若手に任せる会社だから身に付くキャリアを伸ばす力  

20代リーダー「マネジメント」の流儀

会社員としてキャリアを作っていくことを前提にした場合、避けては通れないのが、組織を作るマネジメントの仕事だ。最近は、外部リソースの活用や組織の分権化が進んだことで“仕切り役”に与えられるミッションはどんどん複雑になっている。「マネジメントは30代になってから」という発送では時代に乗り遅れてしまうだろう。先陣を切って20代からマネジャー経験を積むビジネスパーソンの成長ストーリーを通じて、メンバーからマネジャーへとキャリアアップするためのヒントをつかもう。
取材・文/長田幸康 撮影/柴田ひろあき 《2008年4月号より抜粋》
デザインの仕事がしたい。そんな漠とした思いを抱え、大学で情報工学を専攻しながらジュエリーの専門学校にも通っていた伊賀麗佳さん。アルバイトでWebデザイナーの仕事を始めたのも、「デザインつながりで何となく」だった。しかし、バイト先の上司にセンスがないと言われ、プログラマーに転向。そこから予想外のドラマが始まる。

幕開けは24歳の時。出向先だったイー・キャッシュで、あるPOSシステムの開発案件を任された。開発期間は2カ月、人員は伊賀さんだけだった。

「できるはずがない」

逃げたくなる気持ちを変えたのが、フォローに当たったイー・キャッシュ代表の玉木栄三郎氏だ。「できないではなく、『どうすればできるのか』と考え抜く」姿勢を学んだ。

イー・キャッシュへ転職した後は、マイクロソフト製品の“社外テクニカルアナリスト”の業務で実績を上げ、社内外で知られる存在に。26歳で取締役に抜擢され、上場企業では日本最年少の女性役員として経営に参画する。ここで玉木氏に学んだ教訓が活きた。

「経験も知識もまだまだ足りないし、気後れすることもあります。でも、『だからできない』は嫌なんです」 その言葉通り、現在は同社のコア事業であるRFID(非接触IC)技術を応用した製品やサービスを、クライアントと共にゼロから企画・開発する事業をリーダーとして統率する。

ビジネスを作り、会社を作る。想像もしなかったスケールの「デザイン」が、彼女の手で行われている。

typeのおすすめサービス

サイトでは検索できない非公開求人をキャリアアドバイザーがご紹介。さらに、職務経歴書の書き方や、受かる面接のコツなど、転職ノウハウを伝授!
情報を登録しておくだけで、あなたに興味を持った企業の採用担当者から直接スカウトが届きます。
正社員で成長したい女性のための転職サイト!
「女性管理職がいる」、「働くママ歓迎」など、女性ならではのこだわり条件から求人を検索できる!