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HGCやすを、女子大生との合コン談義から「デキるエンジニア」になれるペアプロの極意を披露

公開

 
前回4月の対談で、「ハイパー・グレート・クリエイターやすを(以下、HGCやすを)」への改名を発表して話題を呼んだ「ひがやすを対談」。今回もその時の対談相手だった、IT業界志望の女子大生との会話から。オン・オフの境目なく多方面で活躍するHCGやすを氏ならではの”エンジニア幸福論”を、なんと合コンの必勝法から導き出す!
プロフィール

株式会社電通国際情報サービス ハイパー・グレート・クリエイター
やすを(ひが やすを)氏 [@higayasuo] 

国産OSS『Seasar』シリーズやJavaフレームワーク『Slim3』開発を主導してきた、アルファギークの一人。電通国際情報サービスに勤めるかたわら、さまざまな技術コミュニティへの参加など、多方面で活躍。個人ブログ『ひがやすをblog』でエンジニアへの提言も行う

プロフィール

某有名私立大学 4年生
前畑あやさん(仮名)

従業員数10名前後のシステム開発会社でアルバイトをしつつ、就職活動を行っている女子大生。アクティブな性格で、「エンジニアの息抜きを目的としたミートアップ・パーティー」なども主催。就活では、無事に外資ITソリューション企業に内定

―― 前回の記事では、新しい名前である「HGCやすを」のインパクトがすご過ぎました(笑)。対談のお相手が女子大生の前畑さんという異色の組み合わせだったのもあってか、お話は非常に参考になるものだったのにイロモノ記事ととられるケースもあり……。ですから今回の対談は、少し堅めの内容でやりませんか?

やすを いいですよ。でも、入口はいつも通り、楽しい話題から入りたいんだよね。それで、最終的にはすごくタメになる話で着地する。それがこの対談のスタイルでしょ?(笑)

―― そうでした。では、今回はどんな話題からいきましょうか?

今回も予想外の話題をぶっ込んできたやすを氏。だがこの後、IT業界の病巣に鋭く切り込む

今回も予想外の話題をぶっ込んできたやすを氏。だがこの後、IT業界の病巣に鋭く切り込む

やすを 僕と前畑さんが最初に会ったのは、前回も話した通り、僕がブログで募集した合コンだったんだよね。だから、その辺りから話を始めようか。

前畑 分かりました。前回はいろんな「必勝法」についてお話を伺いましたけど、合コンの必勝法も持ってるんですか?

やすを うん、持ってるつもり。でも、あんまり成功はしてないんだよね(笑)。

前畑 それって必勝法じゃないじゃないですか(笑)。ちなみに、どんな方法なんですか?

やすを 1つ目は、常に聞き手にまわること。女性は自分の話を聞いてほしい生き物だと思うから。

前畑 そうですね。聞き上手な人だと気持ちよくしゃべれます。

やすを 2つ目は、合コン相手が話しやすいように、こちらから話題を振ってあげることかな。合コンが始まったばかりの時間帯って、みんな緊張してるし、話題も見つかりにくいでしょ? だから、興味のありそうなネタを見つけて、話しかけるようにしてる。

前畑 初対面なのに話をリードしてくれる男性って、確かにすごく接しやすいかも。

やすを 最後は、全員が均等に話せるようにする、かな。もし、ものすごく好みの女性がいても、その人ばかりに話しかけるとほかの女性はしらけるでしょ? だから、みんながトークに加わって盛り上がれるように工夫するの。

前畑 なるほどー。みんなに気遣いができる人は好感度高いですよね。

技術屋に「非コミュ」が多いのは仕事スタイルのせい?

前畑 でも、前回お話した時、やすをさんは「結論から攻めることが『必勝法』を導くカギ」っておっしゃっていましたよね。やすをさんにとって、そもそも合コンのゴールって何なんですか?

やすを お、いきなり攻め込んできたね(笑)。答えは、「みんなが楽しく過ごすこと」、かな。あんまりガツガツするのは好きじゃない。その場が盛り上がるのが一番なんだ。

前畑 だったら、やすをさんの「必勝法」はある意味成功しているんじゃないですか? やすをさんとの合コン、楽しかったですし。

やすを まぁ、そうなのかもしれないね。ちなみに前畑さんは、エンジニアとの合コンに参加してみてどう感じたの? エンジニアってコミュニケーション能力低いなぁ、なんて思わなかった(笑)?

「エンジニアさんとの合コンだと、ちょっとノリに合わせられない時がある」と打ち明ける前畑さん

「エンジニアさんとの合コンだと、ちょっとノリに合わせられない時がある」と打ち明ける前畑さん

前畑 いえ、そんなことないですよ! ただ……コミュニケーション能力うんぬんは分かりませんが、ちょっと話づらいなぁと思う時は確かにありました。

やすを どんな時に話にくいって感じたの?

前畑 自分から話そうとしない人が多い印象でしたね。それと、話の中身が男性だけで盛り上がるような内輪ネタだったり、逆に話し出したらとまらなくって、こっちの話を聞いてくれなかったり……。なんか「壁」を作られている感じというか。

やすを それは、エンジニアの仕事スタイルに関係してるのかもしれない。一般のエンジニアって、モニターに向かって一人で働く時間が長いんだよ。だから、人と楽しく話すことに慣れていない。

前畑 そうなんですか。

やすを これ、今日の話のポイントになるかもしれない。合コンで相手を楽しませることのできないエンジニアは、たいがい仕事もできないから。今日のテーマ、これでどうですか?

―― はい、良いと思います。しかしなぜ、仕事の出来・不出来が合コンと関係すると?

やすを 相手と楽しく会話する能力とは、言い換えれば相手の立場になって考えることのできる能力なんです。相手の立場で考えるから、相手がどうすれば楽しく感じてもらえるかがわかる。これが足りないエンジニアは、今のご時世、かなり危険な状況だと思うんだ。

仕事で「学習性無気力」に陥ると、私生活にも影響が

前畑 どうして危険なんでしょう?

やすを 言われたことしかやらないエンジニア、仕様書通りにしか作れないエンジニアは厳しい状況だからね。誰にでもできることしかやれないと差別化ができないから、給料もどんどん安くなってしまう。差別化のためには、相手の気持ちを考え、お互いが楽しく仕事ができるようにしてかないとならない。

前畑 相手の気持ちを考えて何かを提案したり、一緒に仕事したりするのは、大切なことだと思います。でも、どうしてエンジニアさんは相手の気持ちを考えることが苦手なんでしょうか?

IT業界に根強くはびこる受託構造が、エンジニアから自主性を奪うとやすを氏は指摘

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やすを それは、ある種の刷り込みが大きいんじゃないかな。エンジニアになったばかりのころって、誰だって熱意とか情熱を持っているはずなんだ。

でも、この業界はいまだにピラミッド構造で組織が成り立っているパターンが多くて、若手がいくら一生懸命に提案しても、ピラミッドの上の方にいる人たちがなかなか聞いてくれないものなんだよ。

前畑 そうなんですか。

やすを 上にいる人たちは、自分が責任を負いたくないから、前例がないことはまずやらないし、リスクを取ることもしない。どんなに効率が悪かろうが、自分が失敗しない方を選択する。組織の利益よりも、自分の地位の方を大切にするということ。全員がそうだとは言わないけど、そういう残念な人が多いと思うよ。

前畑 何だか暗い気持ちになってきます……。

やすを氏がカバンから取り出した心理学の本。「ユーザー視点」を学ぶため、常に持ち歩いているという

やすを氏がカバンから取り出した心理学の本。「ユーザー視点」を学ぶため、常に持ち歩いているという

やすを そういう環境で働き続けていると、人って「何言っても変わらない」、「だったら言われたことだけやればいいや」となっていくものだよね。心理学用語で言う「学習性無力感」ってヤツ。この症状に陥ると、恋愛でも傷ついたりフラれたりするのも怖くなって、攻めなくなっちゃう気がする。

前畑 分かる気がします。知り合いのPMから聞いた話だと、普段はいろんなことを話しているのに、お客さんとの電話だとなかなか意見が表に出てこなかったり、ちょっと内省的になっちゃうエンジニアって多いみたいですね。

やすを でも、そんな受け身なダメエンジニアになっちゃうのを防ぐ、お勧めの仕事スタイルがあるんだ。

―― それ、ぜひ読者に紹介したいです!

やすを それが、ペアプログラミング(以下、ペアプロ)。僕は2011年以降、開発する時はすべてペアプロでやってるけど、ペアプロで仕事をしていると相手を思いやったり、自分を表現することが上手になる。その結果、エンジニアとしても能力も高まるし、合コンでもモテモテになる、かもね(笑)。

(次ページに続く)