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郷田まり子×あんざいゆき 興味のある技術をハックし続けるために、今2人が考えていること【連載:ギークな女子会-べにぢょ編】

公開

 
「エンジニアLoveなお姉さん」べにぢょさんが、第一線で活躍する女性エンジニアのON・OFFのホンネに迫るこのコーナー。郷田さん&あんざいさんと迎えての座談会第2弾は、「起業」「Android」「コミュニティー活動」など数多くの共通項を持つ2人が考える将来像について。第一線で勝負してきた2人ならではの考え方が披露される!
司会

「ギークな女子会」ファシリテーター
べにぢょさん [@lovecall]

ギークなお姉さんは好きですか』や『べにぢょのらぶこーる』などのブログで、プログラマーやエンジニアたちから注目を集める女性ブロガー。インターネットと宝塚とおいしいワインが大好き。詳しいプロフィールはコチラを参照

今回の参加者

株式会社鳥人間 プログラマ
郷田まり子さん [@MaripoGoda]

東京大学工学部・建築学科を卒業。設計事務所を経て現職に。人工衛星ウォッチング支援アプリ 『ToriSat』の開発者としても知られる。著作には『ジオモバイルプログラミング』(共著)『facebookアプリケーション開発ガイド』(単著)がある

今回の参加者

株式会社ウフィカ 代表取締役総長
あんざいゆきさん [@yanzm]

東京工業大学を卒業。2011年にスマートフォン向けアプリ開発のウフィカを創業。経営の傍ら、Android女子部の副部長を務めるなど、コミュニティー活動にも積極的に携わる。Android関連の著作も多数。最新著は『Android UI Cookbook for 4.0 ICSアプリ開発術

べにぢょ 前回の座談会ではお2方がプログラマーになるまでのお話が中心でしたが、今回は、今お2方が注目されていること、そして将来について話を伺いたいと思います。まずはあんざいさんからお願いします。

あんざいさんが副部長を務めているAndroid女子部は、今年2月で2周年を迎えている

あんざい はい。まずAndroid女子部の活動でいうと、これからは少しずつ世代交代していければなって思っています。例えば講師を頼んだり、会場を押さえたりするノウハウは多くの人と共有した方がいいでしょうし、アウトプットする人も、少ないよりは多い方がいい。

べにぢょ おぉ、世代交代ですか。

あんざい まぁ、徐々にそうなっていけばいいかなぁと。自分自身ももっと上を目指していかなければとも思っているので、そろそろAndroidだけにこだわらず活動をしていきたいなと。なので、わたしとしては、新しい人にどんどん参加してもらって、後ろから生暖かく見守っていきたい(笑)。

べにぢょ 女子部にはすでに開発者だけでなく、デザイナーやガジェット好きまで幅広いメンバーがいらっしゃいますから、今後も新しいメンバーが増えていくと、これまでにない化学変化が起こるかもしれませんね。

あんざい 確かにいろんな人がいるんですよ。女子部で友だちになった人の中には、昔はフォークリフトの運転、今は居酒屋の店員をしているんだけど、Androidアプリも出している、なんて女性もいたり。

郷田 それすごい!

技術で通じるものがあれば、性別も年齢も関係なく付き合える

べにぢょ お仕事や会社の方はいかがですか?

経営者としては「small is beautiful」のポリシーを持つあんざいさん

経営者としては「small is beautiful」のポリシーを持つあんざいさん

あんざい 今会社は3人なんですけど、会社にしたとはいえ、規模を大きくしたいっていう欲はあんまりないんですよね。

べにぢょ どうしてですか?

あんざい 規模よりも自分たちらしさを優先したい、っていう思いの方が強いからかもしれませんね。

べにぢょ 前回「やりたいと思えることがちゃんとできる会社でありたい」って、おっしゃっていましたね。1人より3人であることのメリットって何でしょう?

あんざい 一言で言うと「楽しい」んです。最近、週替わりで興味のある技術ネタを持ち寄って、ハンズオンで取り組んでみるっていう勉強会をやっているんですけど、やっぱり人に伝えようとすると勉強もするし、新しいことに取り組むきっかけにもなります。こういうのって、楽しく仕事をする上ではとっても大事だなって思うんです。

べにぢょ ところで、社員のみなさんはどんな方々なんですか?

あんざい 2人とも30代半ばから後半の男性です。

べにぢょ 年齢が離れていることに、違和感とかありません?

郷田 エンジニア同士だと、性別とか年齢に関係なく通じるものってありますよね。妙な一体感ってありません?

あんざい ありますね(笑)。ですから、直近に入社してくれたメンバーに「前職にいたころより、自分で勉強する意欲が湧くようになった」って言われた時は、本当にうれしかった。

べにぢょ となると、あんざいさんにとって理想的なのは、規模は小さくてもプロフェッショナルな社員がイキイキ働いている会社ってことになりそうですね。

あんざい はい。できれば「あの会社すごい楽しそう!」って言われるような会社にしていけたら、って思っています。

できそうで、できないことに直面するとハックせずにいられない

べにぢょ では、郷田さんはいかがです?

郷田 うーん、わたしの場合、最終的な目標のようなものは特にないんですよ。何十年も先のことを決めちゃうと、身動きが取れなくなってしまうような気がして。

べにぢょ 分かる気がします。

エンジニアとしての

エンジニアとしての”寿命”を長く保つためにも、柔軟性の大切さを説く郷田さん

郷田 あるとしたら、その時その時のホットな分野に食いついて一番乗りを目指す、ってことになるでしょうか。プログラマーって職業は、ほかの仕事に比べたら誕生自体が最近なわけで、環境もどんどん変化していくわけじゃないですか。大切なのは、そうした変化を恐れないこと、そしてリスクを見極める目を養っておくことだと思うんですよ。新しい分野が生まれた時、すぐに対処できるようにはしておきたいですね。

べにぢょ 技術分野だと、どの辺りにご興味をお持ちですか?

郷田 パーソナル・ファブリケーションとか、ADK(Open Accessory Development Kit)、NFC(Near Field Communication)辺りですね。うちの会社でもADKのキットを販売しているので、もしご興味があればぜひ(笑)。

あんざい わたしもAndroidの次を考えると、ハードは面白いと思っていたところなんです。AndoroidでNFCが出た時、ハックしましたもん。

郷田 あんざいさんも?

あんざい はい! ちょっとSuicaの利用履歴を取ってみようと思って始めたら、反応はするのになぜかデータが読み取れなくて。できそうなのに、できないってことになると、もう止められない(笑)。その時は3日間ぐらいかけて、深夜までずっとハックしてましたね。

べにぢょ そんな時って、何日でも徹夜できちゃうもんなんですよね。

あんざい できた時に出るアドレナリンが忘れられなくて(笑)。

郷田 そういう時、ついうっかり寝ちゃうと夢の中で実装するハメになっちゃうから、寝ないで続けた方がいいんですね(笑)。次はADKでハッカソン、やりましょうよ。

あんざい いいですね!

郷田 でも、わたし思うんですけど、女性の”隠れギークな人”ってもっと多いんじゃないかって思いません?

(次ページに続く)