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[連載:R30進化図鑑①]-業務系アプリエンジニア編-

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年齢30歳。どんな経験・スキルが加われば、今の自分から”進化”することができるのか? 毎回特定の職種を取り上げ、そこから進化できる職種を難易度順に、「レア種」、「珍種」、「よくある種」に分けて紹介する連載コーナー。自分も知らなかった将来の可能性を見つけよう

業務系アプリエンジニアとは?

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【生態】
その一日は、オフィスの床に敷いた寝袋の中から始まる。なぜ寝袋か? もちろん、昨夜も泊り込みで、バグ対応に追われていたからだ。

彼らの仕事は、顧客折衝から要件定義・設計・開発・テストと、顧客のニーズに応じたシステムを設計し、プログラミングすること。場合によっては保守・運用まで請け負うこともある。

テスト段階での二徹、三徹は当たり前。納期が迫れば、会社がマイホームになってしまうこともしばしばだ。別に徹夜が好きなわけではないが、やると決めたことをきっちり決められたスケジュールでこなすことに喜びを感じるタイプだから仕方ない。

ただ、そんな性格が災いし、どう考えても炎上している無理な発注を引き受けてしまうことがままある。死の行軍(=デスマーチ)の始まりだ。

今やどんなオフィスワークにも欠かすことができないものになった業務系システム。僕らがキーボードを打つ裏側で、今日も彼らは新たなバグと格闘している。

【習性】
■ソフトM
■自己主張は不得意
■ただ、趣味など興味のある事柄に関しては周囲も驚くほど強烈なこだわりを見せる

【悩み】

■40代・50代の将来像を描けないこと
■ビジネスの全体像が見えないこと
■ずっと開発側に携わっていたいけど、会社がそれを許してくれない

【好きなモノ・コト】
■技術を駆使して何かを構築する、「モノづくり」してる感覚
■システム内部のロジックをキレイに整理できた瞬間
■プロジェクトをスケジュール通りにきっちりこなすこと
■最新ガジェット類

【嫌いなモノ・コト】
■納期
■バグ
■デスマーチ
■発注先に下請け扱いされること

なれる人はほんの一握り-「レア種」ITアーキテクト

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進化難易度★★★★★
採用ニーズ度
★★★

[業務系アプリエンジニア]+[モデリング力・人的リソース]=[ITアーキテクト]

ビジネス課題の解決法をシステム要件としてまとめ、それをもとにITアーキテクチャを設計するITアーキテクト。そのイメージはまさに「システム構築のスーパーマン」と呼ぶにふさわしい。

確かに、求められるスキルセットを一つ一つ挙げていけば、そのあまりの要求レベルの高さに、めまいを覚える人も多いだろう。しかし、必ずしもすべてのスキルを備えている必要はない。煎じつめれば、ITアーキテクトの要件は、「モデリング力」と「人的リソース」に集約されるのだ。

モデリングとは、目的に合わせてシステム開発にかかわる業務の構造やプロセスを設計・構築すること。 要は視点が「俯瞰的」かつ「論理的」で、さまざまな技術に関する幅広い知識を持っていれば良い。

とはいえ、一人で幅広い技術を網羅するのは難しいのも事実。そこで重要になってくるのが「人的リソース」だ。必要な時に必要な情報をかき集められるかは、その人の「人脈」と「人から”借りてくる”能力」に掛かっている。

コミュニケーション力に自信があり、人脈も豊富。今後はピカ一の技術力をバネに、ビジネスの上流からシステム構築に携わりたい! そんな人なら、案外ITアーキテクトへの進化も夢ではないかもしれない。

実は狙い目。なるなら早く!-「珍種」DBエンジニア

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進化難易度★★★
採用ニーズ度★★★★

[業務系アプリエンジニア]+[DB経験]=[DBエンジニア]


業務系アプリエンジニアから、データベース(以下、DB)エンジニアなる人はそうそういない。DBエンジニアが”珍種”たるゆえんだ。

にもかかわらず、最近はDBエンジニアを求めている企業が多いという。その理由については、この記事を読んでもらうとして、どんな人がDBエンジニアに進化できるのか?

それがどうやら、ちょっとでもDB経験があれば問題ないらしい。つまり、DBエンジニアの求人を出しているのは、ほとんどがWeb・スマートフォン向けアプリを開発している企業。これら企業の提供する商品・サービスには、極端に専門的なDB知識が必要なわけではないため、ある程度の知識と経験さえあれば、未経験でも採用する可能性があるのだ。

プロジェクトリーダー(以下、PL)以上の職位で働いていた人なら、数々のプロジェクト経験を通し、多少のDB知識・経験を持っているはず。なので、30歳前後の業務系アプリエンジニアなら、ほとんどの人がDBエンジニアへ進化する可能性を秘めているといえる。

今やキャリアチェンジの鉄板-「よくある種」Webアプリエンジニア

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進化難易度★★
採用ニーズ度★★★★

[業務系アプリエンジニア]+[LAMP経験]=[Webアプリエンジニア]

業務系アプリエンジニアなら、誰もが考えているであろう進化先、Webアプリエンジニア。この記事にもある通り、求人数は近年確実に増えている(転職サイト『@type』の求人数推移を見ても、Webアプリエンジニアの求人は1年前と比べて約200%増!)

現在、門戸は大きく開かれている状況だが、もちろん望めば誰でもなれるわけではない。最低条件としてLAMP環境か、もしくはJavaやHTMLを用いた開発経験は必須だ。加えて、未経験から進化できる人には、「基本ミーハー」という点が共通しているという。

ミーハーという聞こえこそ悪いものの、要は「はやっているビジネス・技術に興味を持ち、自らキャッチアップできる人だ」ということ。これらの人は、たとえ仕事でのWeb開発経験がなくても、自発的にWebプログラミング言語を学んでいるので、求人企業が提示する条件を満たしている場合が多いのだ。

30代になり、プログラマー→SE→PL→PMという、企業が提示する通り一辺倒のキャリアパスに不満を感じている人は多いはず。ならばいっそ、BtoBよりもやりがいを感じやすい、BtoCのWeb企業に移ってしまうのもアリだ。

そのためにまずは、Webのコードを書くことから始めてみよう。

イラスト/中根ゆたか