この流れは、開発ツールである『Visual Studio』の普及率にも現れている。05年11月にリリースされた『Visual Studio 2005』は1年7カ月で過去最高のライセンス数を記録。そして今後も、MS技術へのシフトの起爆剤となりえる技術・製品が続々と投入されるという。
その一例として間もなく大きな話題を集めそうなのが、Rich Interactive Application(RIA)や動画配信を実現するWebブラウザプラグインである『Silverlight』だ。特に動画配信において、PC全画面でハイビジョン並みの動画が視聴できるようになる画期的な技術で、たとえば動画広告に用いればサイズに制限のある既存広告との圧倒的な差別化が可能になる。そしてこの技術は、開発する側にも大きな変化をもたらす。『Silverlight』で動作するアプリケーションは『Visual Studio 2005』を用いることで容易に開発できるように設計されており、加えてアプリ開発エンジニアでもWebのフロントエンド開発まで一手に行えるようになるのだ。
「弊社では、ほかにも『Windows Server 2008(Longhorn)』や次期SQL Serverの『Katmai』などにより、エンタープライズ市場でのプレゼンスを高めていきます。MSの技術は、これまで以上に社会インフラとして用いられることになるでしょう」(市橋氏)