転職先は成長フェーズで見極める! 「2段階転職」の上手い使い方

転職満足度の高い人ほど、自分の成長を把握してから企業を選び出している。 ここでは、「キャリアトレーニング転職」と「ステップアップ転職」をどのようなタイミングで、いかにして使い分ければいいのか紹介する。 《2007年7月号より抜粋》
株式会社キャドセンター
取締役
柴田励司氏


京王プラザホテルに入社後、在オランダ日本大使館出向。1995年マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング入社。2000年に日本法人代表取締役に就任し2007年2月より現職
 
「2段階転職」のメリット
  1. 企業選びの基準が明確になる

  2. 若手のうちに力を伸ばせる環境で働ける

  3. 効率的に思い描くキャリアに近づける
「キャリアトレーニング転職」と「ステップアップ転職」を使い別けることによって、目的とするキャリアに効率的に近づくことができる。しかし、自分の立ち位置を考えずに転職を繰り返せば、キャリアトレーニングが異様に長くなるか、ステップアップを何度も同じ位置で繰り返すハメになり、結果的に効率的な成長は望めない
転職には二つのパターンがある。一つは、売りにできるほどの強みを持たない人が、スキルや能力を鍛えることのできる組織へ移る「キャリアトレーニング転職」。もう一つは、強みや経験を活かしてさらに上を目指す「ステップアップ転職」だ。

「20代から30代前半までは、基本的に修行の時期だと思う」と語るのは、人事系ファームの代表を務めた経験を持つキャドセンターの取締役である柴田励司氏。実際、この世代の転職事例の多くは「キャリアトレーニング転職」に該当する。

「この場合、それまでのキャリアの延長線上で転職先を選ぶのでは意味がないかもしれません。過去には経験できなかった、全く新しいことにチャレンジしたいという意欲を持って企業選びをするべきです。この時に『何を強みにしたいか』ということにはこだわりすぎないほうがいい。それよりも、未知の環境に飛び込み、困難な状況を経験することに意義があるのです。もがくうちに、結果として多くのものが身につき、自分自身が鍛えられるのだと理解すべきでしょう」

また、若手が成長できるかどうかは、社内環境や周囲の人たちによっても大きく左右される。

「人が育つ会社かどうかを見極めたいなら、逆面接をすればいい。現場の人間にできるだけ多く会わせてもらい、『どういう過程を経て今のポジションにいるのか』という個人的な体験を聞き出せば、その企業の環境や風土を判断する目安になるはずです」


仕事が楽だと思ったらそれが転職のタイミング


一方の「ステップアップ転職」では、リーダーやプロデューサーなど、人や組織を動かす立場で働くことを希望するケースが多くなる。

その場合は、あえて前職とは規模や組織構造が異なる会社を選ぶことを勧めたい。

「例えば社員の人数が変われば、リーダーの立ち回り方も変わる。また、外資系と日系、もしくは未公開企業と公開企業では意思決定プロセスも異なるものです。本当の意味でステップアップしたいのなら、前職とは違った環境に自分の身を置くべき。仕事も環境も大して変わらず給与だけが上がる、という転職は楽ですが、その人のキャリアはそこで頭打ちになってしまう」

どちらの場合も、「仕事が楽だと感じるようになったら、転職すべきタイミング」と柴田氏。その機を捉え、最適な企業選びを実践してもらいたい。


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