
村上福之のキャラ立ちエンジニアへの道

株式会社クレイジーワークス 代表取締役 総裁
村上福之(@fukuyuki

ケータイを中心としたソリューションとシステム開発会社を運営。歯に衣着せぬ物言いで、インターネットというバーチャル空間で注目を集める。時々、マジなのかネタなのかが紙一重な発言でネットの住民たちを驚かせてくれるプログラマーだ

「Yoしか送信できないメッセンジャー」
「リリース2カ月で1億円調達」
「開発期間は8時間」

http://sp-pedia.com/article/140620-yo

話題の『Yo』、使ってみたけど、これはすごい。こんなコミュニケーションが存在するのかという衝撃を覚える。流行るかどうかと言われると非常に判断が難しい。しかし、これはこれで有りだという衝撃を受けた。感覚的には、昔、Facebookで流行ったpokeに近い。

まったく頭を使わないコミュニケーションの衝撃

選択肢がない。「Yo」しか送れない。テキストも写真も送れない。選択肢を一個に限ると、人はそれをするしかない。考えなくて済む。コミュニケーションなのに考えなくていい。頭を使わない。押すか、押さないか。シンプルすぎてやばい。

昔、AppleがMacのマウスを開発した時、最初はボタンが3つだった。3つだとどれを押していいのか分からないから1つにした。それしか押すものがなくなる。

同じく、AppleがiPhoneを開発した時、押すボタンをホームボタン1つにした。それしかないと、押すか押さないかしかない。Facebookも「いいね!」しかない。「すごい!」とか「よくないね!」などの選択肢はあえて与えられない。押すか押さないかしかない。それなのに、人はそれで承認欲求を満たされる。

そして、『Yo』も同様に、相手のユーザー名を押すか押さないかしかない。十分、人はそれで承認欲求は満たされるのだ。

それは、LINEで無言でスタンプを送る時にも近い。でも、スタンプは返事の時にどんなスタンプを送るか迷うけれど、『Yo』は迷うことがない。「Yo」しかないからだ。

そんな『Yo』の魅力を、3点挙げてみたいと思う。

成り済ましが簡単だけど被害はない

『Yo』のアカウントの作成はシンプル過ぎてやばい。

アカウントIDを聞いてくるだけだ。パスワードなんてない。FacebookやTwitterへのひも付けもない。何もない。内部的には、GoogleアカウントやApple IDなどの内部のIDとの紐付けは行っているが、それはあくまで内部構造でしかない。

そのため、成り済ましが簡単だ。有名ブロガーで空いているIDもあるので、今なら成り済ましもやりたい放題だ。しかし、「Yo!」しか送れないので、成り済ましになろうが何になろうが、被害はない。

「Yo」しか送れないので出会いや犯罪に直接つながらない

「Yo!」しか送れないので、コミュニティを監視する必要もない。

出会いもなければ、変な薬の販売もない。炎上もない。痴話げんかのもつれもない。犯罪予告もない。仮に韓国に傍受されても問題はない。もし、Yoがしつこいようだったら、ユーザー名を右にスワイプするだけでブロックできる。

ブロックが簡単すぎて、いろんな人を間違ってブロックしてしまうことも多い。しかし、ブロックした人のヒストリーがあるので、簡単に復活(unblock)できる。

案外、「Yo」くらいでいい人が多い

一番驚いたのは、「Yo」くらいでいい人が多いことに驚く。

例えば、最近会ってないんだけど、そこまで親しくもないし、一緒にいてもそんなに話すこともない人だと、「Yo」でいい気がする。逆にちょくちょく会っていて、そんなに新しいトピックもないんだけど、とりあえず、暇なんだというのも、「Yo」で済む。

最近行ってない営業先で、そこまで密になりたくないんだけど、つながりはキープしておきたい。でも、特に話すことがない人も「Yo」でいい気がする。

うちの年老いたオトンとかも、LINEで文字が打てないし、電話で話を聞いても、僕が誰だったか認識ミスをする上に、何年か前にタイムスリップした話をされるので、そのたびに落ち込むくらいなら、「Yo」でいいと思う。

LINEのIDを交換するほど仲良くはないし、女の子と話すのが苦手だし、共通点もなさ過ぎて、会話もはずみにくいけど、仲良くなりたい女性とつながるのも、最初は「Yo」でいいんじゃないかと思う。恋人同士で喧嘩したり、夫婦喧嘩して、もう何を言ってもヤブヘビな状態で言葉を探すのに疲れたら、もう「Yo」だけでいいと思う。

要するに、つながっていたいんだけど、話す内容を考えるのが面倒くさい人って多い。

ただし、過去のバージョンで電話番号が漏れるなどの情報があったので、ご利用は自己責任で。今のバージョンは、少なくともAndorid版はGoogleのアカウント名しか抜かない。

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