転職経験者が暴露!
「経験、未経験での給料UP」覆面座談会 |
転職を考える上で、 「給料がどうなるか」はやはり気になるところ。上がるのか下がるのか、それとも今後上がる可能性があるのか。誰もが気になる給料の実情を、4人の転職経験者が暴露! 《2007年1月号より抜粋》 |
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エンターテインメント業界メーカー
白井 昇氏 (仮名・28歳) 大学卒業後、エンターテインメント業界メーカーに入社。その後、業界関係者の紹介で、同業界で転職。海外部に所属 大手電機メーカー
平山良之氏 (仮名・30歳) 大学卒業後、エンターテインメント業界メーカーに入社。その後、業界関係者の紹介で、同業界で転職。海外部に所属 type(以下、t) 今回は「転職での年収の上がり方」についてお話を伺いたいと思います。まずは、前職と現職の給与について、お話をお聞かせください。
白井 前職は、エンターテインメント業界メーカーで、新規事業部門を担当しました。給与は20万1000円に、残業代、出張手当がついて、年収は550?600万円ほど。現職では、基本給28万円、業績給、残業代がプラスされ、年収600?650万円ぐらい。給与に関してまだ満足していないですね。 前田 前職の銀行では、基本給17万4000円からのスタートでした。残業時間も制限され、年間150時間ぐらいでした。ほとんどサービス残業で、ボーナスも低く、年収350万円に満たないほど。今は、月40?50時間の残業代がつきます。基本給が銀行の頃と比べると十数万円は上がったと思います。 平山 私は総合商社で知的財産部門を担当していました。主に契約書の作成、取引先から出てくる契約書の審査など。忙しい割には成果が見えない仕事でした。今の仕事は、給与は完全な成果主義。思いきり稼げるところなので、前職と比べると月給20万円以上は上がりました。 t 転職の理由については? 山本 私は2年間、官公庁にいました。その2年間は自分の人生が仕事にコントロールされた状態でした。その後、地方の県庁に出向したことでようやく自分の時間を取り戻すことができました。次の転職先ではプライベートの時間も充実させられるような仕事に就こうと決めていました。現在、18時に帰宅できる法律事務所の秘書として勤めています。 平山 前職では契約書と顔をつき合わせ、話す人は社内の人たちばかり。「自分は会社の利益に貢献しているのか」という不満から、営業ならこうした思いを解消できるのではないかと考え、IT関連の営業に転職を決めました。現職を選んだ理由は、雰囲気の良さ、スピード感のあること。大企業のプロダクトと連携して自分たちの商材をお客様に販売していけるところが魅力です。 前田 将来、もし転職しても銀行関連の仕事にしか就くことができないこと、結婚後も仕事を続けていくのは難しいことなどを考え、転職先も決めず入社2年半で辞めました。次の転職先には、専門的なスキルが身につき、福利厚生が充実し、結婚し、子供が生まれてからも続けられること。そして、大学で学んだ英語を使いたいという理由から、国際特許事務所への転職を決めました。 白井 入社4年目で、経営の方に興味が移り、経営判断に関われる部署への転職を考えはじめました。その頃、同じ業界の関係者から声をかけてもらったことを機に転職を決意。現職の海外部は海外の販売子会社を全て統括する立場にあるので望みは叶ったと思っています。 t 給料について前職との比較と現職の給与についての思いを聞かせてください。
山本 今の仕事は、もらいすぎかなと思えるぐらい楽です。でも給料自体上がらない仕事なので、将来への不安はあります。他の仕事と比べて専門性は低いので、上がるのは少ないですが、産休を3回も取っている人もいるので、将来的に続けられない仕事ではないとは思います。 特許事務所
前田 今日子さん (仮名・27歳) 大学卒業後、大手銀行に一般職として入社。その後、大学で学んだ英語を活かしたいと、国際特許事務所へ 法律事務所
山本 みどりさん (仮名・27歳) 前職は官公庁で事務を担当。多忙を極めたため、プライベートな時間を取りたいと考え法律事務所に転職 前田 私もちょっともらいすぎかなと。面接直後は、ハッタリを言いすぎたかなという思いもありました。関わらず、採用後に担当者から「採用してよかった」と言われているので、少し複雑ではあります。
平山 私も正直もらいすぎかなという気がしている。営業未経験からの転職にも関わらず、大口のお客様との契約が立て続けに決まり、実力以上に評価されてしまうラッキーなことも起こっています。ただ、これから安定した成績をとっていかないといけないので、慢心せず、日々、実力を高めていきたいとは考えています。 白井 唯一、海外部でいいのは海外出張ぐらい。それ以外、あまりお得度はない。給料に関しては、いくらもらっても絶対満足しないと思う。そう考えると仕事の内容かなという気がする。とりあえず、今いる会社で修業は必要でしょう。自分自身を小さく見せて、社内では賢く見せることが私のやり方です。 未経験転職で給料を含めて、苦労していることはありますか? t 未経験転職で給料を含めて、苦労していることはありますか? 平山 未経験での苦労というと業種と職種がまるっきり違ってしまったこと。前は総合商社の知的財産部門ということでクールな雰囲気でした。今は営業、セールス部隊。雰囲気が変わった中でいかに成果を出していくのかというところが最初、苦労をしました。 前田 会社の中では一番年下だったこともあり、分からないことは全て教えてくれました。未経験者なのに中途の給与で入ったので、仕事としては恵まれていると思います。私の後に経験7年ぐらいの人が中途で入りました。任されている仕事量が私よりも多いので、基本給与は分からないですが、ボーナスはその経験者の方が高いと思います。 山本 私は新卒と同じ給与で入り、それから3カ月、半年おきに査定を行っています。みんな仕事にゆとりがあるので、何でも親切に教えてくれます。前の仕事は担当制だったので、誰も教えてくれない状態。今は恵まれていると思います。 t 今後の転職の可能性は? 白井 まず10年経ってみて、それからですね。自分自身がステップアップをした上で、できればいいかなと。2、3年で辞めようと思ってはいないし、専門性を高めた上で、上のレベルに上がりたいと考えています。 平山 できればベンチャー企業に転職したいという気持ちはあります。グループ会社で上場していればストックオプションをもらって、30代で何千万円も稼ぐ人もいると聞きます。今後、今の会社でグループ会社ができるかは分からないですが、小さな会社とか、自分が起業するとかでなくてもいいので、それに加わってやっていきたいと思っています。 前田 特許は、習得するのに何十年もかかる業界なので、育ててくれる環境も必要になってきます。そういう意味では、今の環境は非常に整っているので、今の事務所でずっとやっていきたいです。ただ、家庭、子育てと両立ができなくなり、一旦仕事を離れて、もう一度働きたいと思ったときに、違う職場で働くか、今の職場に戻るかになると思います。 白井 日々の生活、仕事を楽しみたい。正直、家族を養うために最低の収入は必要。でも、仕事を楽しめるゆとりを侵すことはしたくないし、そうされては困 りますね。 |
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