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[特集:ナイスアイデア生誕の地③-SmartTub] SNS上にあふれるアイデアは、見つけたもん勝ち

公開

 

きっかけは、Twitterのあるつぶやきだった
――『SmartTub』の場合

ナイスアイデア#3 『SmartTub
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【概要】
5月5日にiPad向けアプリとして公開された、”風呂釜”アプリ。
公開後、2日で無料iPad Appsランキング1位を獲得。人気は日本のみならず、エンタメのカテゴリにおいてアメリカで63位を記録するほか、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの各国で30位以内を記録するなど、欧米諸国でも愛されている。
同氏はほかに、『PictShare』『TwitPict』『月読君-月の満ち欠けと暦カレンダー』などのiOSアプリを開発している

【開発者】
伊藤 啓氏(@itok_twit
(iOSアプリ開発会社勤務)

「iPad2用の風呂釜画像ができましたよ:-)」。

2011年4月28日、10時3分36秒。全ては、デザイン事務所メタ・グラマーの鎌田氏(@kasydmk)がTwitterでつぶやいた一言からはじまった。

iPad2と同時に発売され、「お風呂のフタにしか見えない」と話題に上っていたiPad2専用カバーSmart Cover。そこからインスピレーションを受け、風呂釜にアヒルちゃんが浮いている画像を作ってしまったのである。

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仕事の合間に見るTwitter。気づかないうちにアイデアが流れているかも ※画像はイメージです

すかさず食いついたのは、NagisaWorksの浅田氏(@nagisawks)と、のちの『SmartTub』開発者となる伊藤氏(@itok_twit)。”いつもお世話になっている”メンバー同士での、Twitter上の”いつもどおり”のやりとりがはじまる。

1時間も経たないうちに、面白半分で”つくってみた”風呂釜画像内のアヒルちゃんが、浅田氏の手によって動き動きはじめ、Twitter上のやりとりを経て、次第に洗練されていく。

伊藤氏も、はじめは遊びだったという。その流れで、「アプリリリースはいつですか?」とつぶやいてしまったばかりに、他の二人から「itok_twitさんがやってくれるだろう」と、アプリ開発をムチャぶりされることになってしまったのだ。
※一連のやりとりが見たい方は、下の”トゥギャり”をどうぞ

かくして、iPad2発売当初から話題にのぼっていたSmart Coverを文字通り”風呂蓋”へと変身させたアプリ『SmartTub』は、Twitterのつぶやきから誕生したのであった。

SNS上に氾濫するアイデア。ヒントを見つけたら速効で作る

今回も、会社のPCでTwitterを見るという習慣がなければ、鎌田氏の投稿を見逃し、『SmartTub』アプリは生まれていなかっただろう。もしくは、誰か他の人の手によって誕生していたかもしれない。

『Togetter』開発者が電車で、『Puff!』企画者が自然の中に身を置くことでアイデアを発想したのだとすると、彼の場合、日々様々な情報が手に入るSNSの中にアイデアを見出すヒントがあるのだ。

Twitterだけでなく、普段何気なく利用しているSNSの知り合いの投稿の中に、もしかするとヒットプロダクトのアイデアが埋もれているかも知れない。日々流れていく情報の中で、ヒットプロダクトのヒントをもし見かけたら、誰かがやってしまう前に自分の手で開発してみよう。

■Togetterでまとめられたやりとり

企画者談
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普段から、通勤電車の中でぼおーっとしている時にふと思いついたり、家族でどこかに出かけているときに『ここでこれができたら便利だな』というところからアイデアが発展したりすることがあるんです。何気ない日常の中に、アイデアって結構あふれてるんだな、と。iPad2発表時にSmart Coverが発表された時、みんなが「このカバー用にお風呂のアプリがあったら面白いよね?」と言っていましたし、実際にお風呂の画像を表示するだけでもかなり盛り上がっていましたので、これが動くとなればさらに面白いだろうなと思いました。

また、『SmartTub』の開発に関して心掛けていたことは、できるだけ早く公開すること。風呂釜内のアヒルちゃんが増殖するなどの遊び心は入れましたけど、機能よりもスピード感を大切にして制作しました。限られた時間しかなかったですが、作ってよかったなと思っています。

公開後の反響ですが、タイミング的にもiPad2が日本で発売された直後でしたし、できるだけ早く公開されれば、その分ヒットするだろうなとは思っていました。アプリランキングの1位を狙っていなかったといえばウソになりますが、実際に1位を獲得できてほんとうれしいですね。

よく言われていることですが、「アイデアは思いついたらできるだけ早くカタチにするべきだ」という言葉の良い例じゃないでしょうか。

普段はツール・ユーティリティ系のアプリを作っているのですが、アプリのアイデアはいくつかありますので順に作っていく予定です。これからも、ちょっとした遊び心を忘れずにモノづくりができればいいなと思っています。

 

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