意外と知らない・・・  

カタカナ「難解職種」の仕事の中身

転職誌を開くと、「聞き覚えはあるが、どんな仕事内容なのかがイメージできない」という職種は意外と多い。そんな難解カタカナ職種で活躍しているビジネスパーソンに、求人情報の「仕事内容欄」からは読み取れない仕事の実情を聞いた。 《2004年12月号より抜粋》

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Job No.1 − スーパーバイザー(SV)
FC加盟店の利益増にむけ、店舗オーナー に経営アドバイスを行うコンサルタント
 
株式会社サークルKサンクス サークルK事業本部 
運営本部 第一地域 関東リージョン 神奈川東ディストリクト スーパーバイザー
村田 尚紀
歯科医療系商社のセールスを経て、96年にサークルKへ。店舗運営スタッフを務めた後、00年から現職。現在は神奈川県相模原市周辺の「サークルK」7店舗を担当
 
  仕事の中身を一言でいうと?
    FC加盟店に対して、本部の方針や施策を伝え、それぞれの財務状況や店舗条件に合わせて店舗運営など全般の指導を行い、お店の売上・利益を上げることがミッションです。月イチの全体会議と週イチの地区会議以外は、直行直帰で担当店舗を回る現場第一主義の仕事です。今はお歳暮商品の予約獲得に注力しているのですが、スタッフと共に手作りのチラシを近隣住宅へ配ったりもしています。
 
 
  この仕事で「一人前」になるために必要なものは?
    店舗運営の決定権を持つのはあくまでもオーナーさん。彼らにより良い選択を促すために、店舗運営の基本的な知識はもちろん、データ分析能力や、コミュニケーション力も強く問われます。例えば中華まんの販売促進でも、ただ「売って下さい」とお願いするだけでは動いてもらえません。自分から率先してお客様へ声を掛けたり、他の店舗での成功事例を紹介するなど、相手の立場に立って助言することが大事です。
 
 
  この仕事で一番「冷や汗」をかく瞬間は?
    施策や方針に関してオーナーさんと意見が合わず平行線になってしまう瞬間ですね。「もう来なくていい」と言われたこともあります(苦笑)。そんな時は、「先日はすみませんでした…」と少しずつ関係を修復しつつ、相手の意見にももう一度耳を傾けます。一方的に本部の意向を押し付けないことが大事。柔軟に粘り強く取り組んだ結果、オーナーさんに「やっぱりやってよかった」と言っていただく瞬間が一番の喜びです。
 
   
転職DATE この職種には小売業や外食企業などで店舗運営をサポートするSVと、テレマーケティング会社でコールセンターを統括するSVの2種類がある。求人ニーズは比較的高く、前職も様々だが、中でも営業職(個人・法人問わず)からの転身組が多く、年収は400万円〜600万円程度が一般的だ。
 


Job No.2 − マーチャンダイザー(MD)
自社の商品戦略のすべてに目を配る、バイヤーでマーケターのプロデューサー
 
株式会社カフェグローブ・ドット・コム コマース事業部 MD統括
秋山 礼子さん
短大卒業後、IT商社、ITメーカーなどを経て、02年より現職へ。同社が展開する働く女性のためのお買い物サイト「セレクトカフェ」のMDを務める
(セレクトカフェURL) http://shop.cafeglobe.com
 
  仕事の中身を一言でいうと?
    「セレクトカフェ」ではウエアやアクセサリー、コスメなど、20代から30代の女性向け商品を幅広く扱っているのですが、私はそのすべての仕入れから在庫管理に責任を負っています。日々の業務の大半はこの2つですね。また、予算やサイトのコンセプトを鑑みて扱うべきブランドや商品をセレクトし、売上目標を達成するため季節ごと、月ごとに販促企画を練るといった「MD計画」を立てるのも重要な役割です。
 
 
  この仕事で「一人前」になるために必要なものは?
    商品に対する敏感な感覚と経営者的な感覚。この2つを磨くことが何より大切です。ターゲットに支持される商品を仕入れなければ余剰在庫を生むわけですから。売上目標に見合った在庫かどうかはシビアに問われるので、在庫や売り上げ状況は常にチェックしています。また、取引先の担当者と良好な人間関係を保つことも大事。無理なお願いを聞いていただく時もありますから、コミュニケーション能力は必須ですね。
 
 
  「この仕事をしていてよかった」と思う瞬間は?
    「これ」と思って仕入れた商品が、売上に結びついた時ですね。女性の流行はすぐ変化するので、どんな商品を提案すればウケるかを調べるため、銀座で買い物中の女性を観察したりもします。その甲斐あって、例えば直営店でしか扱っていない注目のブランドの商品を仕入れさせていただき、他のお買い物サイトに先駆けて販売した結果ユーザーの皆様から好評を得た時などは、「してやったり!」という気持ちになります。
 
   
転職DATE 流通会社や小売業、アパレル会社などに多い職種だが、最近はネット販売を行う企業でも募集がある。経験がモノをいう職種だけに異職種からの転身は難しく、バイヤー職を経てMDへ、というケースが多い。責任が大きい分、年収の相場は高く、500万円から会社によっては1000万円を超える場合も。
 


Job No.3 − ブランドマネジャー
商品開発〜販売のすべてに関わる醍醐味を味わえる、自社ブランドの「育ての親」
 
マスターフーズ リミテッド ペットケア製品 ブランドマネジャー
永井 融

外資系日用品メーカーで日用雑貨のマーケティングに携わった後、04年から現職へ。ブランドマネジャーとして、キャットフードの「Kal Kan」(カルカン)を担当
 
  仕事の中身を一言でいうと?
    特定のブランド製品の「ゆりかごから墓場まで」面倒を見て、会社の売上数字に貢献する。これが私の役割です。私はキャットフードの「Kal Kan」を担当していますが、商品コンセプトの立案から開発、広告プランの策定、そして販売網に乗せるまで、すべての行程で舵取り役となります。さらには発売後も、販売データなどを分析して販売のテコ入れや次のリニューアルにつなげていく。調整と交渉の連続です。
 
 
  この仕事で「一人前」になるために必要なものは?
    商品開発で譲れないポイントを定め、それをきっちり主張する情熱です。その裏づけとなる消費者ニーズを知るため、時には自分で味見もしますよ。猫は好き嫌いが激しいので(笑)。また、社内外の人と地道な交渉が続くだけにバランス感覚が問われます。「こんなパッケージが欲しい」と開発チームにリクエストしても、技術上の要因で実現不可能なこともありますから、そこで柔軟に善後策を見出す調整力も必要です。
 
 
  この仕事で一番の「勝負所」は?
    キャットフードは競合製品が多いので、中身のよさだけでなく「いかに店頭で目立たせ、消費者に認知してもらうか」も重要。そのため、直近の新商品発売時は「室内飼い猫専用」というコンセプトを打ち出し、広告代理店と入念に広告プランを詰めました。コンセプト自体がずれていて進行中のプロジェクトを止める決断をする時は冷や汗モノですが、苦労して作った製品が店頭で買われた瞬間は最高にうれしいものです。
 
   
転職DATE 主に外資系消費財メーカーやブランドメーカーに多い職種で、国内では一部メーカーで最近求人ニーズが出始めたばかり。マーケの最高峰ともいえる職種ゆえ、高度な知識と経験が必要で、採用は超難関になるケースも。年収の相場も高く、外資系ブランドメーカーならば1000万円超えは固いとか。
 


Job No.4 − アカウントプランナー
顧客企業の様々な悩みを「広告」という媒体を用いて解決に導く提案営業職
 
株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 第4アカウント局  第8アカウントグループ アカウントプランナー
石栗 正崇

大学卒業後、会計事務所系コンサルティング会社で営業代行などに従事。04年にサイバーエージェントに転職し、現職へ
 
  仕事の中身を一言でいうと?
    我々の役割は、インターネット広告によってクライアントのビジネスを成功させること。EC(電子商取引)における購入・物販の機会を増やしたり、バナー広告を展開して企業のブランディングを行ったり、ネット広告には様々な用途があります。また、TVや雑誌など他媒体と異なり、効果が分かりやすい広告媒体でありますので、こうした特徴をより多くの企業にお伝えしていくことも役割の1つです。
 
 
  この仕事で「一人前」になるために必要なものは?
    ネットの世界は日々進化しますし、サービスをご提案する業界業種も幅広い。それがこの仕事の面白さですが、変化に適応するスピード感と、新聞などで業界情報を集める情報収集力は欠かせません。特に駆け出しの頃は地道に足で稼ぐ営業が続くので。また、広告効果がすぐ分かる=仮に効果が悪い時は言い逃れができないので、その結果から逃げない姿勢も意外と大事。これがないと「継続受注」の壁は越えられません。
 
 
  この仕事で一番「冷や汗」をかく瞬間は?
    やはり、広告効果が出なかった時ですね。あるキャンペーン広告で100件の応募を見込んでいたところ、50件しかこなかったとします。その場合は、広告を打った媒体が悪かったのか? 応募手順が複雑すぎたのか? など様々な角度から検証を行い、すぐに善後策を練ることが肝心です。逆に、こうしたフォローの結果、その後のプロモーション活動すべてを任せていただくまでの信頼関係を築けた時は最高にうれしいですね。
 
   
転職DATE 広告業界とネット広告業界で採用ニーズがあるが、広告代理店への転職が難関なのに対し、ネット広告の場合は前職を問わない企業も多く、熱意とある程度の業界知識があれば転職の扉は開かれる。年収は会社規模で大きく上下するが、ネット系では450万円〜600万円+インセンティブが一般的だ。
 



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