ビジネスを創造する源を探る ヒットメーカーの企画書

時にマーケットの流れさえも変えてしまう、ヒット商品や新しいビジネスモデル。ヒットが生まれる背景には、ニーズを作り出す“マーケティング力”やこれまでにない斬新なビジネス形態を思いつく“発想力”、そしてビジネスとして成り立たせる“設計力”の3つが必要だ。ヒットメーカーが作った企画書を読み解くことで、あなたの仕事を今よりもワンランク上にさせるヒントが見えてくる。 《2007年8月号より抜粋》
第4回 サラリーマンネオ
日本放送協会
制作局(番組開発)
ディレクター
吉田照幸 さん
「サラリーマンネオ」
企画書

1 目的
NHKの視聴者が超高年齢化。番組開発プロジェクトが立ち上がり、若い視聴者の獲得を目指す

2 番組コンセプト
これまでにない俳優のコントとサラリーマンを題材に、NHKらしからぬ、NHKらしい番組を作る

3 ターゲット
30代から40代の男性をメインに、普段NHKをあまり視聴しない、新規視聴者の獲得を狙う

4 企画戦略
通常単発番組では作らないホームページを立ち上げて、視聴者の生の声をヒアリングする

5 今後の展開
NEOの世界を保ったまま、メジャーなゲストを呼び、さらに視聴者の獲得を目指していく

サラリーマンネオ

舞台で活躍する俳優人をキャストに迎えるなど、民放のコント番組とも一線を画す

ここ数年、NHKの深夜枠が変貌を遂げていることにお気づきだろうか? 「NHK=安心。だけど、固い」というイメージを覆す番組が次々と放送されているのだ。その先陣を切った番組が『サラリーマンNEO』。この番組、思わずチャンネルを確認してしまうほど、シュールなコントが繰り広げられ、ひときわ異彩を放っている。企画から演出までを担当したディレクターの吉田照幸氏は、この企画が生み出され、放送されるまでの経緯をこう明かす。

「2002年のアンケートで、視聴者の超高年齢化を知ったんです。NHK全体が、若年層の獲得を図らなければという機運になった。そこで動き出したのが、番組開発プロジェクトだったんです」

集められたのは、様々な番組を手掛けるディレクター、精鋭16人。その中の一人が吉田氏だ。

「私が考えた番組コンセプトは、NHKらしからぬ、NHKらしい番組=B今まであまりやってこなかったコント≠ヨの挑戦と、民放では地味すぎて扱われなかったサラリーマンを主人公にすることに決めたんです。でも、ここからが戦いでした。なにしろ、固い組織に『うん』と納得してもらわなきゃいけない」

吉田氏が企画を進める上で行ったことは、番組予算を引っ張ってくるプロデューサーの信頼を得ることだった。

「信頼を得るために必要なことは、考えて、工夫して、要求された以上の成果を出すこと。私の場合は、NHKらしい番組≠ニいう暗黙のタブーを破りながら、企画を成立させることだった」

試作が評価され、レギュラー化への動きの中で、吉田氏はWebサイトを立ち上げた。

「当時、単発番組では作らないサイトを放送前に立ち上げて、感想を募集しました。狙いは普段NHKを見ない人の声を集めること。生の声は何にも勝る説得材料です。全てのメールをプリントアウトし、届いた感想を上層部に配って歩きました。視聴者の生の声がレギュラー化への大きな助けになったと思いますね」

例え周りから反対されても、とにかく粘り強くあの手この手を考える。必ず成功させるというプレッシャーを自らに課し、大きな組織を動かした吉田氏。「今後はNEOで学んだことを他の番組でも活かしていきたい。もちろんさらに面白いコントも作っていきたいですね」と次なる目標を語る。

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