「同じ業界である程度の経験を積んでいれば、それなりの中身の職務経歴書になるので、書き方に凝る必要はないと考えた」
このアンケート回答が象徴するように、同業のメーカーに転職する場合、応募書類にアレンジを加える必要はさほどない。このパターンの転職に成功したほかの回答者のコメントを見ても、「前職でやっていたことを細かく記載する」「担当したプロジェクトの開発環境やチーム構成、業務フローについて詳細に書いた」などと書き方自体に工夫を加えた様子はない。書類段階では、わかりやすく書くことに気をつけていれば問題なさそうだ。
それよりも気を配るべきなのは、面接でのやりとりだ。業界大手を狙う、部品メーカーから完成品メーカーを狙う、いずれの場合でも、前職と比べて仕事の規模感が大きく変わるはず。大手メーカーには、場合によってはプロジェクトメンバーが海外拠点にもいるようなビッグプロジェクトが数多く存在する。関連部門との調整や連携が何より重要視されるため、採用側は応募者が「組織の一員」として職場になじめるかどうかをもっとも気にするのだ。
リーダー経験が一番の売りになる
そんな採用側の意図を知っていれば、面接でアピールする内容もおのずと決まってくる。同業種の転職である以上、技術面でのマッチングはマスト条件。技術のすごさをアピールするよりも、自らが先頭に立ってプロジェクトを推進した経験や、関係する部門とどうやって連携を取っていたかなど、チームプレーで動いた実績を強調すべきなのだ。 下の面接アドバイスも参考にしながら、自分の実力を的確にアピールしよう。