実例！第二新卒転職で「やりたい仕事」を見つけた3人

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成長を実感できる環境を求めて 新卒2年目に転職を決意した 辻 知里さん 株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 第３アカウント局 第３アカウントグループ アカウントプランナー 1981年生まれ。2003年、慶應義塾大学総合政策学部卒業後、大手印刷会社に入社。ＩＣカードにおけるソリューション営業を経験。企画・営業に携わる。05年3月、サイバーエージェントに転職。アカウントプランナー（広告営業職）として活躍中 「会社の成長と自分の成長のベクトルが一致するのが理想。日々、知的好奇心をくすぐられ、“成長しているな”という実感を大事にしています」 そう語るのは、今年大手印刷会社からサイバーエージェントに転職した辻知里さんだ。 辻さんは学生時代、情報社会論を専攻し、ＩＴ活用による地域活性化プロジェクトに参加した。この経験から「ＩＴによって生活を便利にするインフラ作り」を切り 口に就職活動を展開した。 「インフラの中でも、当時は大手印刷会社のＩＣカード事業が面白いと思い入社を決めました。 大手を選んだ理由は、研修制度が充実している点と、ビジネスの全体が裏まで広く見渡すことができると思ったからです」 印刷会社では、ＩＣカードやプリペイドカードの営業から製造・納品までの業務を行う仕事に携わった。 「しかし、大手では必ずしもビジネスを広く見渡せるとは限りません。特定顧客への提案が主になるために一つの仕事が長く深くなる。人数が増えると情報収集や新規案件に対するスピードが遅くなってしまうことにも違和感を感じました」 もし転職するなら3〜5年後でないと不利だと思っていた。だが、組織にスピード 感がないと、自分も成長できない――。そんな強い思いから2年目に、辻さんは転職 を決意した。 人材紹介会社に登録し、スピード感と向上心のある組織で、ＩＴ系の新規事業に携われる会社をリクエスト。紹介されたのがサイバーエージェントだった。 「私の面接を担当した局長も当時25歳。とにかくみんな若く、しかも確たる目標をもっている人ばかりだったことが新鮮でした」 入社以来、10社程度の顧客を抱え、広告提案に飛び回る日々が続いている。 「ブログチームをはじめ、そのときどきの世の中のニーズによって、アメーバのよ うに組織が変わっていく。成長の途上にある会社だなと思うと同時に、自分も会社 と一緒に成長しているという実感があります」ゆくゆくは新しい検索サイトをビジネス化するのが目標だ。そのため、マーケティング、心理学、ネットワーク関連の勉強も行っている。 「新卒入社1、2年で辞めるのは不利かどうかと悩んでいても仕方がない。他社の環境のほうが、楽しくやりがいもあり、より成長できそうだと思ったら、世間体に流されずキャリアを見直したほうがい いと思います」

異業界の成長ベンチャーで 人と深く関わる仕事がしたい 益満 武史氏 株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ ヒルサイドクラブ迎賓館 ウェディングプランナー 1979年生まれ。2002年、東京農業大学を卒業後、大手ファストフードチェーンに入社。４店舗にて接客やアルバイトスタッフの管理業務を担当。04年に退職し、翌05年１月、テイクアンドギヴ・ニーズに入社。現在はヒルサイドクラブ迎賓館（八王子市みなみ野）のウェディングプランナー 「お客様の人生に直接関わる仕事なので、責任重大。でもその分、やりがいを感じています」 今年１月、ハウスウェディング事業を展開するテイクアンドギヴ・ニーズ（Ｔ＆Ｇ）のウェディングプランナーに転身した益満武史氏は、現在の心境をこう語る。 同社のウェディングプランナーは、会場見学に訪れた新規のお客様の接客から、結婚式の企画演出の打ち合わせ、そして当日のパーティーの運営すべてにまで携 わる。新婦の両親が結婚に反対していたケースでは、式場を見に来た両親と会い、益満氏自らが説得したという。 「担当顧客に関するすべての窓口は自分ですし、ウェディングプランナーの裁量が大きいことも魅力です」 前職は、新卒で入社した大手ファストフードチェーンの店舗管理スタッフ。大学 時代に接客のアルバイトやサークルを立ち上げ、企画運営した経験があることか ら、接客ができて人を動かせる会社を選んだ。 約2年間で首都圏の4店舗を経験。店長を補佐しつつ、接客や学生アルバイトスタッ フの管理を行っていた。ある店舗では50人規模のアルバイトを管理していたので、人を動かすことへの充実感はあった。 「しかし、接客には満足できませんでした。カウンター越しの接客で来店者数が多いと、回転数を上げるためにさばくので精一杯。それに大企業では上から決められることが多く、個人としての成長に限界があると思いました」 同業界ではこの不満が解消されないため、異業界転職を決断。04年秋に会社を辞め、転職活動に専念した。 「人と深く付き合うことができ、学生時代を含め、それまでに身に付けた自分のスキルが生かせる仕事。自分の成長と 会社の成長がシンクロするベンチャー企業を探しました」 転職基準が明確だと企業選びに迷うこともない。最終的にはＴ＆Ｇだけを受け、入社が決まった。 同社は今年4月、3カ月に一度タイトル（職位）を見直す新しい人事評価制度を導入した。ウェディングプランナーの場合、実績プラス行動評価によって判断される。6月までの評価で益満氏のタイトルはワンランク上がった。 当面の目標は、独立採算で会場運営を任される支配人になること。さらに新規事業 会社の経営者も夢ではない。ブライダル関連事業の多角化を進めるＴ＆Ｇは、挙式披露宴費用の融資事業に進出している。転職の成果として望む仕事と成長できる環境のほか、経営者になる可能性も手に入れたのだ。 益満氏は自身の経験から第二新卒者にこうアドバイスする。 「現状に悩んで迷い続けているのであれば、転職してみたほうがいいとは思います。ただ、行動する前には、自分は何がしたくて、しかも何ができるのかをよく考えてほしい。転職の決断も企業選びも、すべてはそこから始まるのですから」

夢中になれる仕事を求めて 証券営業マンから開発職へ 安積 健太氏 株式会社ワークスアプリケーションズ 製品企画開発本部 会計チーム 1980年生まれ。2003年、早稲田大学商学部卒業後、大手証券会社入社。株式や債券の営業に携わる。04年に、ワークスアプリケーションズに入社。研修を経て現在、会計パッケージの開発を行っている 「夢中になれる仕事がしたい――」 そう自身の仕事観を語るのは、昨年11月に「研究開発エンジニアおよびコンサルタント養成特待生プログラム」でワークスアプリケー ションズに入社した安積健太氏だ。 「現在は本当に顧客のためになり、しかもこの会社でしか作れないシステムを作って います。そんな環境がこの会社には整っているので、仕事に夢中になれるのです」 大学卒業後、新卒で入社したのは大手の証券会社だった。財政学のゼミで強い関心を持ったため、主たる志望業界を金融と決め、大手企業を順に回る中で証券会社を選んだ。仕事は、体力勝負の飛び込み営業。自分なりの工夫で営業効率を上げるなど、最初はヤリガイを感じていた。 「しかし、2年目になって予算をもたされると、扱う商品を上から指示されるようになった。お客様にとって有利ではなく、自信を持って販売できない商品を売ることに大きな違和感を抱きました」 自分でいいと納得できる商品を作る立場になりたい。そう思った安積氏の行動は早かっ た。2年目の8月に会社を辞めて転職活動を開始、集中して活動するために期間を3カ月と限定した。 「いかに新卒時の就活の失敗要因を排除するかを考えました。そのため、いい商品を 提供している会社を見つける努力を徹底。面接では製品内容を突っ込んで聞いた。焦ってまた失敗するくらいなら、一社でも多くの会社を回る。自分の考えに合った会社を見つけてやろうと必死でした」 転職活動一カ月目で、製品、社風ともに十二分に納得できる会社に出会った。それがワークスアプリケーションズの開発職。新卒時とは業界も職種もまったく異なる選 択だった。 「未経験者が集まる『研究開発エンジニアおよびコンサルタント養成特待生プログラム』で入社し、『すぐに売れるくらいの業務システムを作る』という課題に5カ月間ひたすら挑戦しました。最後は、やり遂げたという達成 感と新しい仕事への意欲で一杯でした」 現在は会計パッケージの開発を担当。1年目から大きな仕事を任される。“歯車的”な働き方から完全に脱却できたことが転職の成果だという。第二新卒者へのアドバイスを、安積氏はこのように語る。 「入社して不満があったら、とにかく何らかの行動を起こすことです。上司が嫌だ、風土が合わないと言っているだけでは何も始まりません。また、転職活動は徹底してやれば自分に合う会社が誰でも必ず見つかるもの。転職に成功した今、自身を持ってそう言えます」

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