■転職先は「現状の不満」の裏返しで選べ |
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「将来性」を重視するのはあまり意味がないと思う。短期的な業績予測はできても、中長期的な将来性は誰にもわからないのだから。上位企業だって最近の伸びは著しいが、5?10年後もそうとは言えない。
むしろ大事なのは「社風」。自分の性格や仕事の専門性に合った会社のほうが転職後に成功しやすいからです。例えばホンダは技術者の力が強い社風なので、技術屋として生きたい人には向いている。私が転職するなら、まず「いま何が一番不満なのか」を突き詰めて考える。転職でそれが解消されないのであれば、同じことの繰り返しだと思う。私自身、いまならライターと違って、直接的に人の役に立つ「外科医」になりたいなと思いますね。 |
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『会社図鑑!』シリーズの著者・オバタカズユキ氏 |
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■転職先は「仕事と生活と対価」のバランスで考えるべき |
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「年収」の上位企業は高給で有名なので、転職後は収入アップが実現するだろう。が、ハイリスク・ハイリターン型と終身雇用型が混在している。生涯年収の視点で見ると、全く違う企業選びだと認識すべき。変革力・組織の柔軟性については、現トップのリーダーシップが強力な企業がランキングされている。変革力が会社の遺伝子に組み込まれているという意味では、GEやリクルートが入ってもおかしくない。
私自身は「仕事と生活と対価が高度にバランスの取れた企業」を最良と考えている。自分のキャリア志向とは違うが、日本アイ・ビー・エムやアクセンチュア、三菱商事などはバランスが取れていると思う。 |
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ユーザー本位(企業広告ゼロ)の企業情報サイト
「My News Japan」
渡邉正裕氏 |
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■好きな仕事×ライバルが少ない会社が狙い目 |
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商品・サービス力では、ヤフーを除いて最終製品を手がける大手メーカーばかり。共通して世界レベルの独自技術・商品を持っているが、シャープが入らないのが不思議。また村田製作所や日本電波工業みたいな小さなトップ企業にも目を向けるべき。
もし私が20代だったら、好きな仕事ができて、ライバルが少ない少数採用の会社を狙いますね。たとえば海洋堂やトミー、そして、狙い目なのが化学メーカーのような成熟産業。意外と人に温かい。「外資系金融で短期的に稼ぐ生き方もあるかな」とたまに考えることもあるけど、やっぱり最後は働いていてハッピーな会社を選ぶと思いますね。 |
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株式会社UFJ総合研究所経済アナリスト
森永卓郎氏 |
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