社内人脈はこう作れ!!  

部署と年齢の壁を越えて欠けたネットワークを作り出す

人脈作りの中でも、基本の「キの字」となるのが社内人脈。ここを疎かにすると、人脈は決して育たない。 上司、先輩、後輩、他部署という垣根を上手に越えて、仕事の幅を広げるネットワークを作ろう。 《2007年3月号より抜粋》

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東京大学
大学院 経済学研究科
ものづくり経営研究センター
COE特任助教授
安田 雪
さん

1986年、国際基督教大学卒業。コロンビア大学大学院博士課程修了。立教大学助教授を経て2005年2月より現職。02年10月にGBRC社会ネットワーク研究所を設立。近著に『人脈づくりの科学』(日本経済新聞社刊)がある



ロナルド・S・バート教授(シカゴ大学ビジネススクール)のネットワーク分析を基に、社会学から経営学の領域にまで踏み込んで人と組織のあり方を探究する安田雪助教授。大手企業などへのアンケート調査に基づいたフィールドワークから、社内人脈の築き方をアドバイスする。

「社内では、年齢の近さや同じ部署など“同質性”で人と人が結びつきがちです。質のいい人脈を作るためには、上司や先輩など、年齢層の高い人たちとのコミュニケーションを図ることが第一歩ですね」

社内組織には遵守するべき行動規範が存在する。特に20〜30代のうちは、職場にある暗黙の価値観を早く理解し、周囲の上司や先輩と組みながらパフォーマンスを挙げることが求められると安田助教授は指摘する。

「具体的な方法として、所属している部署も含めて自身の業務や立場に直接・間接的に影響を与える人物との関係を図式化した『相関図』を作ることをお勧めします」

この相関図を描くことで、自分の立場を客観的に把握することや、仕事上で良好な関係を築いておくべき人物が明確になってくるという。社内の有益な人脈の基本的な考え方は“ギブ&テイク”。例え苦手意識があっても、相手にとって、有益な情報やアイデアを提供できるか創意工夫していくことで、社内での評価も高まっていくという。

数ではなく質を重視キーパーソンを探し当てる

「数ではなく質を重視すること。自分が100人の人脈を持つのではなく、70人の有益な人脈を持つキーパーソン3人と友好な関係を築くことが大切です」

社内の人間関係を可視化することで、どの人とコミュニケーションを取るべきか、どのような人との関係が欠けているのかが分かる。このことを繰り返すことで、人を見る目を養うことにもつながると安田助教授は説く。業務上でも信頼関係が結ばれているか、表面的なつき合いに終始していないか、どこにどんな関係を築いていくべきかが見えてくる。

「同期入社や同じ部署は同質性があるので、一定のリレーションを自然に築くことができます。目標とすべきは世代の違う人や他部署の人への広がりを持った関係を築いていくことです」

効果的な方法は、世代を超えた共通の話題を持つことである、という安田助教授。 「部課長クラスから新入社員まで、相手に応じた話題の切り口を複数用意しておくといいでしょう」

人脈の見える化が、自分の立ち位置や人づき合いの規模を明らかにする
人脈作りの第一歩
人間関係の相関図はドラマを参考に作る


自分が築いてきた人脈の全体図を掴むには、テレビドラマの「登場人物相関図」を参考にするのが手っ取り早い。主人公と主要人物とが矢印で結ばれていて“恋愛”“敵対”“信頼”などと記されているものだ。特に複数の家族や職場が関連しているものは、組織ごとにカテゴライズされているので、部署を超えた相関図を作る際に役立つ。
まずは同僚や上司などの立場、役職、自分との関係を具体的に記す。さらに分かる範囲で、その人たちの人脈を書いてみる。人物の配置やつながりを見ることで、自分に欠如している人脈などが分かってくる。
さらに、公私ともに仲が良いのか、仕事上だけかなど、第三者同士の関係も見えてくる。社内の人間関係を客観的に把握していくことで、自分がどんな言動をするべきか、自ずとわかってくる。

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