幅広いスキルの習得&レベルアップが「プロ・スペシャリスト」への道

専門特化型のスキルを活かし、プロフェッショナルの仕事を進める――。 スペシャリストがスペシャリストたる所以は、「プロ」であることだ。 しかし、時代の変遷とともに求められる要件も変化しつつある。ここではスペシャリストに求められるスキルを考察する。 《2007年2月号より抜粋》

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己の存在感を示すためには、スペシャリストにも高いレベルでのヒューマンスキルが求められる
●スペシャリスト必須スキル
01.発想力(コンセプチュアルスキル)
ビジネスに必要な発想とは、思いつきではなく、ロジカルに考えられた上での発想であることが大切。ロジカルシンキングや、一つのことを多方面から推考する力が不可欠。
02.プレゼンテーション力
(テクニカルスキル)

説得力のあるプレゼンには、事前準備や伝える技術、質疑応答をまとめる力、発問力、効果的なドキュメントや視聴覚資料を作成する力が必要。突発的なことに対する機転も大切。
03.コーチング力
(ヒューマンスキル)

質問によって相手の潜在能力を引き出すコーチングは、知識として理解している人が多い。しかし、自然な会話の流れのなかでどう使うべきかを実地で覚えないと、実践的ではない。
それぞれの職種に必須の知識や能力が、他人よりも優れていることがスペシャリストに求められるのは、言うまでもない。しかし、そういった固有の能力に長けているだけでは不十分であることは周知の通り。“プロフェッショナル”なスペシャリストを目指すには、ゼネラリストの項で説明した3つのスキル、すなわち「コンセプチュアルスキル」、「テクニカルスキル」、そして「ヒューマンスキル」も磨いていかなければならない。

なかでも、本誌が特に注目しているスキルとは、「コンセプチュアルスキル」の中の発想力、「テクニカルスキル」のプレゼンテーションスキルやドキュメンテーションスキル、そして「ヒューマンスキル」の中のコーチングスキルである。今回話を聞いたグローバルナレッジネットワークでは、これらのスキルを大きな意味でのヒューマンスキルと位置づけ、様々な研修を展開している。

「当社では、ビジネスの目標として『課題解決や折衝』と『人材育成やチーム・組織力強化』という2つのテーマに分け、それぞれに必要なヒューマンスキルと、どちらにも共通なヒューマンスキルとに分類しています。スペシャリストを目指すのであっても、当社でいうところの共通スキルを高めていくことが必要なのではないでしょうか」(高橋氏)

グローバルナレッジのヒューマンスキル研修において、共通スキルとされているのは6つ。ビジネスマナーやビジネスシミュレーション、コミュニケーション、プレゼンテーション、ドキュメンテーション、図解力である。特に、同社で人気を集めている講座は、プレゼンテーションとドキュメンテーション。

「どちらも、専門家でない相手に対して技術的説明をしなければならない機会が多い人にとって、必須のスキルです。これらのスキルは、エンジニアだけではなく、専門分野を深掘りして行かなければならないスペシャリスト全てに必須だといえるでしょう」

独学が可能な講義よりも実践の多い研修を選ぼう

これらのスキルについて、企業側はどう考えているのだろうか。 「当社では、通常の研修のほか、特定の会社のためにプログラムをカスタマイズして行う研修もあります。最近は、この1社向け研修が注目されています」

例えば、ある大手SIerは、プレゼンテーションに関する研修を、グローバルナレッジにカスタマ
イズを依頼して行っている。

「このお客様の場合、ほとんど講義はしません。実際のプレゼン資料や提案書を受講生に持ってきていただき、それに対してマンツーマンで指導します。また、実践のケースを想定し、突然時間の短縮を頼まれたなどの想定外の状況にさらされた場合の対処法まで身につけてもらいます」

企業側も、スペシャリストの“プロフェッショナル”化に対して、コストを惜しまないところが増えてきたといえるだろう。

では、このような研修が自社にない場合、どのような部分に注意して研修を受講するべきなのだろうか。

「まずは、そもそもの考え方の変革が大切。ヒューマンスキルは生まれ持った性格だという考え方に捉われず、行動だと捉えてください。“できる・できない”ではなく、“する・しない”と考えれば、行動様式は、気持ちの持ちようで変えることができます。ヒューマンスキルも、全く同じです」

また、研修やセミナーを選ぶ際には、より実践的なものを選ぶようにするとよい。知識を学ぶのは一人でもできるが、人前で実践し、他者からフィードバックをもらい、振り返るという作業は、一人ではできない。「新しいスキル・知識の習得→実演・体験→応用」というサイクルで行う研修は、学習効果が定着し、リピーターが多いのも事実なのだ。

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