エンジニアtype - エンジニアのシゴト人生を考えるWebマガジン

「1%のお笑いスパイスが、LIGの強烈な隠し味」わくわく系Web制作集団が≪伝説のWebデザイナー募集≫で気付いたこと

公開

 

Web系の企業にとって、優秀なWebデザイナーを自社で抱えることはとても重要だ。最近はWebサービスやアプリなどを制作する際のUI/UXに着目される機会も増え、ただでさえ不足していたWebデザイナーの需要は右肩上がりに高騰している。

そんな中、先月はじめに公開された、あるWebコンテンツが話題を呼んだ。

「伝説のWebデザイナーをさがして…」

砂浜に埋められた人に向かって、3人で何やら抗議している姿に衝撃を受けた人も多いだろう。何せ、公開初日で14万PVを超え、現在は約5400いいね、約1万リツイート、約800はてブを記録するなど、大いにインターネットを賑わせてくれたコンテンツだ。

このコンテンツを公開したのは、LIGという台東区のWeb制作会社である。

同社がなぜ、突然「伝説のWebデザイナー」を募集し始めたのか。実際、どんな応募者が来たのだろうか。ネット界隈に衝撃を与えた採用企画のその後を追うべく、台東区へと向かった。

マジメなWeb制作会社に舞い降りた、ジェイというWebモンスター

「わたしたちは従業員数28名のWeb制作会社で、Webサイトの企画・開発や、Webマーケティング代行などを行っています。基本的にマジメなWeb制作会社です」

そう話すのは、LIG代表の岩上貴洋氏。そして、今は同社の顔となっているディレクター兼広報のジェイ(本名:木村・ジェイ・マサユキ)氏も同席してくれた。

プロフィール

「ソーシャルマーケティング界の異端児」
岩上貴洋氏 

LIGの代表取締役社長。Webを通じて人を幸せにしたいという考えから6年前にLIGを設立。持ち前の人懐っこさと明るさを武器にさまざまな分野に切り込んで営業をかける。ジェイ氏と幼なじみ

プロフィール

「平成のWebモンスター」
木村・ジェイ・マサユキ氏

LIGの営業マン兼広報担当。ズバ抜けたルックスと独特の言い回しで人気を集める。どんなに辛い食べ物でも涼しい顔で完食する。岩上氏と幼なじみ

アディダス・ジャパン、GMOインターネット、サイバーエージェント……。同社のホームページにある「WORKSページ」を見ると、大手クライアントからの案件を多数請け負っているという事実こそ分かれど、それ以上の特色は見られない。

しかし同社には、「マジメなWeb制作会社」のほかに、もう一つの顔がある。それが、「面白コンテンツ量産集団」としての顔だ。

LIGが奏でる写真とテキストの絶妙なハーモニーに、多くの読者が酔いしれている

これまでに、横文字を多用したツッコミどころ満載の「代表挨拶」や、屋上でビニールプールを置き、社員が裸で戯れるという斬新な「夏期休暇のお知らせ」、社員の売りたくない私物を出品する「段田商会」など、独特の言い回しと軽快な写真ワークで秀逸なネタコンテンツでスマッシュヒットを飛ばしている。

そもそも、マジメなWeb制作会社がなぜこうした面白コンテンツを作り始めたのか。岩上氏は、その背景をこう語る。

柔らかな物腰で質問に受け答えする岩上氏(写真右)と、オフィスでなぜかハットを被っているジェイ氏(写真左)

「仕事を依頼されたら、高いクオリティの制作物を納品するのは当たり前のこと。僕たちはそれだけの技術を培ってきていると思う。それとは別で、笑いの要素を取り入れたコンテンツを制作しているのは、言ってみれば僕の趣味なんです」(岩上氏)

自社HPを完成させた今年1月に、技術やサイト運用ノウハウなどを共有する場として自社ブログを開設した同社。社員一人一人が専門領域において学んだことや興味深いことを、それぞれがブログに書いてアウトプットすることで、それぞれが成長し、高い技術を持った集団になっていく。

そんな、超マジメなブログに岩上氏のお茶目な趣味が入る。油断していると突如ネタエントリーが現れるのだ。

柔らかな物腰で質問に受け答えする岩上氏を尻目に、カメラを向けられて条件反射的にカメラ目線になるジェイ氏

「その中で、たまたまジェイが書いたブログが人々の目を引いた。ジェイのクールなルックスと上から目線な物言いが絶妙にマッチして、キャラが立ってしまったんです。これがウケたので、そこからは自然とジェイをLIGの広報として全面的に押し出すコンテンツが増えていきました」(岩上氏)

岩上氏は続けて、「ほとんどの従業員はすごくマジメに仕事に取り組んでくれています。ただ、たった1人のインドネシア人と日本人のハーフ、つまりジェイが異彩を放ち過ぎて、『組織として面白い集団』という印象を強く持たれているのかもしれません。本質的には、僕たちは確かな技術を持ったマジメなweb制作チームなんです」と話す。
(はたして、「伝説のWebデザイナー」募集の結果はいかに? 次ページへ)