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フィビット 大月聡子さん/物理からITの世界へ。大学院生からスタートアップ社長へ!【From Woman type】

公開

 

仕事でもプライベートでも輝いている女性をクローズアップ! 自分らしいワーク&ライフスタイルで充実した毎日を送っている女性たちから、ハッピーに生きるヒントを教えてもらっちゃおう。

※記事提供:『Woman type
株式会社Phybbit(フィビット) 代表取締役社長
大月聡子さん

研究所の先端技術を、ビジネスの世界で具現化したい

大月さんが2011年4月に立ち上げたフィビットのホームページ

大月さんが2011年4月に立ち上げたアプリ開発会社フィビットのホームページ

昨年の4月にスタートしたばかりのWebアプリ開発会社、フィビット。表参道駅から徒歩10分。閑静な住宅街の一角に立つ、コンクリート打ちっぱなしのクールなマンションの一室が、フィビットのオフィスだ。

27歳という若さで起業し、社長を務める大月聡子さんが、今回紹介するワーキングビューティである。

―― 大学院卒業と同時に会社を立ち上げたということですが、きっかけは何だったのでしょうか?

大学院ではずっと原子物理の研究をしていたのですが、そこで常々感じていたのは、日本には優秀な研究者がたくさんいるのに、活躍の場に出ることなく埋もれてしまっているなということ。日本の科学技術界の研究は、世界でもトップレベルです。最先端技術があらゆる場面に応用できることを、ビジネスの分野で証明したいと思ったんです。

あらためて言葉にすると堅苦しい感じですが、昨年末、知人と飲みながらこんな話をしていたら、「じゃ、やってみれば?」と言われまして(笑)。さらに100万円を貸してくれる、という人がポッと現れたものですから、50万円を税理士さんに渡して登記などをしてもらい、残りの50万円を資本金にして仲間5人とフィビットを始めたんです。

―― 準備万端にスタートを切ったという感じではなさそうですが、いざ始めてみると大変だったのではないですか?

今もずっと大変ですよ(笑)。起業当初は特に、休業中だったオフィスを間借りしていたのですが、ほぼそこに寝泊りしてましたね。人脈だけで取って来れる仕事には限りがあるので、継続的に売上をあげるには新規を獲得しなくちゃならない。

「技術者募集」とか「パートナー企業募集」と書かれているサイトを見つけては、死に物狂いでその会社に営業電話をかけました。1日4~5件まわって、やっと二次請け三次請けの仕事を取って食いつなぐという日々だったので、スタッフにお給料が出せたのは3カ月目からです。考えてみれば、つい最近ですね(笑)。

社長というよりせかし役。みんなでワイワイ仕事をするのが楽しい

―― 社長をやってみて、やりがい、難しさは何ですか?

柔和な印象の大月さんだが、競争の熾烈なWeb系スタートアップの世界をサバイブするタフさを持つ

柔和な印象の大月さんだが、競争の熾烈なスタートアップの世界をサバイブするタフさを持つ

正直言ってわたし、社長って感じじゃないんですよね。営業行って、仕様書書いて、納期が迫ったらみんなのお尻をたたく役って感じ(笑)。そんなんじゃダメだってよく言われますけど。

スタッフも一人だけ30代で、ほかはみんな20代だし、まだ学生の子もいます。オフィスといっても研究室の延長に近いイメージでしょうか。ふらっと自転車で来て、やりたい仕事をやって、いたいだけ居る。みんなでワイワイ言いながら働いている時間が、何より幸せだなと思います。

最近やっと直取引の案件も増えてきて、「うちの会社がやった仕事なんだ」と堂々と言えるものができました。そういった実績が積み重なっていった時、あらためてやりがいを実感するのかもしれませんね。

ピンチなんて日常茶飯事ですよ。毎日壁にぶつかっています。同じ業種でつぶれていく会社を目の当たりにすればゾッともします。でも今は、自分たちのできる仕事を、誠実に、必死にこなすのみ。納期に間に合わなくて徹夜で仕事をすることもありますし、取引先と言った言わないでケンカになることもありますし、大切な書類を金庫に入れたまま金庫の鍵をなくしてしまうこともたまにはありますが(笑)、そんなハプニングというかサプライズな出来事がありながらも、みんなと笑顔で仕事をしていることが楽しいんです。

―― 今はスタッフも増えているとのことで、今後の目標は何ですか?

打倒グーグル! 嘘です(笑)。まずは今年、年商1億円ですね。それでオフィスをもっとおしゃれなところに引っ越したい。あとは、健康体目指して、スタッフとランニング部を立ち上げる計画を立てていますよ。

自分のビジョンをしっかり持った人と友だちになりたい

―― 毎日お忙しそうですが、プライベートでの息抜きは何かしていますか?

週末サウナで、月1~2回のゴルフですかね。サウナは近所に安い銭湯があるんですよ。そこでがっつり汗をかきます。暑がりなので10分しかもちませんが(笑)。

ゴルフは子供のころから年に数回は行ってるのですが、最近特にハマってますね。ゴルフって練習すればするほど上達するじゃないですか。もともと負けず嫌いな性格なので、ずっとかなわなかった男性のスコアに、徐々に迫っていく感じがたまらないんです。

あとは普通に飲み歩き。ほぼ毎日、会社帰りにコンビニでお酒を1本買って帰ります。週末は友達と恵比寿とか麻布あたりをふらふらしてますよ。おしゃれにシャンパンで乾杯!とかは嫌いなタイプ。焼酎が美味しい渋いお店を渡り歩いています(笑)。

―― 結婚願望とかあるんですか?

今はないですね。正直なところ、彼氏もほしくないかも。それより、社員募集中!(笑)。そして女友だちがほしいですね。わたし、専攻は物理でしたし、今の業界も男性ばかり。男友だちばっかりなんですよ。女性で、しかも経営者の友達ができたらすごいうれしい!誰か紹介してくれませんかね?

今は仕事と自分の好きなことに没頭し、エネルギッシュに毎日を駆け抜けている大月さん。「冷蔵庫は会社にあるから、自宅にはウォーターサーバーがあれば十分」と笑う彼女は、外見はチャーミングでも中身は非常に男らしい一面も。

 

「誠実でなければ人との信頼関係は築けませんし、いいお仕事もできません。特にわたしたちのような技術者はPCなどのマシンと向き合っている時間が長く、技術に長けても対人関係が苦手になりがちです。

 

自分たちは常に多くの方に支えられて成り立っているという感謝の気持ちを忘れずに、これからも仕事をしていきたいですね」と語る目には、社長の風格がちらりと垣間見えた。

取材・文/柳 梨恵(Woman type編集部)  撮影/赤松洋太

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