第2回 今月の格言 目先の事情よりも将来の目標を最優先に! |
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山崎 元(やまざき はじめ) 氏 |
楽天証券経済研究所、客員研究員。三菱商事に入社後、野村投信委託、住友信託銀行、メリルリンチ証券など転職歴は12回。マネーや転職に関する著書の執筆のほかに、経済評論家としてメディアにも多数出演する。 |
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Q.証券会社からオファーをもらい、転職を考えています。年収交渉時、現在受けている住宅補助分も含めて考えてよいのでしょうか。また、上手な交渉術を教えてください。
A.当然、含めて考えましょう。給与が同じでも、手当などの有無によっては実際の収入が大きく変わります。転職時には大抵現在の年収が基準になりますから、給与・賞与に加え、住宅、年金、自社株分を含めた自分の実質的な年収を把握しておきましょう。ちなみに、入社すれば前職の給与は筒抜けですから、虚偽申告はご法度です。基本的には素直に希望を伝えればいいと思いますが、交渉術としては、先に相手から条件を提示させること。あなたの評価に関わるので、先方もあまり低い額を提示しにくい。希望より低い額を提示されたら、やや高めの金額を伝え、中間地点で妥協する形に持っていく手もあります。
Q.都銀から外資系コンサルティング会社への転職が決まりましたが、解雇のリスクを考えると不安です。
A.絶対に解雇されない保証はないけれど、せっかくやりたいことが見つかり、先方も採用してくれるというのですから、それを信じて飛び込んでみてはどうでしょうか。解雇はその会社と合わないと判断されただけのこと。ショックかもしれませんが、それほど恐れる必要もありません。特にコンサルタントをステップとして将来別の仕事を目指すのであれば、解雇のリスクも大きなマイナスではないはずです。
Q.ゆくゆくは妻の父が経営する会社を継ぐ予定でしたが、突然義父が倒れ、今すぐ会社を譲りたいと言われて迷っています。
A.最終的に後継者になるつもりなら、最も必要とされている、今このタイミングで移るのが一番だと思います。その会社に身を置いて勉強しながら、今の勤務先やその取引先とコンタクトを取り続けることもできるはずです。転職時に大切なのは、今よりも次。会社をどう辞めるかより、次の会社でいかに早く良い仕事ができるかを重視しましょう。 |
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