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[連載:ひがやすを②] SEの進化形”コミュニケーションアーキテクト”として新サービスを生む

タグ : SE, SI, ひがやすを, アーキテクト, スキルアップ, スペシャリスト, スーパーギーク, ソーシャル, プログラマー, 業界有名人 公開

 
OSSの先駆者・ひが やすをのSE進化論
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株式会社電通国際情報サービス  シニアITプロフェッショナル
比嘉康雄(ひが やすを)

国産OSS『Seasar』シリーズの開発などを主導してきた、SI業界を代表するアルファギークの一人。電通国際情報サービスに勤めるかたわら、さまざまな技術カンファレンス、コミュニティーに招かれて講演活動も行っている。個人ブログ『ひがやすをblog』で、SI業界や各種エンジニアへの提言も行っている

受託開発に依存するSIerの労働集約型ビジネスは終わった――。前回の連載でわたしはこう断言しました。それに対して、SIはまだまだイケる、SIは今も必要とされているから無くならないと思った方もいるでしょう。

それでは、再度断言しておきましょう。SIは右肩下がりのビジネスです。今はまだ良くても、そう遠くない将来、間違いなくジリ貧になっていく。きつい言い方をすれば、そんな未来のないビジネスに、自分の人生を費やすのはナンセンス。SIにしがみつくのは構わないけど、給料は右肩下がりになっていきます。

ならどうすれば良いか。わたしからの提案は、開発とサービス企画の両方をこなす人になることです。こう言うと、よく「技術畑の人間がサービスを生むのは難しい」と反論されますが、それは当然の反応でしょう。今までやってきていないことをするのですから。でも、考えてみてください。ほかの人と同じような仕事しかできない人に、高いカネを払う人がいると思いますか。まず、いないでしょう。

少子化が進んでいく日本では、付加価値のない人の給料は下がっていく一方です。これは、SIに限らず日本全体に当てはまる話ですけど。誰もが簡単には真似できないような人になりましょう。自分に付加価値を付けましょう。付加価値を付けるために、新しいことにチャレンジしましょう。

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ひが氏が初期に作ったソーシャルアプリの『理想の結婚』は、チャレンジとしてあえて異性=女性向けに開発

個人ブログを読んでくださっている人はもうご存じでしょうが、今年に入ってわたしが始めているスマホ向けソーシャルアプリ開発も、このチャレンジの一環です。ガラケー向けソーシャルアプリは、すでにやってる人がいっぱいいるから、付加価値を付けるためには、あまり人がやってないことをしないといけない。

自分で作ってみることで、失敗も含めた経験値を蓄積しておき、時が来たらITサービスの次なる成長エンジンをつくり出す側に立っていたい。そんな思いで、トライしています。失敗したって構わない。そこから多くを学ぶことができれば良いんですから。致命的でない失敗なら、恐れる必要はないのです。

そして、もう一つわたしがこだわっているのは、ソーシャルアプリを作るだけで終わらずに、その過程で「さらに先のサービス」を考えていくことです。

ソーシャルグラフの発想を、「人と街のつながり」に応用してみる

まだ詳細なことは話せませんが、わたしは今、ITを使ったある商業施設街の活性化を企画中です。このプロジェクトの出発点は、ソーシャルグラフを、「人と人のつながり」から「人と街のつながり」を深めるものに応用できないかと考えたところにありました。

SNSと連動した各種ソーシャルアプリなど、ソーシャルグラフを用いたサービスはどんどん裾野を広げています。これらはすべて「人と人のつながり」を基盤としたサービスです。

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From Ivan Walsh

商業施設活性化プランは、ソーシャルを「人と人」以外のつながりに活かしてみるという発想転換からスタートした

ならば、ソーシャルグラフの発想を、人とモノ、人と街に広げていくことで、もっと新しい”つながりビジネス”が生まれるかもしれない。そんな仮説から、商業施設内にあるデジタルサイネージやFerica Readerなどと、個人の持つスマートフォンとをつなげることで街を活性化させる仕組みづくりを企画したわけです。

これをうまく着地させるには、システムを開発するわたしたちが、コミュニケーションデザインまで考えていかなければなりません。

コミュニケーションデザインをわたしの解釈で説明すれば、情報交換の効率性を上げるための設計理念のこと。これまでは企業が顧客や社会との関係性を強化したり、製品ブランドを強化するための方法論として語られていましたが、今後はITサービスの開発でもこの視点が重要になってくると感じています。

これからのデキるエンジニアは、ITアーキテクトの役割以外に”コミュニケーションアーキテクト”としての役割も担っていかなければならないのです。

自分だけの”アイデア出し訓練帳”を持っているか? 

こういう取り組みは、当然ながらもうかるビジネスになるかどうかはまだ分かりません。とはいえ、先に述べたように、今は「まずやってみる」ことでしか、ITサービスの次のモデルは見つからない。それによって発生する金銭的なコストを含めて、チャレンジが会社に致命傷をもたらすリスクにさえならなければ、どんどんやっていくべきだと思っています。

仮に失敗したとしても、なぜ失敗したのかをきちんと分析すれば、会社の資産となって将来的な利益をもたらすでしょう。大事なのは、実践から得た教訓をしっかりと明文化することです。

「そんな事言われても、自分の会社はそんな簡単にチャレンジさせてくれない」と思った方。あなたは、実際に会社に「チャレンジしたい」と言いましたか? まだなら、まずはそこからチャレンジしましょう。行動しないことには何も始まりません。

会社にチャレンジしたいと言ったのに、させてもらえなかったのなら、そんな会社は辞めてしまいましょう。今は、日本にも元気のあるベンチャーがたくさんあります。それに、自分で起業するという手だってある。

(……と言いつつ、自分は一度も転職したことがないんだけどね。今の会社でやりたい事できるし。そのような恵まれた立場になるまでには、紆余曲折があったわけですが、長くなるので今回は省略)

最後になりましたが、サービスを企画する上で大切なのは、毎日サービスのことを考え続けること。新しいサービスを考えるでも良いし、すでにあるサービスのさらなる改良でも良い。画期的なアイデアはそうそう思い付くものではないので、すでにあるサービスを分析して「自分ならどういうサービスにするのか?」を考えてみるのが、取っ掛かりとしてはベターかと思います。

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『Color』は、何のつながりも持たない人たちとも45m圏内のユーザー同士がつながる写真共有サービスとして話題に

そのネタ元としては、『TechCrunch』がオススメです。新しいベンチャーを毎日と言っていいくらい紹介しているので、思考の練習にはぴったりです。例えば、今まさに近くにいる人々との間で写真を共有する『Color』というサービスが最近話題になりました。Facebookなどの友人間で写真を共有するのではなく、距離的に近い人と写真を共有するサービスです。

 (ココロの声:距離的に近い人と一緒に何かするって、何か楽しそうだよね) 

ソーシャルアプリで、友人のページを訪問するとちょっとした褒美がもらえるというのはよくあるパターンですが、作業っぽいのが嫌なところです。じゃあ、距離的に近くにいる人のところにアプリのキャラが自動的に訪問して、何かするようにすると面白くならないだろうか、と考えるわけです。

 (自動的に訪問して何をすると楽しいだろうか。そうだ、プレゼント交換とか楽しいよね)

 (クリスマスパーティーでみんながプレゼントを持ち寄って、クジで誰が何をもらうか決めるようにすると、意外なものがもらえて楽しかったなぁ)

 (あの楽しさを再現するにはどうすればいいだろうか?)

……みたいな感じで、毎日サービスを考え続けるのです。

アイデアは無理にひねり出そうとするとつまらないものになりがちです。自分が過去に楽しいと思ったとか、心を動かされた経験をもとに、なぜ心を動かされたのかを分析していくのがオススメ。皆さんも自分なりの”アイデア出し訓練帳”を見つけて、アタマの体操を習慣化しておくと良いかもしれませんね。

そうそう、わたし自身は最近、「見せブラ」の研究をしています。なぜそんなコトをしてるかって? それは次回のお楽しみということで。

撮影/小林 正(人物のみ)




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