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[特集:ナイスアイデア生誕の地①-Togetter] 通勤電車を見渡せば、発想のヒントがそこかしこに

公開

 
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今日もどこかで、「ナイスアイデア」を考え出すため、頭をふりしぼって悩んでいる人がいる。

思い付いたことを全て紙に書き出してみたり、気分転換に外を散歩してみたり。果ては、『アイデアの生み方』的なビジネス書を買ってみたり、『発想力トレーニング』みたいなセミナーに参加してみたりと、あらゆる手段を使ってアイデアを出そうと試みている。

ただ、アイデアの源泉は「これ」といって特定できない。だからみんな苦しんでいるのだ。でもそれは逆に言えば、世の中をあっといわせる発想が、何をきっかけに生まれてもおかしくないということ。そう、例えばその時いた「場所」が、発想に影響を与えていることだってありうるのだ。

では、実際にヒットプロダクトを生み出した人たちは、どこでアイデアを考え出したのだろう? 彼らに、ナイスアイデア生誕地についての話を聞いた。

東京メトロ南北線「赤羽岩淵駅」、通勤電車に揺られながら
――『Togetter』の場合

ナイスアイデア#1 『Togetter』
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【概要】
2009年9月末に公開された『Twitter』のつぶやきまとめサービス。
これまでフロー型のソーシャルサービスとして限定的な使われ方をするこ
とが多かった『Twitter』を、「ハッシュタグなどを活用してテーマごとのつぶやきをまとめ、埋もれがちだった情報をいつでも見られる」ようにしたストック型サービスとして用途を多角化。

『Twitter』サービスのロングヒットを陰で支える存在であり、

2011年5月現在、ユーザーは月間200万人を超える。【開発者】
吉田俊明氏(トゥギャッター株式会社 CEO)

きっかけは、社内の簡単なプレゼン資料作成だった。その日の朝の通勤電車の中で、開発者の吉田俊明氏は、ランチの時に有志で集まったメンバーに同氏が参加したITイベントのレポートをどうプレゼンするかについて考えていた。

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By eblaser
吉田氏の通勤時間は約1時間。その内、50分は電車に乗っている

エンジニア気質なのか、何事にも効率化を考えてしまうため、その時のプレゼン資料に関しても、最も効率よく、効果的に伝えられるツールがないかを模索していたのだ。

ちょうど電車が赤羽岩淵駅に到着するかしないかぐらいの時。吉田氏の頭に一筋の光が見えた。

「Twitter上にあるITイベントのハッシュタグをまとめたら、イベントの臨場感も伝わるし、楽なんじゃないだろうか」

アイデアさえひらめいたら、話は早い。それから平日の夜や週末を使い1週間ほどでツールを制作。実際に、それを使ってプレゼンに使用してみたところ、「プレゼンの内容よりも、ツールの方がすごい」との声が上がった。

そこにいた約100人、全員が利用したいというので、その場でサービス化を宣言。2週間程でサービス化に至った。

なぜ通勤電車の中でひらめいたか、その理由は自分でも分からないと話す吉田氏。でももし彼が電車に乗っていなかったとしたら、きっと今ごろTogtterはなかったはずだ。

考えにつまったら、電車に乗ってみよう。電車内を見渡せば、遅刻気味で焦っている人、音楽を聴いている人、寝ている人、さまざまな人がいる。案外、あなたが今悩んでいるアイデアのヒントは、目の前に座る、その人が持っているかもしれない。

■赤羽岩淵駅

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開発者談
画像 036.jpgのサムネール画像

 

 

最初の思いつきは、超個人的な理由でした(笑)。ただ、個人的なこととはいえ、自分がほしいと思う感覚はとても大切にしています。その方が、自分が開発する上での大きなモチベーションになりますし、同じようなことを考えている人も必ずどこかにいるはずですから。

また、何かを始める時に私が心掛けているのが、今までやったことない技術など、一つは新しいことに挑戦しようということです。

Togetterの開発が苦じゃなかったのも、Twitterの技術「OAuth」の仕組みを使ってみたかったっていう理由が一つあったんですよね。やはり、エンジニアなので新しい技術には敏感でいたいんです。

あまり知られていないんですが、実はToggeter、公開からの3カ月間はまったくの鳴かず飛ばずでした。それが、2010年1月にまとめられた「イラストの商業誌無料掲載に関するTL」で突如注目を集め始め、そのすぐ後、ソフトバンク代表の孫正義氏がTwitterユーザーを招待して行ったイベント上でTogetterを活用したことが決定打となり、一気に拡散しました。

結果的に、Togetterの知名度が上がったのはありがたかったですが、まだ改善の余地もあります。ひとまずは収益モデルの再構築ですね。こうしたコミュニケーションサービスってマネタイズが難しいから困ります。

 

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