“企業の経営請負人”澤田貴司が伝授する  

「自立」で創るビジネスの醍醐味

会社の看板ではなく、どこに行っても通用する自分の強みを誰もが持ちたいと願う。そのためには、どんな仕事の仕方をして、どんなキャリアを歩むべきなのか。 自ら道を切り開いてきた、リヴァンプの澤田貴司氏がキャリアを振り返り、自分ブランドの育て方を伝授する。 《2007年8月号より抜粋》

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仕事は降ってくるものではなく、自ら作り出すもの。そこで初めて自分の強みが見えてくる

人が共感することを続けるそれが信頼関係につながる

そんな折、かつての後輩で、現在リヴァンプ代表パートナーを務める玉塚元一氏から「ファーストリテイリングの社長を辞めることにした」という連絡が入る。久しぶりの再会で思いの丈を語り合ううちに「お金ではなく、純粋に事業と人に向き合う会社を作ろう」と意気投合。それが2005年のリヴァンプ設立へとつながる。

澤田氏はリヴァンプにかける思いをこう語る。 「心のきれいな会社でいたいんです。本当に人を幸せにしよう、会社を元気にしようと思ったら、正しいこと、人が共感することを継続的にやり続けていくしかない」

しかし、ビジネスにおける正しいこととは何なのか。それを判断するためのポイントとして澤田氏は、「消費者であるお客様がハッピーになること」、「働いている人たちがハッピーになること」、「お取引様がハッピーになること」、「投資に対するリターンがあること」の四つを挙げた。



会社が伸びている時は、自然と周囲に人が集まってくるもの。しかし、業績が悪くなった途端、去っていったとしたらそれは、その人に非があるという。「だから日頃から『あなたと仕事をしてよかった』と思ってもらえる姿勢で仕事をしなければならない。私の強みは“一緒に楽しいことができる人間”と思ってもらえることかもしれないですね」と澤田氏は語る。

だが、楽しいだけでは無論、企業再生という難事業は成功しない。「仕事を楽むことができるのは、信頼関係があるから。そのためには、絶対に結果を出さなくてはならない」と続ける。そのためリヴァンプでは、徹底的に議論を重ねることを社員に教え込む。決して妥協しない姿勢と、絶対に実現するという執着心を持ってやり続けることが、確固たる信頼関係を築くことになるからだ。

“自己ブランド”を育てるにはしっかりした土台を作るべし

現在、同社ではロッテリアの経営再建やアメリカの大手ドーナッツチェーン、クリスピー・クリーム・ドーナッツとの提携。さらに 2007年6月にオープンしたばかりのバーガーキングなど、リヴァンプをパートナーとして指名する顧客が増加する一方だ。この実績こそ、人を惹きつけてやまない、澤田流ビジネスへの答えだろう。次々と話題のビジネスを展開していく澤田氏の次なる目標とは何なのか。 「リヴァンプを設立した時と変わらず、ポテンシャルはあるのに、経営ノウハウが分らずに苦労している会社を、芯から元気にすることですね。この先もいい仲間を集めて、手掛けていきたい」

これほどシンプルな言葉で仕事観を語り、全ての動機が「仲間」にあるビジネスマンも珍しい。その純粋さこそが澤田氏の最大の強みといえるのかもしれない。

日本の流通業の先端ともいえるセブン‐イレブンとユニクロでの貴重な経験をベースに、企業の経営支援の仕事に取り組む澤田氏。各ステップで確実に結果を出し、「澤田さんにだから任せたい」という、“澤田ブランド”に磨きを掛けてきた。

では、自己のブランドを確立するためには一体どうしたらいいのか。そう澤田氏に問いかけると、こんな答えが返ってきた。
「自分の経験からいえることは、難しいことを考えず、目の前にある仕事に真剣に向き合え、ということじゃないかな。『今の仕事が単調で面白くない』と言う人は多いけど、僕はそんなことないと思う。『仕事が面白くない』と文句を言う人ほど、全部人のせいにして逃げているんです。仕事は自分でガンガン作っていくもの。そうすると、自分が鍛えてきた強みは何なのか、その先にはどんな可能性が広がっているのか見えてくる。自分の土台をきちんと作ることで豊かな土壌ができる。そこから自分ブランド≠ェ育っていくのだと思います」


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