年収400万で月5万円は使い過ぎ!? 毎月使ってもいい“飲み会代”っていくら? 【独身営業マネーお悩み相談室】
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ 代表取締役社長 工藤 将太郎氏1983年、大分県生まれ。日本生命保険相互会社に入社後、法人営業に従事。2010年に株式会社クレア・ライフ・パートナーズを創業。生命保険に偏重せず、効率の良い資産形成をテーマとしてファイナンシャルプランニング、ライフプランニングを行っている。著書に『30歳からはじめる一生お金に困らない蓄財術』(幻冬舎)『入社1年目から差がついていた! お金が貯まる人は何が違うのか?』(すばる舎)など、若手向けの分かりやすいアドバイスが人気
Q:社内営業も大事な仕事のうち、と会社の飲み会に頻繁に参加しています。お客さまと飲みに行くことも多いです。平日に週2~3回、飲み代に月に5万円程使ってしまうせいで家計が圧迫されているのですが、会社の人やお客さまと仲良くなれる機会を逃したくはありません。貯蓄などを考えるなら、毎月いくらまでなら使ってもいいものでしょうか?(法人営業/26歳/年収400万)
私が営業マンの頃も、人脈を広げるために会社の人や友人、社外のお誘いには、積極的に顔を出すようにしていました。自分自身でも異業種交流会を開催していましたしね。飲み会の機会を逃したくない気持ち、よく分かります。
さて今回は、「飲み会にいくらまで使っていいのか」というお悩み。まず前提として、こうしてご自身の支出を「金額」に設定するのがあまり得策とは言えません。できれば、「収入の〇%を交際費として使っていい」や、「支出全体から見た〇%以内に収める」、といったルールを決めましょう。
もちろん人にもよりますが、積極的に人脈を拡げていきたいと思われている方であれば、手取り額の10~15%であれば交際費に回してもよいのではないでしょうか? ただし、大前提になるのは、”意味のある”(=投資)飲み会に、という点です。
それでは、自分なりの支出パーセンテージを決めるためのポイントをご紹介します。
1.家計簿をつける、毎月の交際費の割合を把握する
自分で支出の割合を決める際は、まずは家計簿をつけることから始めてみてください。その時は必ず、手軽なアプリではなく、エクセルや手書きでつくることをおすすめします。簡単なアプリでは、数字をつけるだけになってしまうことが多いですからね。
そうしていくと、まずは自分の支出のうち、交際費(飲み代)の占める割合が分かると思います。
2.「明確な使用目的のある支出」を見極める
家計簿を付けて自分の支出の傾向が分かってきたら、次に「明確な使用目的のある支出」を見極めてみましょう。将来の役に立つ、対策や投資といえる飲み会代は収入の何パーセントを占めていましたか。
そのパーセントを基準に、自分がどれだけ飲み会に使えるのかを算出するといいでしょう。ただ、それがご自身にとって、投資か、浪費なのかの区別はしっかりとしておくことが大切。そして投資だと思える支出以外は極力控えましょう。
ただ、毎月の交際費の割合が大きく変化している場合は要注意。計画的にお金を使えていないということです。
一人暮らしか家族同居か、などの支出金額によっても異なりますので、自分にとって無理のない金額を見つけることがスタートだと思って、見直しへもトライしてみてください。
“自分なりに継続できるスタイル”を探すことからはじめてみよう
余談になりますが、飲み代を抑えるコツもご紹介します。それは、「幹事を行う」こと。私も若手時代に実践していましたが、幹事を引き受けると参加者の人たちとのつながりが強くなるだけでなく、幹事割引やクーポン券などの特典が付きます。使う店を毎回同じ店にして、馴染み客になったりすれば、融通もきくようになるので費用を超えるメリットが多いです。
さらにリーダーシップを養ういい練習にもなると思います。他者と協力して一つのイベントを成功させる経験は、業務外の人と行うことで、自分のビジネススキルアップにも良い効果があるはずです。
今回は「飲み会代に使い過ぎている」ということでしたが、あまり我慢し過ぎるのも考え物。我慢で予算を達成した人の中には、我慢が限界を迎えてしまった時に大きな無駄遣いをして、借金をしてしまったなんて人もいるくらいですから。
実は一つの支出項目だけが生活を圧迫していることは多くないんです。よくよく見てみると、少しずつの無駄が全体の収支バランスを崩す原因になっていたりします。ぜひこの機会に支出全体を見直してみて、投資、消費、浪費の区別をしっかりと行い、自らの支出に優先順位を付けてみてください。必要な飲み会代は「投資」と分類して、自分なりの継続できるようなスタイルを探してみましょう。
また、飲み会代だけの話ではありませんが、特に使用用途がない「余ったお金」は、まずは「銀行預金」しておきましょう。少しお金が浮いたからと言って、金融資産などに入れてしまうと、いざ資金が必要となった時に困ってしまいます。しかるべきタイミングは必ず来ますので、まずは軍資金を準備し始めるという感覚で銀行預金に貯めておくのをおすすめします。
次回は“自分磨き”にまつわるお金のお悩みにお答えします。お楽しみに!
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